阪神・淡路大震災から27年|神戸で災害について学び考える 3つのスポットを紹介  Feel KOBE

1月17日は、阪神・淡路大震災が発生した日。あれから27年が経つ中で、神戸の街は少しずつ少しずつ復興を遂げてきました。そんな神戸には、大震災の記憶や教訓を今に伝え、災害について学び考えることができるスポットが複数あります。

今回はその中から「人と防災未来センター」と、「神戸港震災メモリアルパーク」、「慰霊と復興のモニュメント/1.17希望の灯り」を紹介します。

人と防災未来センター

「人と防災未来センター」は、阪神・淡路大震災をメインテーマに、台風や水害などの自然災害のことについて学べる災害ミュージアム。館内は地震をテーマにした西館と、体験型展示を中心とした東館に分かれています。

館内の見学は一方通行になっており、西館4階から順に下の階へと見て回る流れで構成されています。

入館したら、まず向かうのが4階の「震災追体験フロア」。このフロアでは地震発生の瞬間を再現した映像や、震災直後のまち並みをリアルに再現したジオラマ模型などを通して、地震を体験したことがない人でも、地震がどのようなものなのかを体験することが可能。また、「大震災ホール」では、震災後から復興にいたるまでのまちや人の様子を紹介したドキュメンタリー映像を放映しています。

続く3階の「震災の記憶フロア」では、実際に被災した方々から提供してもらった資料を多数展示。写真からは、当時の地震のすさまじさがありありと伝わってきます。

写真や手紙などの地震関連資料の中には、当時被災した方から提供していただいた品も

 

 

遊び道具がない子どもたちのために作られた、ビニールパイプと学校の机で制作された楽器

震災後の街の様子を紹介しているジオラマ模型

この3階フロアには震災の様子を語る語り部も常駐しています。「あの頃は生きるのに必死だった」と話す語り部による体験談から、学べることがたくさんありました。希望すれば当時の様子について、詳しい話を聞くこともできるので、興味があればぜひ近くの語り部ボランティアにお声がけください。

2階の「防災・減災体験フロア」は、世界各地で起きている災害や防災、減災に関する知識を実験、ゲームなどのワークショップを通して学べるフロアです。

災害時に役立つ用品を展示。チェックリストも配布しています

 

 

防災・減災に関するワークショップが行われる

続いて紹介する東館3階の「BOSAIサイエンスフィールド」は、2021年にリニューアルオープンしたエリア。体験型展示が多く、ゲーム感覚で楽しみながら自然災害が発生する仕組みや、災害時の行動などについて学ぶことができます。

自然現象のメカニズムを学ぶ「ジオ&スカイホール」

自分が高気圧になって台風の進路を誘導する「ウェザーウォーク」

プレート運動によって発生する地震や津波などの仕組みについて学べる「プレートプッシュ」

 

 

リアルに再現された住居で実際に避難体験を行う「ミッションルーム」では、災害が起きたときにどのような行動をとるべきかを学べます。

ミッション終了後はアテンドによる避難方法の解説も行われます

映像空間で災害についての2択クイズに参加できる「クエスチョンキューブ」

館内を見学し終えたあとには、地震や水害など自然災害のすさまじさが感じられ、改めて日々の生活でも災害への備えをきちんとしておこうと考えさせられる施設です。自然災害が多発する日本で、これから自然災害とどう向き合っていけばいいのか。そのことを考えるきっかけとして、人と防災未来センターへ足を運んでみてはいかがでしょうか。

information

人と防災未来センター施設情報
【住所】神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2
【アクセス】阪神電鉄「岩屋駅」または「春日野道駅」より徒歩10分 JR「灘駅」南口より徒歩12分
【TEL】078-262-5050
【開館時間】9:30~17:30(入館は16:30まで)。ただし、7~9月は9:30~18:00(入館は17:00まで)、金・土曜日は通年9:30~19:00(入館は18:00まで)
【休館日】毎週月曜日 (月曜日が祝日の場合は翌平日)、年末年始の12月31日と1月1日
※2022年1月17日(月)は入館料無料で開館します
※ゴールデンウイーク期間中(4月28日から5月5日まで)は無休
【入館料】
西館・東館 大人600円(150円)、70歳以上300円、大学生450円(100円)、高校生以下は無料
東館のみ 大人300円(50円)、70歳以上150円、大学生200円(50円)、高校生以下は無料
※( )内は障がい者料金
※ 毎月17日の入館料は無料(17日が休館日の場合は、翌日18日が入館無料)
【公式サイト】https://www.dri.ne.jp/

 

 

神戸港震災メモリアルパーク

「神戸港震災メモリアルパーク」は、阪神・淡路大震災で崩壊したメリケン波止場の一部をそのままの状態で保存しているスポット。コンクリートに亀裂が入り、街灯が傾くなど、地震のすさまじさがよくわかります。

場所は「神戸ポートタワー」や「BE KOBE」のモニュメントがあるメリケンパーク内で、神戸海洋博物館の東側へ歩いていくと見えてきます。阪神・淡路大震災が発生した当時の様子を紹介した写真の展示もあるので、近くを訪れた際にはぜひ足を運んでみてください。

information

神戸港震災メモリアルパーク施設情報
【住所】神戸市中央区波止場町2(メリケンパーク内)
【アクセス】地下鉄海岸線「旧居留地・大丸前駅」から南へ徒歩約10分、JR・阪神・神戸高速「元町駅」から南へ徒歩約12分
【料金】無料

 

 

慰霊と復興のモニュメント/1.17希望の灯り

「慰霊と復興のモニュメント」は、中心部の三宮にある東遊園地に位置する阪神・淡路大震災の慰霊碑。1995年1月17日に発生した震災を忘れることなく記憶し、復興の歩みを後世に伝えるためにと建てられました。地下には瞑想空間があり、震災で亡くなられた方の名前を刻んだプレートが掲示されています。

また「1.17希望の灯り」は、「慰霊と復興のモニュメント」と同じく東遊園地の敷地内に設置されているモニュメントです。中央に見える灯りは、被災10市10町を巡って運んだ種火と、47都道府県から寄せられた種火を一つにしたもの。毎年1月17日には「阪神淡路大震災1.17のつどい」という追悼行事も実施されています。

information

慰霊と復興のモニュメント/1.17希望の灯り情報
【住所】神戸市中央区東川崎町1丁目9番
【料金】無料
【予約】不要(地下の瞑想空間9:00~17:00)
【問い合わせ先】認定特定非営利活動法人「阪神淡路大震災1.17希望の灯り」050-3590‐0117

地震をはじめとする災害は、いつどこで何が起こるのかが予測できないので、日頃からしっかりと備えをしておきたいものです。

今回紹介したのは、そんな災害への対策を意識するきっかけになるスポット。自然災害について学びを深め、災害時にどうすればいいかを改めて考えてみてはいかがでしょうか。

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