神戸市室内管弦楽団が存続の危機! 市が補助金を打ち切る方針を決めたみたい。運営費の7割を依存、収支改善見込めず

神戸市 室内管弦楽団 オーケストラ
画像:神戸市室内管弦楽団公式サイトより

神戸市の外郭団体が運営する室内オーケストラ「神戸市室内管弦楽団」に対し、市は2027年度末で補助金を廃止する方針を固めたことがわかりました。

地域へのクラシック音楽普及など活動

神戸市 室内管弦楽団 オーケストラ
画像:神戸市室内管弦楽団公式サイトより
©SHIMOKOSHI HARUKI

神戸市室内管弦楽団は、1981年、神戸市により「神戸室内合奏団」として設立。

実力派の弦楽器奏者たちが弦楽合奏をメインに活動しながら、管楽器群と加えた室内管弦楽団としての活動も活発に行ってきました。

CDリリースや海外公演などをへて、2018年に管楽器団員が加入したことから「神戸市室内管弦楽団」を改名。

21年には世界的なチェリスト・指揮者の鈴木秀美さんが音楽監督に就任し、定期演奏会のほか、地域へのクラシック音楽普及、音楽を通して地域の抱える課題に取り組んできました。

収入の7割が市の補助金

複数の報道によれば、楽団の23年度の収入は「約1億5500万円」。

このうち補助金(自治体支援)が約7割の「1億円弱」で、演奏による収入は11.2%にとどまるんだそう。民間からの支援は0%だったそうです。

補助金は団員26人の人件費や公演事業の費用、事務局の経費などに充てられていて、26年度は神戸市当初予算案に「8500万円」が計上。25年度は約8700万円だったみたいです。

運営団体側も、2021年度から団員報酬の減額など収支改善しようと取り組んだみたい。

しかし約2000席あるホールで年5回開く定期演奏会の来場者は、平均560人ほど。収入は頭打ちになっていたそうです。

市は楽団の公金への依存率の高さを問題視。将来的に収益構造の改善や集客が見込めないと判断し、今年1月、補助金の打ち切りを通告しました。

廃止となれば「存続厳しい」

報道に対し、運営団体の担当者は「運営には年間1億円近くかかり、財団の経営自体も厳しい。補助金が廃止されれば継続は難しい」とコメント。

運営団体の理事長は「楽団員から拙速な判断はやめてほしいと言われており、丁寧にやるつもりだ」と話しています。

報道によると、ほかの政令都市にある7楽団の収入内訳の平均は、自治体補助金が39.5%、演奏収入が43.3%、民間支援が9%となっていて、神戸市室内管弦楽団の補助金割合は高いのだとか。

近隣自治体では、2008年ごろからの大阪府の行財政改革で、府が所管していた「大阪センチュリー交響楽団」(現 日本センチュリー交響楽団)の補助金が打ち切られ、2011年に独立した事例もあります。


神戸市の久元市長は定例記者会見で「楽団への補助金のあり方が適切かどうかは以前から議論していた。文化芸術にかかる予算全体を減らす方向ではない」と強調していました。

「文化的な予算をカットするわけではなく、市民や学生のオーケストラ団体などを広く支援するなど効果的な方法を探したい」として、より市民に還元できる方向で再構築していきたい考えです。

◆関連リンク
公益財団法人 神戸市民文化振興財団事業部演奏課 – 公式サイト

 

この記事を書いた人

あさみ

「今年こそダイエット」が口癖です。

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