レンガ造りの『湊川隧道』から『新湊川トンネル』へ抜けるには、移行工事のときだけ使われたトンネル(転流坑)を通ります。
無機質なコンクリートに、等間隔の骨組みと、少なめの蛍光灯が、近未来的で、SF映画に出てきそうな不思議な印象。
もちろん、ここも年に1度しか入れない場所。
100mほど歩くと、『新湊川トンネル』への接続部へ。普段は、外から入れないように門が閉められます。
特別に設置された階段で降り立ちます。
これが、『新湊川トンネル』の内部。幅12.8m、高さ10.2mで『湊川隧道』より約1.4倍太くなってます。
新幹線とがが走ってきそうな感じですが、調べてみると、幅は、在来線と新幹線が走る「青函トンネル」より大きいみたい。
トンネルの出口は、すぐそこに見えます。
出て振り返ると、下流側の坑門。明治の完成当時のイメージが再現されてます。
「天長地久」は、天地が永久であるように、物事がいつまでも続くことを表す言葉で、当時からこの文字が刻まれていました。
坑門のすぐ近くには、地上への階段と、川を渡る飛び石があります。
ここは普段も入れるエリアですが、写真右の橋は、通り抜けの時だけなので、基本的には下流坑門から「新湊川トンネル」に入ることはできないようになってます。
その分、正面に橋(この写真の撮影ポイント)があったり、川沿いの緑道からも間近に見ることができます。
さて、ここで地上に上がってしまってもいいんですが、通り抜けは、「新湊川ウォーク」と題しているので、実はまだまだ続きます。
水もキレイで、小魚が棲んでいるのも見えるほどでした。
コンクリートで整備された川なので、自然を感じられるようにしようと、「草花の植え付け」などを市民主導やっているみたい。
夏には、「七夕灯ろう流し」も行われていて、また違った新湊川の表情を楽しめると思います。
通り抜けのゴール地点。出発は「兵庫区」でしたが、ここはもう「長田区」。いい運動になります。
「赤い橋」が見えているところを左へ歩くと、2~3分で地下鉄「長田」駅や、阪神「高速長田」駅。「長田神社前」の赤い鳥居も見えてきます。休憩がてら長田の街へ繰り出すのもいいかもしれません。
『湊川隧道』の通り抜けでは、明治から今に至るまで「湊川」に関わってきた人々の歴史を垣間見た気がします。
3000人以上が訪れるという年1回の機会、一度足を向けてみてはいかがでしょうか。
スポット名 | 湊川隧道 |
ジャンル | 登録有形文化財 |
料金 | 入場無料 |
住所 | 神戸市兵庫区湊川町9-3-1 |
電話番号 | 090-5255-6288 (湊川隧道保存友の会事務局) |
営業時間 | 一般公開 月1回13:00~15:00、通り抜けは年1回「土木の日」周辺 |
定休日 | – |
リンク | 公式サイト |
駐車場 | なし |
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カオル
とりあえず「食パン」を買う人です。
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