長田高校の学生考案『ぽん鍋缶』をミツカンが具現化したみたい。火がなくても水があれば温かい1人鍋が食べられる

ぽん鍋缶 味ぽん 長田高校 ミツカン アイナス

長田区にある「長田高等学校」と、味ぽんなどで知られる「ミツカン」が取り組む『ぽん鍋缶』プロジェクトの成果発表会が開催されました。

長田高校×ミツカン
「ぽん鍋缶」プロジェクト


神戸市長田区池田谷町2-5

学生のアイデアにミツカンと地元企業が協力

長田高校は、2022年4月に文部科学省から「スーパーサイエンスハイスクール」に指定されるなど、理数系教育に軸足を置きつつ、文理融合の「人文・数理探究類型」を中心に、全校生徒で「探究活動」に関する取り組みを進めている学校です。

その取り組みのなかで、コミュニケーション能力・リーダーシップ・共感性・自尊感情などを育んでいるんだとか。

ミツカンが手がけるロングセラー商品のひとつ「味ぽん」は、今年で60周年。長く愛用してくれている人に限らず、若い世代の目線で新しいコト・モノをつくりたい、幅広い世代の生活者とつながっていきたいという思いがあったんだそう。

そうした長田高校とミツカンの思いが一致して、「ぽん鍋缶」のアイデアを具現化することになり、プロジェクトがスタートしました。

缶詰を小ロットで製造できる設備の販売・レンタル事業を手がける洲本市の企業アイナスも、缶詰化するための製造設備と制作ノウハウの提供などで協力しています。

高校生ビジネスアイデアコンテストで提案

ぽん鍋缶プロジェクトは、コンロや家電など「火」がない環境でも、温かい鍋をいつでもどこでも簡単に食べることができる、という長田高校の学生のアイデア「ぽん鍋缶」を具現化するためのプロジェクト。

ぽん鍋缶 味ぽん 長田高校 ミツカン アイナス

企業に対して高校生が提案するビジネスアイデアコンテスト「マイナビキャリア甲子園2022年度大会」に参加した長田高校の学生チーム「ながったらー」が、ミツカンのテーマ”若者の共感を得られる、味ぽんブランドの新たな事業”に対して『ぽん鍋缶』を提案。

「缶詰の水炊き」という斬新なアイデアと、自分たちで試作を重ねた説得力のあるプレゼンが評価されたんだそうです。

ぽん鍋缶 味ぽん 長田高校 ミツカン アイナス

ぽん鍋缶は、コンロや家電がなくても、1人前の温かい寄せ鍋が楽しめる缶詰なんだそう。水があれば、10分程度で調理できるんだそうです。

飾り切りした椎茸など7つの具材に、「味ぽん」「味ぽんMILD」をブレンドしたスープがしみ込んでるんだとか。

製品開発プロセスに学生も参加、プロ顔負けの取り組みに

「マイナビ甲子園」後に、「ながったらー」のメンバーがミツカン本社がある愛知県を訪問し、一緒にアイデアをカタチにしてみたいと議論を重ねて、2023年8月から「ぽん鍋缶」の開発がスタート。

ぽん鍋缶 味ぽん 長田高校 ミツカン アイナス

「コンセプト設計」では高校生の生活を振り返りながら潜在的なニーズを深掘りしたほか、「処方設計」ではアイナスの開発ラボを訪れ、実際に手を動かしながら議論して納得がいく品質に仕上げるなど、学生たちにとって初めての製品開発だったものの、プロ顔負けの取り組みだったとミツカンのマーケティング担当者は振り返ります。

缶詰製造などを担当したアイナスでは、23年10月に「ぽん鍋缶」初回試作と打ち合わせを行い、12月に本生産。

学生たちとの製品開発では、具材のカット方法や缶詰への充填方法などの指示もわかりやすく、数十パターンの試作もスムーズだったそうです。

ぽん鍋缶 味ぽん 長田高校 ミツカン アイナス

「パッケージ設計」では実際に使用するシーンを想定して、楽しみながら食べるための工夫や、試食時のリスク・廃棄時なども考えて作成。

完成品の試食には長田高校の学生たちも協力しました。

ぽん鍋缶 味ぽん 長田高校 ミツカン アイナス

阪神・淡路大震災から29年を迎えた今年1月17日に、プロジェクトに参加した学生たちが取り組みについて成果発表会が行われ、あわせて学生から学校へ「ぽん鍋缶」も寄贈されました。

兵庫県立長田高等学校 2年 「ながったらー」メンバー:
今回、製品開発に携わらせていただき、ビジネスコンテストと開発との違いを強く感じました。ビジネスコンテストではとにかく企業と消費者の求める最も理想の製品を考え、メリットとなることをどんどん入れ込んでいきました。

しかし、いざ製品開発となると、実現可能性と消費者の実用性を考え、デメリットをなくすことを重視し、洗練していく作業になっていきました。けれど、その作業の中で私たちが本当に大切にしたいものが見つかったように思います。

特に私たちが大切にしたのは、ルーティン化した若者の忙しい毎日に、暖かい特別感を届けることです。「ぽん鍋缶」を手にした友達や自分たちが喜んでいるところを思い描いて開発を進めました。また「ぽん鍋缶」は、災害食にもなると考えています。阪神・淡路大震災の時は、長田高校も避難所として利用されました。その教訓から、この製品が災害時に、不安になる心を温める存在になって欲しいと思っています。

開発の中では、味ぽんをベースに味を微調整する作業を経験しました。何度も試食を重ねる作業はとても大変でした。それと同時に、開発の繊細さを知り、ミツカンの方々の日々の努力の凄さを感じました。

約1年、アイデアを出すところから製品開発まで携わり、こうして形になって届いたときは本当に感動しました。ミツカンの方と”ともに”形にすることができたことを大変嬉しく思います。将来、私たちがどのような社会人になり、何に携わっていくのかわかりませんが、理想がカタチになるこの感動を忘れずにいたいと思います。


缶詰なので長期保存ができ、コンロなど火がなくても温かい状態で食べられるので、忙しい日常のなかでパッと作って食べたいときや、災害時の備蓄食としてもぴったりのアイデアですね。

◆関連リンク
兵庫県立長田高等学校 – 公式サイト

 

この記事を書いた人

あさみ

「今年こそダイエット」が口癖です。

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