兵庫県が、14年ぶりに『起債許可団体』へ。「借金」に国の許可が必要に、脱却に向け「適正化」計画を策定

兵庫県が、新しく県債(借金)を発行するのに国の許可が必要な『起債許可団体』に移ったと2026年8月18日(火)に発表しています。

収入に対する借金返済の割合を示す「実質公債費比率」の悪化したことによるもので、この状態になるのは14年ぶりとのことです。

「実質公債費比率」とは地方自治体の借金返済額(元利償還金など)が、その自治体の収入規模に対してどのくらいの割合を占めるかを示すもので、過去3年間の平均値で算定されます。

この指標は18%以上で県債(借金)を発行するのに国の許可が必要になり、25%以上で財政破綻が懸念される「早期健全化団体」、35%以上で「財政再生団体」という区分になります。

借金が重くなった4つの理由

兵庫県の実質公債費比率の推移。2025年度の3か年平均は19.2%
画像:兵庫県発表資料より

兵庫県では、2025年度決算見込みで「実質公債費比率(3か年平均)」が19.2%となり、許可が必要になる18%の基準を超えています。

県が公表した「兵庫県公債費負担適正化計画(案)」では、悪化の要因を以下の4つとしています。

兵庫県における「実質公債費比率」が18%以上となった要因
①阪神・淡路大震災の復旧・復興で1.3兆円の県債を発行し、その返済が今も続く見通し
(返済にあてる「県債管理基金」を約5000億円取り崩し、積立不足が約4000億円ある状態)
②過去の高い投資水準にともなう県債の元金・利子の負担増
③長期金利の上昇による利子の増加
④「臨時財政対策債」の償還差(交付税で措置される額)の縮小

県債の残高は4兆8141億円にのぼります。兵庫県は2026年7月に開催された「検討会」で用先債の返済をめぐり違法性のある手続きが判明したことも明らかにしており、これを修正したことも比率の悪化に繋がったとしています。

2031年度に「破綻の恐れ」、投資は10%抑制へ

兵庫県の実質公債費比率3か年平均の見通し。対策を取らない場合2031年度に25.1%
画像:兵庫県発表資料より

県の試算によると、このままでは2031年度には財政破綻が懸念される「早期健全化団体」へ移る恐れがあるとのこと。

県はまず「早期健全化団体」になることを回避するため、2026年度から2035年度までの10年間で「公債費負担」を適正化する計画を2段階に分けて策定。

第1段階では、2027年度以降に公共工事などの「投資事業」を、現行より最低10%抑えるとともに、「県債管理基金」を国債の購入などで運用し、運用益を確保する方策も盛り込まれています。

2026年7月時点での「公債費負担適正化計画」素案にあった、使い道が決まっている「特定目的基金」を「県債管理基金」へ積み替える案は、当面は見送りになるそうです。

2027年度に歳入・歳出全般の改革を検討し、2028年度以降の第2段階の計画を策定するとしています。

これまでの経緯については、過去の記事でも詳しくお伝えしています。あわせてチェックしてみてください。

県政 兵庫県 起債許可団体 財政 予算

公共事業や県有施設の整備は、道路や学校など暮らしに直結する話。10年がかりの計画がこれからどう動くのか、注目しておきたいところです。

 

この記事を書いた人

さきな

晴れの国生まれ。大人になってから神戸へ来ました。文化・エンタメがだいすきで、いろいろなオタクをしています。なんでもよく食べます。

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