神戸市内で活躍するクリエイターの情報を発信する『CREATORS LETTER』。
クリエイターと企業をつなぐウェブサイト「KOBE CREATORS NOTE」と連携して、デザイナーやディレクター・カメラマンなどさまざまなクリエイターの作品や活動への想いをご紹介していきます。
北村 竜也(きたむら・たつや) デザイナー
メディカルデザインラボ株式会社 代表取締役、Goodpatch Anywhere UXデザイナー、医療健康機器開発協会 理事。
1977年芦屋市生まれ、県芦屋高〜甲南大にて応用物理を学ぶ。その後システムエンジニアとしてNSDへ就職し、3年後に米国小会社へ。さまざまな人に会うことで大きく影響を受け、かねてよりやりたかったデザインの道へ進むため、駐米中に退職し、帰国。デザイン事務所を経て独立しました。
2015年に奥田充一先生に師事し、UXデザインを学び、2019年に「医療に新しいクリエイティブの風を」をコンセプトに、医療機器開発・中小企業支援を行う「Medical Design lab.」が兵庫県のビジネスコンテストに採択され、本格的に医療デザインに取り組むことになりました。
そして2021年にデザイン事務所を統合する形で「メディカルデザインラボ株式会社」を設立。UXデザインの知見を活かし、医療機器デザイン・中小企業のデザイン・ブランディング支援等を行なっています。
その他にも「未来創造」や「アイデアからソリューションまで導くワークショップ」「医療機器開発におけるデザイン思考」など、数多くの登壇の機会もいただいています。
「Goodpatch Anywhere」では、UXデザイナーとしてアプリ、WEBデザイン、新規事業開発支援など多岐に渡り、様々な企業とお仕事しています。
父親が建築家、兄が土木管理施工技士と建築関連に身近な環境で育ったこともあり、幼い頃から建築やデザインに興味がありました。
数学と物理が得意だったので、一度はシステムエンジニアとしての道を選びましたが、渡米時に知り合った同い年のフランス人David との出会いをきっかけに “やりたいことをやるなら今しかない” と感じ、デザインの道へ。
彼に会っていなければ、デザイナーにはなっていなかったかもしれません。
また2015年に参加した「KYOTO d.school」で未来の医療を考えるワークショップで、UXデザインに触れ、同年に自身も入院や手術を経験したことで、医療とデザインには距離がありすぎると身をもって感じ、もっと手に届きやすい世界にしたいと思ったことも原動力になっていると思います。
結婚してから神戸に住み始め、もう10年は越えました。芦屋生まれで幼い頃から神戸の魅力を感じ育ってきたことから、他の選択肢はあまりなかったかなと思います。
神戸はデザイン都市であり、医療産業都市でもあります。デザインと医療に力を入れている都市って他に知らないですね。
偶然かもしれませんが、神戸にいることで、多種多彩なデザイナー、医療関係なら医療従事者、医療機器や創薬メーカーの人も多く、自然と情報が手に届きやすい場所にあると感じています。
神戸には、僕のやりたいことの全てが揃ってますね。
こちらは建材・建築資材の通販「サンワカンパニー」さんとお仕事をした時のものです。自宅のリフォームなどでサンプルを取り寄せることがあると思いますが、配送時のパッケージデザインを担当しました。
知人が勤めていたことから引き合わせ頂いたのがきっかけでしたが、担当部署の営業や企画のメンバーにデザインプロセスを体験してもらいました。
サンワカンパニーとして伝えたいこと、ユーザーにとってサンプルとはどんな価値を感じるのか、パッケージデザインに込められたストーリーなど、みんなで作り上げていった作品です。
「月に夢を見るように くらしに夢を描く」
このキャッチコピーは、月は人類の永遠の夢であることから、サンワカンパニーで創る理想のくらしも夢を叶えるようなものにしたい。そして、全力でサポートしたい。という想いを形にしました。
完成後、デザインに深い知識をもつ山根社長にお会いさせていただき、デザインはもちろんですが、社員が成長したことを実感して、とても喜んでいたことを覚えています。
医療機器の開発はとても長いスパンで取り組む必要がありますが、それに挫けず長期的な戦略で開発を進めていくつもりです。
主には、医療機器開発におけるUXデザインプロセスの確立、プログラム医療機器、デジタルヘルスケアプリの開発をやっていきます。
また、2023年4月から「神戸大学大学院 医学研究科 博士課程前期課程 医療創成工学専攻」に進学します。これらの研究を神戸から生み出して発信していきます。
そしてパラレルワーカーとして、Goodpatch Anywhereでは、フルリモートでUXデザインをしているので、医療にUXデザインを掛け合わせて、開発していきたいですね。
これからの医療は大きく変わると思います。時代に合わせて医療をもっと市民の手に届きやすいように、もっとわかりやすく、優しい世界を目指していきたいですね。
ここ神戸から。
北村 竜也(きたむら・たつや) デザイナー
tatsuyakitamura|神戸クリエイターズノート
神戸市内で活躍しているクリエイターと企業がつながる「KOBE CREATORS NOTE」。興味がある人は、ぜひ、サイトへ。
このみ
花や夕焼け空を眺める時間が好きです。
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