食べ歩きが楽しい!「水道筋商店街」のつまみ食いツアーをレポート  Feel KOBE

有名な観光地ではなく、ローカルな雰囲気の中で暮らすように旅したいという方に、ぴったりの場所があります。

それが、灘区にある「水道筋商店街」。7つの商店街と3つの市場が集まる賑やかな場所で、食べ歩きを楽しむのにもってこい!

そこで今回は、水道筋商店街で月1回開催されている「つまみ食いツアー」に参加し、その様子をレポートでお届けします。

「水道筋商店街」ってどんなところ?

「水道筋商店街」があるのは、神戸市灘区。1931(昭和6)年に誕生した商業区域で、アーケードの長さは450mと神戸でも有数の長さです。

最寄駅は阪急「王子公園駅」。「神戸市立王子動物園」からも徒歩数分のところにあります。

実は「水道筋商店街」という名前の商店街があるわけではなく、以下の7つの商店街と3つの市場が集まった一帯のことを「水道筋商店街」と呼んでいます。

・ エルナード水道筋商店街
・ 王子公園駅前商店会
・ 水道筋ひだまり商店街
・ 水道筋6丁目商店街
・ 灘センター商店街
・ 灘中央市場
・ 灘中央筋商店街
・ 畑原東市場・東畑原市場
・ 畑原東商店街
・ 水道筋1丁目商店街

「水道」という名前がついているのは、大正時代に西宮から神戸に水道管が通され、その上に道ができたことが由来。

野菜や魚、お肉といった食材から日用品まで、さまざまな業種のお店が並んでいます。

お店をハシゴして晩ごはんの食材を探すのも楽しい

また、商店街はレトロな雰囲気で、若い世代には新鮮に感じられるスポットかもしれません。

「戦争と平和」と呼ばれているこちらの乗り物は、今でもお金を入れると動くのだとか。

そんなどこか懐かしさが感じられる水道筋商店街は、ブラブラと散策するのがとても楽しい場所。食べ歩きにもおすすめです。

ガイドの案内付き!「つまみ食いツアー」に参加

さて、今回はそんな水道筋商店街で行われている「つまみ食いツアー」に参加してみました。

案内役を務めるのは、NPOわくわく西灘の岩田さんと、エルナード水道筋商店街でオーダースーツの「ゑみや洋服店」を営んでいる店主の江見さん。

ガイドの案内を聞きながら、商店街にあるお店を巡るツアーで、つまみ食いができるという特典つきです。

「街に遊びに来た友だちを案内する」というガイドのコンセプトにもあるように、ざっくばらんな雰囲気で 商店街歩きを楽しめます。

まず向かったのは、エルナード水道筋商店街にある「藤本食品」。豆腐や厚揚げ、うすあげなどを販売している豆腐屋さんです。

商品やこだわりについてのお話を聞きながら、こちらでウェルカムドリンクの豆乳をいただきました。

とっても濃厚な味わいで、ぐいぐいと飲めてしまうおいしさ!

続いては水道筋6丁目商店街にあるお店へ。

「家庭の味」をモットーに、お弁当や惣菜を販売している「お惣菜いちよう」では、和風ハンバーグを含めた惣菜の詰め合わせをいただきました。

オープンして14年経ったいまも、シャケの味噌漬けが入った「いちよう弁当」が一番人気とのこと。お弁当には抗菌作用がある竹皮を使用しており、「王子動物園に行く前に立ち寄ってくださる方も多いですね」という店主のお話も。

小分けになった惣菜の販売もあります。自家製キムチが絶品でイチオシ!

「いちよう」で晩ごはん用に惣菜も買ったところで、次は沖縄 物産「結まーる 水道筋店」でサーターアンダギーやカヌレなどのスイーツをいただきました。

サクサク食感で、ほどよい甘さのサーターアンダギーに、ツアー参加者の皆さんも「おいしい」を連発。昼すぎには完売してしまうほどの人気なので、お求めの方はお早めに。

なお、こちらのお店は1年限定のポップアップショップで、2023年の7月までの出店です。阪急「六甲駅」から徒歩15分ほどの系列店「沖縄・洋風居酒屋結まーる」では、沖縄&洋風のランチやディナーがいただけるので、ぜひ。

続く4軒目の「キムラ商店」では、看板商品の「炭焼ヤキブタ」をいただきました。土佐の備長炭を使ってじっくり焼き上げたという焼き豚で、とってもジューシー!

そのままでも十分おいしいですが、「白髪ネギとあえたり、チャーハンに入れて食べるのもおいしいですよ」と、おすすめの食べ方を教えてもらえるのもツアーの醍醐味。

お店の方とのやりとりを楽しみながら、買い物ができるのも魅力です。

5軒目の「漬物茶屋たけちょう」は、無添加のみそや漬物などの発酵食品を販売しているお店。

ランチには、「一汁一菜」を基本とした炊き立てご飯と、具だくさん味噌汁、漬物がセットになったメニューを提供しています。

こちらでは、兵庫県但馬産のコシヒカリを使用した塩おにぎりと、赤かぶの漬物をいただきました。「シンプルにおいしい!」が実感できるセットに大満足。

そして、最後に立ち寄ったのが「えび芳大谷商店」。

こちらでいただいたのが「ホタルイカの酢みそあえ」。プリッとした食感で、お酒のおつまみにもピッタリ!お刺身も販売されているので、晩酌のお供を探しているなら、ぜひ立ち寄ってみてください。

以上、6店舗を巡ったあとは、灘中央市場の「防災空地」にあるフリースペースで提供していただいた料理をみんなで食べて解散。

ツアーのあとは自由行動なので、気になるお店をじっくり見て回ってみましょう。

Information

水道筋商店街
アクセス 阪急王子公園駅から東へ徒歩3分、JR灘駅から北東へ徒歩10分、阪神大石駅から北西へ徒歩10分
ホームページ https://www.suido-suji.com/

水道筋商店街つまみ食いツアーの魅力

実際にツアーに参加してみて感じた魅力の1つ目は、商店街を知り尽くしたガイドによる案内がある点。

ガイド役のお二人は話し上手で説明も分かりやすく、商店街の歴史や豆知識も交えながらガイドしてくださるので、初めての方は「へぇ〜!」となる情報がたくさん聞けると思います。

ちなみに江見さんのお店は大正11年に創業した老舗店

2つ目は「つまみ食いツアー」とあるように、さまざまな店舗を巡ってつまみ食いが楽しめる点です。水道筋商店街には現在500店舗あまりのお店が並び、食べ歩きが楽しい場所でもあります。

案内してもらった店舗では、店主の方のお話を直接伺うこともできるので、普段は聞けないような裏話が聞けることも。ツアー向けにサービスしてくれるお店もあって、商店街の人たちの温かさも感じられました。

3つ目は、人と人との交流が楽しめる点。お店の人とのコミュニケーションを楽しめるのはもちろん、ガイドやツアー参加者同士で会話しながら商店街を巡るのは、対面ツアーならではの魅力です。

なお、つまみ食いツアーは月1回の開催。ツアー最低催行人数5名で、最大10名まで。申し込みは先着順なので、興味がある方は水道筋商店街のInstagramをチェックしてみてくださいね。

Information

NPOわくわく西灘
ツアー申込サイト https://peatix.com/group/11703099/view
Instagram https://www.instagram.com/suidou_suji/ (水道筋商店街)

【取材・文】中田優里奈
神戸在住のライター。関西の観光、グルメを中心に企画・取材・執筆・撮影を担当。書籍『るるぶKids こどもの運動能力がぐんぐん伸びる公園 京阪神版』では神戸市内13ヶ所の公園を取材。地元の魅力を発信したいという思いのもと、日頃から神戸の街歩きをしてネタ探しをしています。

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4 件のコメントコメントを残す
  • みゆきっち

    王子公園駅近くで生まれ育って68年のおばさん?です。水道筋の市場と共に育ってきました。しかし最近は市場の中に入ってもシャッターの閉まった店や憩いの場が多くて淋しい限りで自分の人生と重なって悲しくなります。
    でもこの記事を見て皆さん頑張っているんだなって思って私もまだまだ前進していきたいと思います。水道筋ファイト!!

    2023年8月5日7:30 AM 返信する
  • かず

    私は、おじさんです。50年近く前の話。親の知人が、ピノキオと言う子供服屋を、水道筋で始めた。
    私は、親の仕事が終わりピノキオに連れて行かれた。すでに、商店街は暗くなっていたが、ピノキオは、おもいっきり電気を付けて輝いていた。
    たしか、、BOBSONのジーパンと、BIGJohnのデニムジャンパーを買ってもらった。
    小学生の間 着ていた。
    店主は、間もなく広島に引っ越しました。数十年ぶりに神戸に戻られたが、高齢で、店はしなかった。してたら、私の子供も服を買ったかも。。

    2023年8月4日12:20 AM 返信する
  • 典子

    むかし神戸に住んでいた時は、水道筋よく行かせていただきました!とってもなつかしいです!

    2023年7月23日1:44 PM 返信する
  • ヒロコ

    ここは私の生まれて育った街です。水道筋6丁目の方に店をだしていました。離れて大分になるのですがこうして見せて頂くと懐かしい限りです。震災後街の姿は大分変わってしまいましたけどやはりその模様は昔の限りです。

    2023年7月16日1:09 AM 返信する