
兵庫県が、2024年度の「決算見込み」を発表しました。一般会計の歳入・歳出ともに前年度比で微減したものの、法人関連税が増加し、県税収入は「約9,734億円」と、4年連続で過去最高を更新しています。
一般会計 | 歳入 | 2兆3,822億円(前年度比 1.1%減) うち県税収入 9,734億7,700万円(前年度比 5.7%増) |
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歳出 | 2兆3,684億円(前年度比 0.6%減) |
複数の報道によると、一般会計の歳入は2兆3,822億円(前年度比1.1%減)、歳出は2兆3,684億円(同0.6%減)。歳出ベースでは過去6番目の規模だったそうです。
歳出額の増加には、職員の基本給などの「給与改定」や、定年引き上げによる「退職者数の増加」など、人件費が7.6%増加したことも背景にあるみたい。
歳入のうち「県税収入」は9,734億7,700万円(同5.7%増)で、4年連続過去最高額に。要因としては、株価上昇で「個人県民税」が増加したほか、インバウンド(訪日外国人)需要や円安で好調な企業の法人税も伸びました。
地方交付税は0.3%減の3,882億円、国庫支出金は11.8%減の2,086億円でした。
実質収支は「58億円」の黒字
翌年度に繰り越す財源などを除いた「実質収支」は58億2,800万円の黒字で、23億2,600万円増だったそうです。
報道によれば、この約58億円の黒字は、平成以降2番目に高かったのだとか。そして県担当者によると、少なくとも1989年度(平成元年)以降「36年連続」での黒字だそうです。
収入に対する借金返済割合「17%」
一方で、収入に対する借金返済の割合を示す「実質公債費比率」(3カ年平均)は、17%台に。県債(借金)の発行に国の許可が必要な「許可団体」となる18%に迫る水準となっています。
将来負担比率「全国ワースト」続く
財政規模に対する借金残高の割合を示す「将来負担比率」は「311.3%」と、12.1ポイント改善したものの、指標ができた2007年度から全国ワーストが続いています。
2028年度までに「305%」程度までに改善する目標だそうです。
県債残高、震災関連完済は「10年以上」
借金にあたる「県債残高」は、後に交付税として措置される臨時財政対策債(臨財債)などを除いた実質額として、3兆946億円(前年度比184億円増)。このうち震災関連が1,478億円で、完済には10年以上かかる見込みなんだそうです。
報道に対して県担当者は「財政はまだかなり苦しい状況」とコメント。税収は上がっているものの、将来負担率は全国で最も悪い状況なので、どうにか改善していってほしいところです。
あさみ
「今年こそダイエット」が口癖です。
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