神戸のクリエイターへインタビュー『言葉にならない想いまで汲みとり、言葉にしたい。』コピーライター・米田 早織 ~CREATORS LETTER~

神戸市内で活躍するクリエイターの情報を発信する『CREATORS LETTER』。

クリエイターと企業をつなぐウェブサイト「KOBE CREATORS NOTE」と連携して、デザイナーやディレクター・カメラマンなどさまざまなクリエイターの作品や活動への想いをご紹介していきます。

米田 早織(よねだ・さおり)  コピーライター 

京都市出身。神戸市在住。立命館大学卒業。
モバイルコマース会社・デザイン事務所・化粧品メーカーで編集・ライティング経験を積み、2016年6月に独立。

モットーは、「クライアントにもユーザーにも、真摯に、丁寧に」。

クライアントの伝えたいコト・売りたいモノの真意を汲みとり、ユーザーに自分事として理解・共感いただけるコピーを心がけています。

なぜ、「コピーライター」をやっているのか?

ひとことで言うと、言葉が大好きで、言葉の力を信じているから。

小学生の頃から読書が好きで、登下校中も歩きながら本を読むほどの「本の虫」でした。

中学・高校時代はラジオにもハマり、特にマイナーな邦楽をかけてくれる番組を愛聴。

メロディーという制約のなかで歌詞をつくるミュージシャンってすごい!と、言葉選びや言葉あそびに惹かれた歌詞を書き留めたりしていました。

「書く面白さ」に目覚めたのは、高校生のとき。夏目漱石の「こころ」を読んで小論文を書くという課題がきっかけでした。

読み、汲みとり、言葉を組み立てて文章にする。すべての作業が楽しくて没頭したことを覚えています。

大学時代には、有志の仲間でフリーペーパーを発行。そのときの原稿作成や取材の経験が、文章を書く仕事を生業にする決意につながりました。

誰かの想いや考えを汲みとって、言葉に変えて、他の誰かの心に訴える。そういった「コミュニケーション」のお手伝いができることに喜びを感じています。

神戸で活動する理由

とにかく神戸は、人も空気も気持ちいい!

子どもの頃、よく祖父母や母が神戸へ連れてきてくれていました。盆地である京都で生まれ育ったのですが、海と山が近く、風が吹き抜ける港町特有の空気感を、子どもながらに「気持ちいいなぁ」と感じたのを覚えています。

就活も京都と神戸に勤務地を絞り、希望どおり神戸支店がある会社へ入社。神戸への引越し、初めての一人暮らしも、なんの抵抗もなく、とにかく嬉しかったです。

音楽とビールが好きなこともあり、神戸でもすぐに行きつけのバーができて、職場以外にもたくさんの人との繋がりができました。

神戸の人は、京都とはまた少し違い、さっぱりしているけれど優しくてすごく温かい。街もいろんな表情があって、おもしろいお店がいっぱい。

住み続けるほどに、どんどん神戸が好きになっていきました。

その後は大阪の会社に勤めたのですが、神戸を離れる気になれず神戸から通勤。

フリーランスになり、一児の母になった今も、神戸の自宅を拠点に活動させていただいています。

代表的な作品と想い

とってもありがたいことに、前職までお世話になった方々にお声がけをいただきながら、フリーランスとして仕事を続けることができています。

独立当初は美容・健康・アパレル関連のお仕事が多かったのですが、次第にブランディング・リブランディングに関わらせていただくことも増えてきました。

そのひとつが、兵庫県福崎町にある愛犬ライフのトータルサポートショップ「ONESMILE(ワンスマイル)」さん。

オフィシャルサイトやリーフレットのコピーワーク、SNS運用のアドバイスなど、幅広くお手伝いさせていただいています。

代表の千家さんは、とにかく愛情深くてアクティブ!人想い・ワンちゃん想い・自然想いのアイデアを次々に実現されています。

そんな千家さんの想いや意志を、どこまで伝えられるか。

商品たちに込められた愛情や手間ひまを、どうやって伝えればいいか。

2018年からのお付き合いになりますが、いつも「ワクワク」と「やりがい」をいただける大好きなお仕事です。

「ワクワク」「やりがい」といえば、もうひとつ。

和歌山市で人気のケーキ屋さん「Le Patissier Miki」のBtoBサイトも、私の中で宝物のような案件です。

オーナーパティシェの三鬼さんは、神戸や宝塚で経験を積まれたのち、フルーツ王国である和歌山で開店されました。

取材の際には、三鬼さんが「パートナー」と呼ばれる契約農家さんたちにもお会いできたのですが、みなさんのお人柄、お仕事への真摯な姿勢、そしてお互いへの感謝の深さに涙が…。

今こうして振り返るだけでも、書かせていただいた記事を読み返しても、胸が熱くなります。

これからの活動と目指す世界

仕事は、人。

16年以上コピーライターをしている中で、私が確信していることです。

どんな案件にも、そこにかける人の想いがあり、それを誰かに届けるというライターの仕事が楽しくて仕方ありません。

また、こうしてお仕事が続けられるのも、まわりの方々のおかげです。

お取引先、その先のクライアントさま、家族、友人。すべてのご縁に感謝しながら、深く長くお仕事をしていきたい。

そして「好き」という感情も、お仕事をするうえで不可欠だと考えています。

人でも商品でも、対象をしっかりと知り、心から好きになれば、おのずと「伝えたいこと」「伝えるべきこと」がクリアになってくると思うのです。

お仕事をするたびに、好きな人やモノが増える。

こんな素敵なライフワークに恵まれたことにも、日々感謝しています。

プライベートでは子育てに奮闘中ですが、どんな感情や経験も「人としてコピーライターとして、深みが出るチャンスだ!」と前向きに楽しみたいです。

これからも、新しいご縁、新しい「好き」に出会えることを楽しみにしながら、心を込めて言葉を紡いでいきます。

米田 早織(よねだ・さおり)  コピーライター 
yonedasaori|神戸クリエイターズノート


神戸市内で活躍しているクリエイターと企業がつながる「KOBE CREATORS NOTE」。興味がある人は、ぜひ、サイトへ。

 

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このみ

花や夕焼け空を眺める時間が好きです。

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