明石市とJR西日本が取り組む『西明石駅』周辺のまちづくり事業が本格的に始まるそうです。1月より、JRが整備する「新駅ビル」と「新改札口」の工事から着手し、駅周辺の開発も進められていきます。
明石市小久保2-7-20
「駅を中心としたまちづくり」で安全性・利便性アップ
明石市とJR西日本は、地域と鉄道が一体となったまちづくりを推進するため、2019年に包括連携協定を締結。これに基づく「駅を中心としたまちづくり」として、2020年に推進協定が締結されました。
西明石駅と駅周辺のバリアフリー化、にぎわいや行政サービスの向上のほか、市民が交流しやすい拠点を設けるなど、まちの「安全性」と「利便性」アップのための取り組みが進められます。
再整備事業は市とJR西日本で分担して進めていくそうです。「旧国鉄清算事業団用地」など、将来的に開発を検討するエリアもあるみたい。
明石市は、西明石駅の「駅前広場と駐輪場」に加えて、JR西日本が開発するマンション敷地内に「地域交流拠点施設」を整備したり、駅からその拠点までの「アクセス道路」の整備をしたりします。
JR西日本は、西明石駅に「新改札口」を整備するほか「新駅ビル」開発を担当。駅南側の社宅跡地には「住宅開発」も予定されています。
「のれん」モチーフにデザインした「新駅ビル」
「JR西明石駅ビル(仮称)」は3階建ての計画で、バリアフリー動線を備えます。駅からはじまるまちづくりの玄関口として、駅を基点に「人」と「まち」が出会うきっかけになる、というのがコンセプトみたい。
デザインは親しみやすさを込めて「のれん」をモチーフにするそうで、店舗部分には壁面緑化と木調ルーバーの「のれん」をかけることで、緑道を散歩する心地よさを表現。
駅ビルにはエレベーターが1基と、エスカレーターが上下1基ずつの合計2基を設け、自動改札は2通路を予定。券売機は2台設置されるみたいです。
2025年1月から工事に着手。開業予定は「2026年度」の予定で、具体的な開業時期は決まり次第発表されます。
子育て充実×のびやかな暮らし×コミュニティの「新築分譲マンション」
JR西日本の社宅跡地に誕生する新築分譲マンション「ジェイグランシティ西明石タワーウエスト」は、西明石駅まで徒歩3分の立地を活かし、西明石ならではの「鉄道・新幹線のある暮らし」を提供するのだとか。
西敷地(Ⅰ期)では敷地面積約8,621㎡に、地上20階建ての「住宅棟」、地上2階建ての「共用棟」と「駐車場棟」を建設。
総戸数340戸と、かなり大規模なマンションになる予定です。
コンセプトは「子育ての充実化×のびやかな暮らし×オープンコミュニティ」で、共用部分には「コミュニティラウンジ」「パーティールーム」「キッズスペース」を設けるなど、マンション住民同士の交流がしやすい造りになるみたい。
着工時期は「2025年2月」からで「2027年6月」に竣工予定。「2027年8月」に引き渡し予定となっています。
駅前には広場・駐輪場、周辺道路も整備でアクセス向上
明石市は、六甲バター工場跡地に「駐輪場」と「駅前広場」を整備する予定。そこから駅南側に続く明姫幹線までの道路(都市計画道路 西明石駅南線)ともう1カ所の道路(藤江14号線)を整備します。
西明石駅南線は西明石駅の南改札口から国道250号を結ぶ延長440m、藤江14号線は延長200mの道路で、ともに幅員16mになるみたい。
駅前広場は将来的に、コミュニティバス「たこバス」の停留所と、タクシー・一般車の乗降場も設ける計画で、歩道部分にはシェルターと呼ばれる上屋も設置するのだとか。
改札口にあわせてエレベーターも設置予定で、これにより車椅子の人やベビーカーを利用する人も、駅南側からスムーズに駅のホームまで行けるようになります。
今後のスケジュールでは、「2024年度」に設計を完了し、「2025年度以降」に駅前広場の工事に着手するみたい。
広場が暫定的に整備完了となるのは「2026年度」になる予定です。道路整備については、用地取得が完了した区間から進めるそうです。
本のまち推進する交流拠点「西明石地域交流センターicotto」
老朽化が進む市の複合施設「サンライフ明石」(中高年齢労働者福祉センター)は、「本と出会い、人とつながる交流の場」をコンセプトに、全世代だれもが利用できる施設として移転新築されます。
新たな施設は、JR西日本が建設するマンションの隣に「西明石地域交流センターicotto(いこっと)」としてオープン予定です。
4階建ての新施設には、これまでの施設の機能を発展させつつ、新たに「本のまち明石」を推進するために図書コーナー・自習室・地域交流スペースなどを追加。
1・2階にフリースペースや地域活動スペース、保育ルーム、多目的室、会議室、スタジオなどを整備。3階は図書コーナーとして、4階には多目的ホールや屋上広場のほか、トレーニングエリアも設けられるそうです。
「2025年2月」に設計完了させて「2025年7月」には工事に着手する予定。オープンは「2026年度」になる見込みです。
スケジュールまとめ
新駅ビル
2025年1月 新駅ビル 工事着手
2026年度 新駅ビル 開業予定
マンションⅠ期
2025年2月 着工
2027年6月 竣工
2027年8月 引き渡し予定
駅広場・周辺道路整備
2024年度 設計完了
2025年度以降 駅前広場 工事着手
2026年度 駅前広場 暫定整備完了
西明石地域交流センターicotto
2025年2月 設計完了
2025年7月 工事着手
2026年度 開館予定
いよいよこれから「駅を中心としたまちづくり」が本格的に始動します。駅とまちをつなぐ道路整備など、これまでよりも安全に、便利に駅周辺を利用できそうですね。
明石市は、JR/山陽 明石駅南側にある「歩行者デッキ」も延伸する方針です。駅周辺を快適にする再整備に力を入れているみたいです。
◆関連リンク
・都市再生整備計画(西明石駅南地区) – 明石市
あさみ
「今年こそダイエット」が口癖です。
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