小さなマッチ箱にロマンが詰まったマイワールド全開の『たるみ燐寸博物館』に行ってきた

意外と深い、神戸とマッチの関係

『たるみ燐寸博物館』には昭和初期から現在までのマッチが約600点、それ以外にもいくつかの資料などが展示されているわけですが、さすがに全部を紹介することはできません。

また、館長の小野さんが進めてこられたマッチ箱のデザインの研究などもあります。そういった内容をまとめるため、小野さんは2019年に本を出版されました。

『マッチ・ラベル 1950s-70s グラフィックス』(1,870円)は、高度経済成長期に作られた広告マッチラベルのデザイン集で、約1,200種類のマッチ箱を収録。

ちなみに『たるみ燐寸博物館』で購入すると、本の装丁と同じデザインの特製マッチがもらえるそうです。
※特製マッチはなくなり次第、終了。

それ以外の購入可能な商品としては「缶詰マッチ」(550円)が置いてありました。生活防水加工の缶に入ったマッチとろうそくのセットで、「災害時・長期保存用」と書かれています。

赤と黒の2種類がありますが、どちらも中身は同じ。「半永久保存可能」という響きが心強いです。

「缶詰マッチ」の発売元である「一般社団法人 日本燐寸工業会」があるのも実は神戸。阪神・淡路大震災の教訓を活かすという意味では、かなり説得力があるように思えます。

こちらは売り物ではない展示物で、タバコの空き缶。小野さんは「マッチを集めていなかったらタバコ缶のコレクターになっていたかもしれない」とのこと。確かにちょっと惹かれるものがあるかもしれません。

マッチとタバコは切っても切れない関係だと言えますが、「北海道タバコマッチ」は北海道の観光地12ヶ所の絵柄をパッケージにしたもの。その内の5種類が説明付きで展示されていました。

その製造を手掛けた「日本燐寸株式会社」も神戸にあったメーカーで、現在は「株式会社ダイドー」になっているそうです。

実は神戸とマッチは縁が深く、歴史的には「日本のマッチ王」を輩出したり、神戸港から輸出される商品の中でマッチが一番多い時代もあったのだとか。

現在もアメリカやヨーロッパをはじめ、世界各国に兵庫県産のマッチが神戸港から輸出されているということなので、身近なものとしてマッチを見つめ直してみるのもいいかもしれません。

なお、『たるみ燐寸博物館』は決まった開館日がないため、来館の際は事前に連絡してほしいとのこと。マッチだけに、そこは要すり合わせということで。

スポット名たるみ燐寸博物館
ジャンル博物館
料金300円
住所神戸市垂水区宮本町1-25 ビル・シーサイド西201
電話番号078-705-0883
営業時間13:00~19:00
※要事前連絡
定休日不定休
リンク公式サイト
駐車場なし

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