日本の大地でしか生み出せない「新しいフレンチの形」を追求する『I t o wabi sabi(イト ワビ サビ)』のフルコースを体験をしてきた。1日6組限定

各線三宮駅からすぐ、北野坂を2分ほど上がったところにある『I t o wabi sabi(イト ワビ サビ)』。2021年4月に新しくオープンした「1日6組限定」のフレンチレストランです。

シェフ自らが生産者とじっくり対話し、旬の日本食材を大切にしています。

通常、I t oではフルコース(税込17,600円)1種類のみ。ドリンクは別途、「ペアリング」 or「 単品」から選ぶことが出来ますが、6月末までの期間限定で、ランチタイムも営業中。

特別コース(全7品)が楽しめるようです。最後に神戸ジャーナル特典もあるのでお見逃しなく。


神戸市中央区中山手通1-8-14

INDEX
● これが本当のペアリング、料理もドリンクも主役級マリアージュ
● 一瞬たりとも目が離せない全10品のフルコース
● シェフに聞く料理へのこだわりと “I t o” の想い
● 店舗情報
● 6月限定ランチ特別コースをペアでご招待

重厚なドアを開けると、床や壁・テーブルやカーテンに至るまですべて黒で統一されており、想い描いていたフレンチレストランとは真逆のスタイリッシュな世界。

高級感のあるクラブやライブハウスの様な雰囲気ですが、ただかっこいいから、ではない『黒にこだわる理由』は2時間半のフルコースが始まってすぐにうなずけます。

※撮影は緊急事態宣言前のものです。

これが本当のペアリング、料理もドリンクも主役級マリアージュ


泡とノンアルコールの泡

「ペアリング」とは、一品一品の料理に合わせたドリンクを提供してくれるというもの。「ワインのペアリング」が一般的ですが、ここでもI t oならではのこだわりポイントがあります。


訪問した日のメニュー

基本的には「アルコールとノンアルコール」のドリンクが1種類ずつ選択できます。一品目のフォアグラだと「泡」と「ノンアルコールの泡」の2種類から好きな方をチョイス。

このみ
普段だったら頼まない種類のお酒も、料理との組み合わせのおかげで楽しめました。

1つの料理に1ドリンク。料理に合わせた飲み物をシェフとバーテンダーが事前に入念に話し合い、その日のコースを決定しているみたい。1日1種類に限定したコース設定の理由はここにありました。

緊急事態宣言中は、酒類の提供を行っていませんが、料理に合わせたノンアルコールドリンクをバーテンダーが提供しているそうです。

 

 

一瞬たりとも目が離せない全10品のフルコース

抹茶のマカロン。中には酒粕&辛口の日本酒で漬け込んだフォアグラのムース・パッションフルーツのコンフィチュールが入っています。

飾りのお茶は燻す(いぶす)ことで、見た目・味だけでなく香りも一緒に楽しめる演出がされてテーブルに届きます。

シュッとした店内で始まるコース料理。最初は少し緊張しますが、一品目がフィンガーフードということで心置きなく楽しめます。

鯖(さば)を使った前菜は、エディブルフラワー(食用花)をあしらった華やかでフレンチらしい一品。脂ののった濃厚な鯖がふわっと揚げられた煎餅(せんべい)の上にのっています。

合わせる「日本酒」は、ロックで飲むことでより香りが高くなって、鯖との相性がよいんだとか。ノンアルコールは「日向夏ドリンク」が用意されています。

器も、料理と一緒に華やかさを演出してくれて黒の世界がパッと一転します。

このみ
テーブルに料理が届く時、暗点のステージにスポットライトで照らされて舞台俳優さんが出てくるみたいな「引き込まれる感覚」があります。料理とお酒に一点集中できる空間が「黒一色」の理由のようです。

ふわふわ穴子のフリットは紫蘇の花やほうれん草のパウダーと一緒に。合わせるドリンクはビアカクテル or イチゴのカクテル。

揚げたての穴子フリットにビールはもちろん合いますが、ビアカクテルになっているところがフレンチらしい。

ノンアルコールは生の苺を食べているようなフレッシュなカクテル。お酒が飲めない人も一緒に楽しめるし、お酒が好きな方でもノンアルを頼みたくなるくらい手の込んだカクテルです。

バケットと合わせるのは、クリームチーズのように濃厚でカモミールの香りがする自家製チーズ。

炒った胡麻が全体にまぶしてあって香ばしい。パンはお替りも可能です。

 

 

豚骨とアサリをじっくり煮込んだお出汁にホタルイカが入った春らしい一品。上に乗っているイカ墨がコクと香ばしさをプラスしてくれます。

合わせるドリンクは桜の塩漬けや葉っぱが入っていてドリンクからも春らしさを感じられます。アルコールはモヒートベースになっています。

兵庫県の鹿と猪のラビオリ。春菊と淡路産の新玉ねぎからできたソースと一緒に。

お店の方の「香りとともにお召し上がりください。」の言葉通り、食欲をそそる香りが一緒に運ばれてきます。香りの秘密は泡状になった黒ニンニク。

このみ
必ず一捻りした「I t oらしさ」があるので、一品届くごとにお腹は満たされているはずなのにどんどんお腹が減ってくるような期待感&ワクワク感。

合わせるドリンクはラム酒 or 中国茶。

ラムはロックで飲みやすく。グラスの形に合わせて氷の形を変えているそうです。どちらも香りの強い飲み物なので、料理の香りと口の中で合わさることでまた違った味わいに。

このみ
食べ合わせるとどんな感じがするんだろう?っていう面白さが常にあります!アルコール・ノンアルコールどちらを選んでも食事ととてもよくマッチするので不思議です。

約40種以上の旬野菜を使ったサラダ。米麴・チーズ・キノコを使ったフォームと一緒にいただきます。ペコロスの中に入っているパセリオイルや手前のキヌア・オリーブパウダーなどで味と食感を変化させながら食べるのも楽しい。

合わせるドリンクは食事の味を邪魔しないさっぱりとしたリンゴジュース。

 

 

平目は皮目をパリッと、身はふわふわ。その下にはきのこ・たけのこ・金時草(きんじそう)などいろんな味を少しずつ楽しめます。

ソースはコリアンダーのオイルとトマトを2日間かけて落として作っているそう。

レモンのように酸味はきつくないですが、まろやかさの奥にほんのりトマトの酸味もあって、優しい平目にアクセントをつけてくれます。

合わせるドリンクはケンゾーエステート(KENZO ESTATE)の「あさつゆ」。ワイン好きなら知らない人はいないと言っても過言ではないほど人気の高いプレミアムワインがコースに必ず1種類含まれています。

ノンアルコールの白ワインも用意されています。こちらはケンゾーエステートではありません。

田村さんの但馬牛を使ったいちぼステーキ。ソースは「お肉からじっくり抽出したエキス」に西洋わさびを合わせているそうです。

「お肉そのもの」×「お肉のソース」で、口の中がうま味成分で渋滞。合わせるドリンクは重めの赤ワイン or 濃いめの紅茶です。

“田村さんの”とありますが、I t oではシェフが現地に足を運んで食材選びをするため、それぞれの食材の背景に生産者さんの顔がハッキリ見えます。

田村さんのつくる牛は、料理人の手元に届くまでとても丁寧に扱われていることから生産者の牛への愛情を感じたという川井シェフ。

川井シェフ
もちろん食材になってしまいますが、田村さんの牛への愛情に魅力を感じたからこそ、僕もより一層身の引き締まる想いで料理しています。そして、僕の細かい要望にいつも向き合い様々な提案をくれるので、このご縁を大切にしたいです。

〆は蟹・海老等の甲殻類の出汁で炊き込んだご飯の「出汁茶漬け」。しいたけのお出汁をかけて、大葉&鰹本枯節を一緒に食べます。最後の飲み物はほっこり緑茶。

フレンチでは主食のパスタやお米のイメージがないですが、I t oでは途中にもラビオリが出て、締めに出汁茶漬けも出るので男性でも「満腹感」十分。

デザートの時には「舞台のアンコール」みたいな気持ち。フルコースが終わってしまう寂しさと、最後までワクワクする見た目の美しさ。

合わせるドリンクもエスプレッソ・ブレンド・カフェオレ・カフェラテ・紅茶・オレンジジュース・グレープフルーツジュースから選べます。

まるごとキンカンを使っていて、中にはミントのムースがぎっしり。さっぱり感とムースのクリーミーさ、クランチのザクザク食感が一度に楽しめます。

このみ
フルコースって最後お腹が満たされてデザートってあまり記憶に残らないこともありますが、このデザートがもう一度食べたいと思うほど忘れられない初体験の味でした。

 

 

シェフに聞く料理へのこだわりと “I t o” の想い

お料理へのこだわりはなんですか?

本場のフランス料理を再現するのではなく、日本人の僕が日本の風土で作るフレンチにこだわっています。

食材や食器はシェフが買いに行くのですか?

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そうです。生産者さんとの出会いが料理のインスピレーションに繋がっています。

キッチンが360度オープンになっているお店は珍しいですね。

このライブ感もひとつ、I t oのこだわりです。料理の音や香りを感じてもらうことで出てくるまでのワクワク感も演出できればと。座席はテーブルのみ&キッチンに高さを設けることで、ライブ感はありつつもリラックスしてもらえる空間づくりにこだわりました。

料理が完成する直前にシェフとバーテンダーさんが話し合っている様子が度々見られましたが?

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最終的な料理の味に合わせてお酒との組み合わせの最終確認をしています。I t oのフルコースは料理もドリンクも「主役級」を目指しているのでどちらも手を抜けません。

最後に…料理にここまで真剣に向き合うシェフがお勧めする神戸のレストランは?

自分がとても思い入れのあるお店、Ca Sento(カセント)です。県庁前の近くにありますよ!

 

 

店舗情報

このみ
料理・ドリンクはもちろんですが、気配りにも感動。「すかさず」でも「さりげなく」な一流のサービスに触れました。

各座席の間にはもう一席置けるほどゆったりスペースが設けられているので、密を気にせず食事も楽しめそう。

ライブイベントに参加するような高揚感のある空間で「日本でしか食べられないフレンチとペアリング」体験ができるのは、I t oならではですね。

6月限定ランチ特別コースをペアでご招待

お待ちかねのご招待情報です。

現在、『I t o wabi sabi(イト ワビ サビ)』では6月末まで12:00~14:00(L.O.)の完全予約制でランチ営業を行っています。

メニューは、メインがお肉 or お魚から選べる全7品の特別コース (税込 9,900円)。※ドリンクは別途

今回その6月限定ランチ特別コースを「抽選で1組様限定ご招待」いたします。

詳しい応募方法について

@kobe_journal内の本企画についての投稿をストーリーで拡散
・6月8日(火)18:00までの投稿が対象
・必ず@kobe_journalのタグをつけてください
・発表は6月9日(水)中にInstagramのDMを通じて当選者のみにご連絡いたします。 

当選者にはお名前・連絡先・来店希望日時をMDにてお伺いします。

※当日中にメッセージのご返信がない場合は、別の方へ当選権が移行しますのでご注意ください。
※やりとりはInstagramのDMとなります。
※6月限定のメニューです。6月中に来店が難しい場合、ご応募はお控えください。

夜外出するのを控えているという人も、6月だけのランチ特別コースで、束の間の『非日常体験』をしてはいかがでしょうか。

店舗名I t o wabi sabi(イト ワビ サビ)
ジャンルフレンチレストラン
住所神戸市中央区中山手通1-8-14 北野坂Fビル 2F
電話番号078-977-9081
営業時間17:30~22:00
定休日なし
リンク公式サイト / Instagram / 食べログ
駐車場なし
ご予算17,600円 税込(ドリンク別途)
お子さん10歳以上のお子様~可
サプライズ演出記念日や誕生日などご相談ください
喫煙全面禁煙
個室なし
テイクアウトなし

紹介した情報は、記事執筆時点の情報です。また、神戸市内の開店・閉店情報、イベント、街の変化など、情報を求めています。ぜひ情報提供をお願いします。※自分のお店でもOKです。

 

この記事を書いた人

このみ

花や夕焼け空を眺める時間が好きです。

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