ふと顔を上げれば、水道橋の向こうに六甲山が美しくそびえているのが見えます。六甲最高峰・標高932m。あそこに住吉川の源流があります。
このあたりにまで来ると山からの風や香りが濃くなったように感じられて、ちょっとしたトレッキング気分も。
住吉川では、2011年から2016年までにアユが遡上できる魚道を12ヶ所整備したことにより、生息数が1万数千匹まで増えているそうです。
その意外な数字に驚きましたが、そこまで多くのアユが生息するということは、もう立派な清流と言えるんじゃないでしょうか。
遊歩道には街路樹など日除けになるものがないため、橋の下が唯一の日陰になります。
夏場になると、橋の下にママ友が集まり、シートを敷いてランチ会を楽しむ光景も見られるとか。
阪急電鉄のトラス橋が見えてきました。このあたりはなだらかな登りが続くので、地味にキツかったりします。
観音橋の手前にある2.0kmの距離表示。終点まではあと少し。この辺りに来ると若干人が減り、本気のランナーの割合が高くなっているような気もします。
新落合橋の手前には折り返し地点があり、ランナーはここで対岸に渡るとジョギングコースをぐるぐると走り続けることができます。
ちなみにここは沈下橋(大雨が降ると川の水面下に沈む橋)でもあります。
折り返さずに真っすぐ進むと、川と遊歩道の間に広場が出てきました。ここは犬の散歩をしている人の憩いの場にもなっているようです。
「清流の道公園」まで来たら、清流の道の終点はまもなく。このあたりはランナーのウォーミングアップエリアでもあります。
少し歩くと、石が規則的に埋め込まれたイボイボ地帯が出現。なぜこうなっているのかは不明ですが、唐突さと終末感がすごい。
イボイボ地帯の先には住吉川第二堰堤が立ちはだかります。はっきりとした表示があるわけではないのですが、やはりここが終着点という感じ。
振り返るとタワーマンションがそびえ立つ東灘の街が広がっています。住吉川が都会のオアシスであることを一層感じる風景です。
帰りは気分を変えて広場の中にある遊歩道へ。ここを通るとなんとなく散策感が増すのでおすすめです。
ただ、広場内の遊歩道へ移動するには段差があったりするので、通常の遊歩道に戻る際に階段状の石があるところを探す必要があります。この点にはご注意を。
今回は桜や川遊びのシーズンから外れた時期に行きましたが、散歩、ジョギング、親子連れなど、たくさんの人とすれ違いました。改めて、市民から親しまれていることを感じるとともに、市街地のど真ん中にアユやアマゴ、カワセミがいることに感動することしきり。
阪神魚崎駅からだけでなく、JR住吉駅や阪急岡本駅からも十分に徒歩圏内なので、気が向いた時にフラッと行ける点もポイント高いんじゃないでしょうか。桜の季節には花見がてら、暑い季節には涼を求めて、何度訪れても楽しめる場所だと思います。
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神戸ジャーナル 編集部
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