神戸港の『1月の貿易概況』が発表されてる。前年同月比で「輸入」減も「輸出」は増で1月過去最高額

神戸税関が、神戸港における2024年1月の「貿易概況」（速報）を発表しました。

「貿易概況」とは輸出入の動向を国別・商品別に記録した統計のことで、毎月「速報」「確報」「確定」の3回にわけて発表されます。

企業の活動や景気の動向を知るための経済指標の一つなんだそう。

1月は、輸出額が4カ月ぶりにプラスで「1月」としては過去最高額に。輸入額と輸出入総額は9カ月連続のマイナスとなりました。

輸出：半導体・プラスチック・電池が大幅に増加

輸出は中国・米国向けを中心に伸び、「半導体製造装置」が前年同月比66.3％増の212億円、「プラスチック」が同13.9％増の359億円と、ともに1月として過去最高額になりました。

「電池」はメキシコ向けに伸び、同62.4％増の80億円（＋31億円）となっています。

地域別では、「中国」向けが同＋42.1％で6カ月連続プラス、「米国」向けは同＋7.8％で2カ月連続プラスで、いずれも1月として過去最高額です。

一方で「EU」（欧州連合）に対しては同－11.9％で4カ月連続のマイナスに。無機化合物や非鉄金属などが大きく減少しました。

輸入では、対中国を中心に「事務用機器」が同＋56.3％の63億円、「音響・映像機器（含部品）」は同＋49.4％の59億円と増加。

ベトナムなどからの「コーヒー生豆」も48億円と、前年同月の16億円から48.4％増加しました。

一方で主要品目の「無機化合物」「たばこ」などが減ったことで同13.3％減となり、総額も同3.5％減少となりました。

地域別で見ても全体的にマイナスとなっており、「米国」は3カ月ぶり、「EU」は2カ月連続、「中国」「ASEAN」「アジア」は9カ月連続マイナスとなっています。

輸出額の増加には、平均為替レートが前年同月比11.87円の円安となっていることと、中国の「春節」の時期のずれなどの要素が影響しているようです。

◆関連リンク
・神戸税関 – 公式サイト