神戸市内には20以上の美術館があるので、ミュージアム巡りをしながらあちこち歩いてみるのもおすすめです。
そんな中でも、今回は「チョコレート」「とんぼ玉」「デザイン時計」をテーマにした個性的な美術館をピックアップ。各スポットの見どころをご紹介します。
まず紹介するのは、「felissimo chocolate museum(フェリシモチョコレートミュージアム)」。
同館はチョコレートやカカオをテーマにしたミュージアムで、常設展・企画展のほか、館内には約1万3000点以上のチョコレートパッケージが収蔵・展示されています。
館内に入ると、どこからともなく香ってくる甘いチョコレートの香り。中央にはアーティスト木村浩一郎氏が手がけたカカオ豆の種皮(カカオハスク)が盛られたオブジェがあり、チョコレートの世界が始まります。
続く「creative walk(クリエイティブ ウォーク)」には、常設展「オールディーズ ~1984年までのヴィンテージ— チョコレート パッケージ コレクター 井上コレクションより —」と題し、チョコレートパッケージ コレクターの井上浩之氏が集めたパッケージが展示されていました。
おなじみのチョコレートの懐かしいパッケージ
SNSでも写真映えすると人気のスポットが、こちらの巨大チョコレート。来館の記念撮影は、ぜひこちらでどうぞ!
風船やチョコレートの形をしたクッションといった撮影小物も
「symphonic forest」には国内外のショコラティエやチョコレートメーカー、チョコレートを愛する個人から寄贈・寄託された世界中のチョコレートパッケージが壁一面にずらりと展示されています。
ブランドの世界観が表現されたパッケージは千差万別。知っているブランドでも、古いパッケージはこんなデザインだったんだと新たな発見もあり、じっくりと見てみると面白いです。
パッケージハンティングにもぜひ挑戦してみて
館内を見学したあとは、ミュージアムショップでお土産を探してみてはいかがでしょうか?(※ミュージアムショップで販売されている商品は、写真と異なる場合があります。)
チョコレートをモチーフにしたキーホルダーやエコバッグ、クッションなどのオリジナルグッズのほか、フェリシモが厳選したショコラティエのチョコレートなども販売しています。
2023年4月16日(日)までは、企画展は「チョコレートパッケージのとある休日の午後。— Life of CP —」「カカオ染の森さんぽ— フェリシモ チョコレート ミュージアムと植物染造形作家 いまふく ふみよ共同実験工房 —」も開催中。
隣接する劇場型アクアリウム「átoa(アトア)」とのお得なセッ ト券もあるので、公式サイトをチェックしてみてくださいね。
felissimo chocolate museum
住所 神戸市中央区新港町7番1号(Stage Felissimo 2F)
アクセス 各線三宮駅より徒歩20分、ポートループ「新港町」バス停下車すぐ
入館料 一般1000円、学生800円、小学生300円、小学生未満は無料
電話番号 078-325-5767
営業時間 ︎11:00~18:00(入館は17:30まで)
定休日 ︎年2回の春と秋の展示替えの時期、年末年始
公式サイト https://www.felissimo.co.jp/chocolatemuseum/
続いて紹介するのは、各線三宮駅または元町駅より徒歩8分のところにある「KOBEとんぼ玉ミュージアム」です。
とんぼ玉とは、穴の空いたガラス製の装飾玉のこと。江戸時代に斑点模様がとんぼの目に似ていることから、「とんぼ玉」と呼ばれるようになりました。昔はランプの炎でガラスを熔かして作っていたため、「ランプワーク」という技法で作られています。
KOBEとんぼ玉ミュージアムには、とんぼ玉をはじめとしたランプワーク技法で作られたガラス工芸作品が常時2,000点以上展示されています。常設展示では、国内有数の古代ガラス蒐集家である羽原明徳さんのコレクションや国内外代表作家作品を展示。美しいガラス作品の数々に、うっとりします。
ガラスの歴史はとても長く、なんと3500年も前から作られているというのですから驚きです。展示作品はレプリカではなく、その時代に作られた実物で、とっても貴重!
KOBEとんぼ玉ミュージアムでは、年に3回企画展も開催されています。
2023年1月14日(土)から4月4日(火)までは、穴が開いてない球体状の作品をテーマにした「ART MARBLE 2023」を開催。
また、KOBEとんぼ玉ミュージアムでは、とんぼ玉の制作体験も実施しています。制作時間は10分ほど、徐冷に1時間ほどかかるので、まずはとんぼ玉作りを体験して、そのあと館内を見学するのがおすすめです。
とんぼ玉作りは、まずはベースとなる玉の色を選ぶところからスタート。色が決まったら今度は表面につける模様を選びます。模様はパウダー玉・ドット玉・パーツ玉・キラキラ玉・華とんぼ玉の5種類から選べます。
次に選んだ色ガラス棒をバーナーで熔かして丸いとんぼ玉を作っていきます。初めての作業で上手にできるか不安という方も、スタッフがしっかりレクチャーしてくれるのでご安心を。
水平の状態を保ったまま同じスピードで棒を回すのが丸く作るポイント
仕上がったとんぼ玉はビーズなどを組み合わせてネックレスやキーホルダー、かんざしなどにすることもできます(別途料金が必要)。
なお、とんぼ玉の制作体験は小学3年生以上が対象。小さなお子さんも工房で用意したとんぼ玉を選んでアクセサリーを作る体験があるので、ファミリーで訪れるのもおすすめです。
KOBEとんぼ玉ミュージアムでは、年に4回企画展も開催されています。2023年1月14日(土)から4月4日(火)までは、穴が開いてない球体状の作品を展示した「ART MARBLE 2023」を開催中です。
KOBEとんぼ玉ミュージアム
住所 神戸市中央区京町79番地 日本ビルヂング2F
アクセス 各線三宮駅もしくは元町駅から徒歩8分
入館料 大人400円、小・中学生200円
電話番号 078-393-8500
営業時間 ︎10:00~19:00(最終入館18:45)
定休日 ︎12月31日~1月2日
公式サイト https://www.lampwork-museum.com
最後に紹介するのは、山陽電鉄霞ケ丘駅より徒歩7分のところにある「神戸時計デザイン博物館」。
住宅街の一角にある博物館で、館内には「神戸ドールミュージアム」「絵葉書資料館」「神戸フォトミュージアム」の4つのミュージアムが併設されています。
2階の「神戸時計デザイン博物館」には昭和30年から50年にかけて作られたプラスティック置時計、ガラス時計、からくり時計など、550点以上のアナログ時計がジャンル・テーマ別に展示されています。
今はシンプルな時計やデジタル時計を目にする機会が多く、凝ったデザインの時計を見ることもあまりないかもしれません。当時の時計を知る方にとっては懐かしく、そうでない方には新鮮さや驚きが感じられるのではないでしょうか。
目の周りに刻んである印の位置で時間が分かる時計
また、同フロアにはアンティークビスクドールや機械仕掛けの人形(オートマタ)、日本人形、ドールハウスなどを展示している「神戸ドールミュージアム」もあります。
館内に4つのミュージアムが併設されているだけでもすごいのですが、3階のベランダからは明石海峡大橋が一望できるという景色のよさもおすすめポイントの一つ。
穴場の眺望スポットで、中にはしばらくの間、ぼんやりと海を眺めて過ごすというお客さんもいるのだとか。
1階「絵葉書資料館」には明治から昭和の国内外の絵葉書が展示されている
ミュージアムショップで来館記念のお土産を探してみるのはいかが?
また、2022年には神戸時計デザイン博物館に隣接する敷地に、「藤野美術館」もオープン。
同館は神戸時計デザイン博物館の館長を務める藤野直計さんの絵画を常設展示している美術館です。企画展示室にあるグランドピアノは自由に弾くことも可能。
5館同時に見学してアートをたっぷり楽しんだあとは、垂水の街歩きをしてみるのもおすすめです。
神戸時計デザイン博物館
住所 神戸市垂水区歌敷山1-7-20
アクセス 山陽電鉄霞ケ丘駅より徒歩7分
入館料 大人(高校生以上)1,000円 、 小人(小中学生)800円
電話番号 078-705-0080
営業時間 ︎火・木・金11:00~17:00(予約制)
定休日 ︎不定休:お盆、年末年始
公式サイト https://www.kobe-clock-design-museum.org/
【取材・文】中田優里奈
神戸在住のライター。関西の観光、グルメを中心に企画・取材・執筆・撮影を担当。書籍『るるぶKids こどもの運動能力がぐんぐん伸びる公園 京阪神版』では神戸市内13ヶ所の公園を取材。これまで取材した神戸の観光スポットやホテル、店舗は200カ所以上。地元の魅力を発信したいという思いのもと、日頃から神戸の街歩きをしてネタ探しをしている。
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