神戸で活躍する乗り物特集<前編>  Feel KOBE

神戸の観光スポットではケーブルカーやロープウェー、観光バスなど、さまざまな乗り物が活躍しています。目的地までの交通手段として利用するのはもちろんのこと、車体デザインが素敵な乗り物もたくさんあるので、観光するときにはぜひ注目してみてください。

今回は、そんな神戸で活躍している乗り物を開業日が古い順に、前後編に分けて紹介。また神戸市営の乗り物情報も合わせてお届けします。

摩耶ケーブル

まず、紹介するのは摩耶山のふもとと中腹を結ぶ「摩耶ケーブル」。後ほど紹介する「摩耶ロープウェー」へと繋ぐケーブルカーで、この2つの乗り物を利用すれば山上にある人気の夜景スポット「摩耶山掬星台」へ向かうことができます。

そんな摩耶ケーブルは1925年、大正14年開業というから驚きです! その後、昭和13年の阪神大水害や、太平洋戦争を乗り越え1代目は役目を終え、2代目のケーブルカーが昭和30年から運行開始。現在のケーブルカーは3代目で、展望窓からは阪神間の街並みを望める素晴らしい景観を楽しめます。ふもとの「摩耶ケーブル駅」から中腹の「虹の駅」までを約5分で行き来しています。

花見シーズンにもぜひ訪れたい摩耶ケーブル駅

ちなみに「摩耶ケーブル駅」は近畿の駅百選に選ばれた駅で、春には満開に咲く綺麗な桜を楽しめます。また、山上の「摩耶ケーブル虹の駅(旧摩耶観光ホテル前)」は開業当初である大正時代の姿をとどめているという、歴史を感じられる駅舎。また駅の東側には廃墟の女王として人気の「旧摩耶観光ホテル」もあります。そんな駅舎にも、ぜひ注目してみてくださいね。

information

摩耶ケーブルカー乗り物情報

公式サイト https://koberope.jp/maya
料金 摩耶ケーブル駅~虹の駅(旧摩耶観光ホテル前) 大人(12歳以上)片道450円、往復780円 小人(6歳以上~12歳未満)片道230円、往復390円
乗車券の購入場所 「摩耶ケーブル各駅」チケット売り場
支払い方法 現金・電子決済(PayPay)

神戸市営バス

「神戸市営バス」は1930年(昭和5年)に開業し、臨時・急行路線含む86系統257路線を517台の車両が運行しています(2021年4月時点)。市民の交通手段として活躍している神戸市営バスですが、観光する場所によっては乗車する機会があるかもしれませんね。

市バスの車体カラーは緑と白の2色で、白色は純白色で神戸市街の清潔感を表現したもの、緑色は緑したたる六甲山などをイメージするものとして採用されました。

ライトグリーンのノンステップバス

車体のデザインは、車体前後面に神戸市章を構成する2個の半円をアレンジ。両側面のデザインは、神戸にゆかりのある名将、楠木正成の家紋である菊水の水流をイメージしているのだそう。

なお「大楠公」と言われた楠木正成は、神戸の三大神社の一つである「湊川神社」に祀られています。境内には墓所や戦没地、正成公が着用したとされる鎧が展示されている「宝物殿」があるので、歴史好きの方はぜひ足を運んでみてください。

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神戸市営バス乗り物情報

公式サイト https://www.city.kobe.lg.jp/a71810/kurashi/access/kotsukyoku/bus/index.html
料金 路線・利用区画によって異なる
乗車券の購入場所 降車時に支払い
支払い方法 現金、交通系ICカード

六甲ケーブル

「六甲ケーブル」は、1932年(昭和7年)に開業したケーブルカーです。現在の車両は3代目で、赤と深緑で塗装された「クラシックタイプ」と、緑と薄茶色の「レトロタイプ」が運行中。レトロタイプは、阪神電車旧1型車と旧神戸市電をイメージしてデザインされています。

ケーブルカーには珍しい2両編成で、六甲山を登る数少ない公共交通機関として活躍

そんな六甲ケーブルは、山下側の車両には窓が無く、外気に開放された展望車である点が特徴。沿線では神戸市街や大阪湾、季節の花々、六甲の水が流れる滝を眺めたり四季折々の景色を楽しめます。

また、山上駅からは「六甲山上バス」が走っており、ROKKO森の音ミュージアム、六甲高山植物園、六甲山アスレチックパークGREENIA、六甲ガーデンテラスなど、山上各施設へアクセスすることができます。また、六甲山牧場、摩耶山天上寺を経由して、摩耶ロープウェー山上駅を結ぶ「六甲摩耶スカイシャトルバス」は、摩耶方面への観光の際にも便利な交通手段です。

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六甲ケーブル乗り物情報

公式サイト https://www.rokkosan.com/cable/
料金 大人(12歳以上)片道600円、往復1,100円 小人(6歳以上12歳未満)片道300円、往復550円 大人1人につき、同伴する幼児(1歳以上6歳未満)2人まで無料
乗車券の購入場所 六甲ケーブルチケット売り場
支払い方法 現金

摩耶ロープウェー

「摩耶ロープウェー」は、「摩耶ロープウェー虹の駅」と山上の「星の駅」を結ぶロープウェーです。もともとは「奥摩耶ロープウェー」として、1955年(昭和30年)に開業。兵庫県下では最もはやく、全国では8番目に営業が開始されたロープウェーなのだとか。

当時は山上駅の横にある奥摩耶遊園地へ行くための乗り物として運行されていましたが、遊園地の閉園や阪神・淡路大震災により運行を休止。その後、平成13年に運行が再開され、現在は3代目の「ひこぼし」「おりひめ」という名前のゴンドラが活躍しています。

摩耶山掬星台から見える夜景

虹の駅から星の駅までの所要時間は約5分。山上の星の駅を降りたところにある「摩耶山掬星台」からは、ハーバーランドやポートアイランド、六甲アイランドなど神戸の景色を堪能することができます。特に夜景がとても綺麗で、カップルのデートスポットとしても人気。「神戸の夜景を見に行きたい」という人は、旅先の候補にいかがでしょうか。

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摩耶ロープウェー乗り物情報

公式サイト https://koberope.jp/maya
料金 虹の駅~星の駅 大人(12歳以上)片道450円、往復780円 小人(6歳~12歳未満)片道230円、往復390円
乗車券の購入場所 「摩耶ロープウェー各駅」チケット売り場
支払い方法 現金・電子決済(PayPay)

須磨浦ロープウェー

「須磨浦ロープウェー」は、須磨浦公園駅と鉢伏山上駅を結ぶ路線として1957年(昭和32年)に営業を開始。当時のレジャーブームを背景に、須磨浦地区をレジャー観光地として開発する際に誕生した乗り物です。

現在の搬器は3代目で、白いゴンドラは「うみひこ」、赤いゴンドラは「やまひこ」という呼び名。山麓にある山陽電車「須磨浦公園駅」と直結しており、電車を降りてすぐにロープウェーに乗車することができます。

天気が良い日には明石海峡大橋を見渡すこともできる

ロープウェーは約3分ほどで山上へ到着。山麓を出発してすぐに大阪湾と淡路島、神戸や大阪の街並みを見下ろす絶景が広がり、晴れた日には遠く紀伊半島や紀淡海峡まで望めます。

山上の須磨浦山上遊園には、展望台やミニ遊園地、バーベキューテラスなどがあり、1日中遊べるレジャースポット。天気のいい日にはお弁当を持って、山上からの景色を楽しみながらゆっくりする、なんてプランもおすすめです。

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須磨浦ロープウェー乗り物情報

公式サイト http://www.sumaura-yuen.jp/facilities/index.html
料金 大人(中学生以上)片道500円、往復920円 小人(小学生)片道250円、往復460円
乗車券の購入場所 山陽電鉄「須磨浦公園駅」チケット売り場
支払い方法 現金

カーレーター

「カーレーター」は、先ほど紹介した須磨浦ロープウェーがある須磨浦山上遊園にある乗り物の一つ。ロープウェーの「鉢伏山上駅」から鉢伏山山頂の回転展望閣までは急坂を上る必要があったため、その間を結ぶ輸送手段として1966年(昭和41年)に営業を開始しました。

このカーレーターの特徴は、「日本一ともいわれる乗り心地の悪さ」。特に下りでは搬器全体が激しく揺れるところがあり、遠方からその「乗り心地の悪さ」を体験に訪れる観光客も多いそう。

なお、カーレーターは下り乗り場への到着直前が一番激しく揺れるので、動画などでカーレーターらしい瞬間を撮影するのなら「下り乗り場」が絶好の撮影スポットとのこと。興味があれば、ぜひその乗り心地を体験しに行ってみてください!

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カーレーター乗り物情報

公式サイト https://www.sumaura-yuen.jp/facilities/going/carlator.html
料金 大人(中学生以上)片道200円、往復350円 小人(小学生)片道200円、往復350円
乗車券の購入場所 山陽電鉄「須磨浦公園駅」チケット売り場
支払い方法 現金

デザインもかわいい神戸の乗り物たち

神戸で活躍している乗り物の中には、「こんな昔からあったんだ!」と驚くものもあったのではないでしょうか。次回の後編では、7つの乗り物情報をお届けしますので、合わせてチェックしてみてくださいね。

※なお、文中の写真はすべて各施設より提供いただいたものです。

取材・文 中田ゆりな

神戸公式観光サイト Feel KOBE
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