『兵庫県内の公示地価』が発表されてる。変動率県内トップは「城崎温泉街」、県内最高額は「三宮センター街」

画像右：城崎温泉観光協会公式サイトより

2025年の「公示地価」が発表されました。兵庫県内では約7割の855地点で上昇。県内での価格変動率1位は海外旅行客が好調の「城崎温泉街」（豊岡市）で、1㎡あたりの最高額は「三宮センター街の商業地」でした。

公示地価とは、国土交通省が毎年3月に公表する土地の価格のこと。基本的に都市計画区域内から選定された「標準地」を対象に、毎年1月1日時点の価格を算出しています。

兵庫県内での対象市町は29市10町で、今年の判定地点は1175地点（住宅地884地点／商業地220地点／工業地66地点／その他5地点）。そのうち約72％の「855地点」で価格が上昇しました。

県全体で見た平均変動率では、「住宅地」「商業地」は3年連続、「工業地」は10年連続で上昇しています。

県内商業地の価格は「三宮・元町」エリアが上位占める

神戸市内の公示地価は、「住宅地」「商業地」とも全9区で平均値がアップ。変動率も横ばいまたは上向きとなりました。

工業地以外での変動率で見ると、の「三宮センター街の商業地」が前年比9.8％増で市内トップに。2024年3月にオープンした「ユニクロ神戸三宮店」などがあるエリアです。

県内最高額だそうで、なんと1㎡あたり730万円。前年は665万円でした。

兵庫県最大の『ユニクロ 神戸三宮店』がいよいよオープン。店内の様子を一足先に見てきた。開店記念セールも

2024年3月27日

報道によれば、2005年に1㎡あたり「221万円」まで下落したものの、徐々に回復し、新型コロナウイルス禍を挟んで今年は「730万円」と、約3.3倍まで上昇しました。

県内商業地での価格トップ5はこんな感じ。

2位の「中央区磯上通8-3-5」（明治安田生命神戸ビル）、3位の「中央区明石町47」（ニッケ神戸ビル）、4位の「中央区京町79」（日本ビルヂング）と、神戸の中心地である三宮・元町周辺が上位を占めています。

県全体での変動率1位は「城崎温泉街」で前年比20％アップ

画像：城崎温泉観光協会公式サイトより

前年からの価格変動率でみると「城崎温泉街」（豊岡市城崎町湯島字中406）が前年比20.2％アップで、県全体での変動率1位に。

7つの外湯めぐりが人気の観光地ですが、訪日客の人気も好調。海外からの温泉宿泊客で連日にぎわっているみたい。

外国人の延べ宿泊者数も増加傾向で、2024年の年間延べ宿泊者数は「78,699人」。前年同期比で「28.6％」も増加したそうです。

近年は、食事を提供しない「素泊まり」の宿泊施設が増加傾向なのだとか。

食事付きプランを好まない訪日客のニーズに対応できるほか、中には「館内のキッチンで宿泊客が自炊できる」というホステルもあるそうです。

淡路島の住宅地価格が「34年ぶり上昇」、商業地は下落続く

淡路島における平均価格は、商業地は34年連続「下落」となった一方で、住宅地は34年ぶりに「上昇」に転じたそうです。

淡路島内の3市（淡路市・洲本市・南あわじ市）別でみると、淡路市は「商業地」「住宅地」ともに2年連続で上昇。

洲本市と南あわじ市はどちらも下落が続いているものの、下げ幅は縮小したみたい。

調査地点は島内29地点（住宅地20地点／商業地9地点）で、住宅地は20地点平均で2万8200円。前年比0.3％の上昇となりました。

報道によると、コロナ禍で観光動向が心配されたものの今は落ち着き、淡路市の価格上昇が島全体の平均価格を押し上げているんだそう。

地価が下落している地点でも新たなホテルやレストランができ、観光客の増加に付随して下げ幅も縮小しているそうです。

淡路市はもともと伊弉諾神宮や淡路SAなどがあり集客が好調。今年は4月から万博も始まり、引き続き観光客が多いことが予想される一方で、眺望が良い土地と旧来の住宅地などで二極化が進むことも考えられているみたいです。

神戸市中央区の価格上昇には、訪日客が増加していることや、百貨店売上高の復調が背景にあるみたい。今年4月には神戸空港の国際チャーター便が解禁されるほか、三宮では駅周辺で、西日本最大級のバスターミナルやJR新駅ビルの整備も進められています。商業地だけでなく住宅地でも「中央区」の需要が強くなってきているそうですよ。

詳しい公示地価は兵庫県公式サイトで確認できます。気になる人はチェックしてみてください。

◆関連リンク
・令和7年地価公示 – 兵庫県公式サイト