
大阪にある、大阪市立住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」で、大阪400年の歴史をVR・ARなどのバーチャル世界で体験できる新コンテンツがオープンします。
大阪府大阪市北区天神橋6-4-20
8階エントランス
画像:公式サイトより
「大阪くらしの今昔館」は、大阪市立住まい情報センタービル内にあるミュージアムです。
大阪メトロまたは阪急 天神橋筋六丁目駅から歩いてすぐ。3号出口からつながっていて、ビルの8階にあります。三宮から電車で行く場合は、片道40~50分ほど。

このミュージアムは、大阪の住まいを中心に、暮らしやまちづくりをテーマとしています。
「住まい」をテーマにした日本初の専門博物館だそうで、高度な学術性をふまえて、市民の目線に立って歴史を読み解けるような展示や、見せる展示を超えた「体感する展示」を重視しています。

7月18日(金)から始まる新コンテンツ「大阪百世(おおさかももよ)」は、大阪400年の歴史を楽しみながら学べるというもの。
ARやVRなどのバーチャル技術を複合した「XR(クロスリアリティ)」を活用しています。

江戸時代から現在の令和まで、大阪のまちの変遷をエンタメとして楽しめる体験コンテンツで、VRゴーグルを使います。
それぞれの時代の大阪の様子を360度映像で表現し、実際にその場にいるかのような没入感が味わえるのだとか。
体験した人にはもれなく「映像解説パンフレット」をプレゼントするみたい。毎日先着20人には特別な「目撃記念ステッカー」も進呈するそうですよ。
Scene1 1615年「大坂夏の陣」/Scene2 1665年「徳川大坂城下」
このコンテンツでは、大阪の歴史・文化・風俗・まちの変遷を12シーン、10分程度に凝縮したVRアニメーションとして体験できます。
歴史の転換点となる出来事では、1615年の「大坂夏の陣」や、1837年の「大塩平八郎の乱」などが盛り込まれています。
Scene7 1913年「市電・バス・百貨店・天神祭」/Scene10 1969年「高度経済成長」
市電が走り、百貨店もにぎわう1900年代のまちの様子、高度経済成長期に入った1969年など、大阪の変遷が楽しめるんだそう。
シーン | シーン内容 |
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シーン1 | 1615年 「大坂夏の陣」 Summer Siege of Osaka 徳川方に攻め落とされた大坂城は炎上し、城下町は灰燼に帰した。 |
シーン2 | 1665年 「徳川大坂城下」 Tokugawa Osaka Castle and the City 大坂夏の陣から50年が経過し、復興した町は賑わいを見せている。再建された大坂城も遠くに見える。 |
シーン3 | 1724年 「妙知焼け」 The Great Fire of Myochi 市街の三分の二を焼き尽くした近世最大の火事。人びとは命からがら逃げるが、その中でも破壊消火に挑む火消したちがいた。 |
シーン4 | 1832年 「商都のにぎわい」 The Liveliness of the Merchant City 妙知焼けから復興した町は、商いも盛んになり多くの人が行き交う。建物はむしこ窓と瓦屋根で統一されている。 |
シーン5 | 1837年 「大塩平八郎の乱」 Oshio Heihachiroʼs Rebellion 平和な世に陰りが見える。豪商の屋敷を反乱軍が襲う。大塩平八郎の乱は幕末に向けた波乱の時代の幕開けとなった。 |
シーン6 | 1882年 「近代の装い」 Signs of Modernity 明治維新を経て、町の近代化が進む。軒先にはガス灯が灯され、店頭は洋風に造り替えられている。洋装の人々、外国人も多く見かける。 |
シーン7 | 1913年 「市電・バス・百貨店・天神祭」 Trams, buses, department stores, Tenjin Festival 大正時代には拡幅された堺筋に市電が走り、百貨店も賑わっている。夜空には天神祭の花火が上がる。 |
シーン8 | 1932年 「大大阪時代」 The Greater Osaka Era 人口日本一となった大大阪時代。平野町通は拡幅され、生駒時計店や沢の鶴ビルといった大きな建物が建設される。 |
シーン9 | 1945年 「大阪大空襲」 The Air Raid on Osaka 大空襲により、大阪の街は焼け野原に。戦禍を免れた大阪城天守閣が雨にけむる。 |
シーン10 | 1969年 「高度経済成長」 High Economic Growth 終戦から四半世紀が経ち、復興した街は高度成長期。 |
シーン11 | 2018年 「ビジネスと歴史が交差する街」 The Crossroads of Business and Heritage 高層ビルが建ち並び、ビジネスマンが闊歩する現代の大阪。 |
シーン12 | 2024年 「夜の街角で」 At a Street Corner, After Dark 深夜の街角にはバルの温かな灯がこぼれている。 |
このコンテンツで楽しめるシーンはこんな感じです。
近世から賑わった“平野町通”と、近代において大阪のメインストリートとして栄えた“堺筋”を見渡すことができることから「堺筋平野町通角」からの視点になっているそうです。
「大坂夏の陣」や「大塩平八郎の乱」、「大阪大空襲」などの歴史的な出来事の舞台になったまちであり、米屋から近代ビルに変遷を遂げた「沢の鶴」や、95年前に竣工した歴史的建造物「生駒時計店」といった歴史を体現する建築が見られるのもポイントです。
YouTubeでは「大阪百世」のイメージ映像が公開されています。
利用開始日
2025年7月18日(金)~
利用料金
一般
大人(13歳以上)1,500円/子ども(13歳未満)600円
大阪市在住者
大人(13歳以上)1,000円/子ども(13歳未満)400円
※大阪市在住者料金でご購入の際は、入場時に大阪市内在住であることを証明するもの(マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証など)をご提示ください。
※7歳未満のお子様はご体験できません。
※大阪くらしの今昔館の常設展・企画展には、別途入館料が必要です。
※営業日・休業日は、大阪市立住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」に準じます。
この歴史をXR体験で楽しめるコンテンツは日本初の取り組みなのだとか。歴史に詳しくなくても、バーチャル体験を通して楽しく学べそうですね。XR体験コンテンツの詳細は、7月14日ごろに公式サイトの紹介ページが更新されるそうです。気になる人はぜひチェックしてみてください。
ちなみにシーン7で登場する「天神祭」は、日本三大祭りの一つ、そして大阪三大夏祭りの一つとして、1000年の伝統がある祭典です。今年も7月に開催されるそうですよ。
◆関連リンク
・大阪くらしの今昔館 – 公式サイト
あさみ
「今年こそダイエット」が口癖です。
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