さて、最後はさらに北へと進み、西地区にある『旧木下家住宅』へと向かいます。位置的にはここだけがポツンと離れていて、やや不安な気持ちになるかもしれませんが、標識通りに歩けば大丈夫。
住宅地の中を歩くと、こんな感じの突き当たり的な場所に出てきます。右側の低い柵と門のある所が『旧木下家住宅』の入口です。
石造りの階段を上って建物の玄関へ。ちょっとした料亭のような佇まいですが、全然入りにくいことはありません。引き戸を開ければスタッフの方が普通に迎えてくれます。
入館料
大人 100円、中学生・高校以下は無料。
『旧木下家住宅』は、昭和16年に竣工した数寄屋造近代和風住宅。昭和27年に木下家の所有となり、平成12年には兵庫県に寄贈。現在は国の登録有形文化財に登録されています。
座敷は十畳の主室と六畳の中室の2室がありました。建物の細部は数寄屋造りの流れを汲むもので、多様な素材の組み合わせと繊細な造りを見ることができます。なかでもこの建物を表現する基本の材料は竹と桐なんだとか。
中庭には創建時の庭造りの様子が残っていて、とても趣があります。茶室手前の待合にあしらわれた大きな丸窓も良い感じです。
昔のものとはいえ一般の住宅を展示していますので、トイレも公開されていたりします。もしかしたら、こう書かないと勘違いして色々やらかしてしまう人がいるのかもしれませんね。
昔懐かしいブリキのおもちゃも、ここに元々あったものだそうです。奥の方の部屋に展示されていましたが、こういうのを見ると生活感がぐっと増して、当時の暮らしがより身近なものに感じられます。
ここまで見てきたように、舞子公園の周辺は古くから景勝地として人気があり、実業家たちがこぞって別荘や邸宅を建てました。しかし、阪神・淡路大震災以後はそうした和風住宅が姿を消しつつあります。
前庭からの眺望も素晴らしい『旧木下家住宅』は、創建時の屋敷構えをほぼ完全に残す貴重な建物です。松林やその向こうに見える明石海峡を眺めながら、ゆったりとした時間を楽しむのもいいかもしれません。
最初に渡った丸木橋のインパクトが薄れるくらい、見どころいっぱいの舞子公園。兵庫県初の県立都市公園ということでもありますし、おさえておくべきスポットではないでしょうか。
スポット名 | 舞子公園 |
ジャンル | 公園 |
料金 | 無料(施設により入館料が必要) |
住所 | 神戸市垂水区東舞子町2051 |
電話番号 | 078-785-5090(舞子公園管理事務所) |
営業時間 | 9:00~17:00(舞子公園管理事務所) |
定休日 | 無休 ※12/29〜31を除く。 |
リンク | 公式サイト |
駐車場 | 普通車駐車場(P1、P2)198台、大型車駐車場(P3)12台 |
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神戸ジャーナル 編集部
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