普段は入れない「レンガ造り」の『湊川隧道』を歩いてきた。年に1度「通り抜け」の見どころと映えるワケ

明治時代に造られたレンガ造りの隧道、どう見る?どう撮る?

明治時代に造られた『湊川隧道』。内部へ入ってみると、外より少し涼しく15度(11月上旬取材時)、湿度が高めで、長時間いると、ジャンパー着たいなってなります。

年間を通してみると、外と比べて、「夏は涼しく」「冬は少し暖かい」そうです。

最初の40mほどは、鉄板などで補強され、足場は、木材で舗装してくれているので、歩きやすくなってます。幅7.3m、高さ7.7mあり、当時「世界最大級」のトンネルでした。だいたい「2DKの家」くらいの広さとのこと。

2つの川が合流してできている湊川は、大雨が降ったときに、それだけの大きさが必要なくらい水量が増えるってことです。

いよいよレンガ造りのゾーンへ。地下水が染み出しているので、足場も濡れて鏡のように光を反射して、とても幻想的な雰囲気。

電灯の間隔が空いている分、陰影があって、前を行く人はシルエットに…とりあえずシャッターを押せばええ感じに撮れる。

レンガ造りというのもですが、「灯り」にも秘密があって、20数年前に設置された「電球」が醸し出す雰囲気が「なんかいい感じ」を作っているそう。今となっては希少な電球みたいで、もし切れたら「LED」に?そうなると少し雰囲気は、変わってしまうかもしれません。

レンガは、何層にもなっていて、70センチくらい厚みがあるそう。計算上では、約430万個使われているとか。

長い、短い、長い、短いの順番にレンガを積み上げていく「イギリス積み」で、とても強度がある工法。

こうした話は、ボランティアによる解説で聞くことができて、20分ほどですが「ヘェ〜」とうなずきながら、あっという間でした。

ほんとは1時間くらい喋れる話があるそうなので、気になった話はとにかく質問してみたら発見があるかも。

350mの保存区間のうち、普段行けるのは、およそ半分の170m地点まで。 先に進めるのは、年に一度きりです。木材の舗装もなくなって、丸みを帯びた「当時のままの姿」に。

川の流れによる摩耗を防ぐため、底は「花こう岩」の石畳になっています。

ただ、染み出した地下水が溜まっていて、少し角度のある部分を歩くことになり、濡れているので、かなり滑りそう…年配の人など、足腰に不安のある人は、けっこう大変そう。

途中から、コンクリートで固められたゾーンがあります。

震災の時にレンガが崩れたところを補修した部分でして、これはこれで興味深い。怪物の体内に迷い込んだみたいな見た目?

レンガ造りの終点付近は、数段上がった場所になっていて、振り返って写真を撮るフォトスポット。

振り返るとこんな感じ。少し高い目線で撮ると、奥に入り口の光まで見えて、トンネルの長さを感じます。

ここは、照明が一段明るくなっているので、手前に立つと、記念撮影に良さそうです。

さて、レンガ造りの隧道を抜けると向かうは、『新湊川トンネル』。明治から平成へ時代の変化を感じます。

 

この記事を書いた人

カオル

とりあえず「食パン」を買う人です。

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