
神戸市が検討を進めてきた、マンションの居住実態のない住戸に課税する、いわゆる『空室税』について、有識者検討会が答申をまとめ、神戸市長に提出しました。
2020年から都心で新築規制
全国の都市部で開発されているタワマンですが、神戸市は2020年からいわゆる「タワマン規制」として、都心・三宮周辺の住宅系用途の建築を制限しています。
目的は都心部の住宅地化を防ぐことに加え、老朽化や管理が行き届いていないことにより、将来的な「廃墟化」を避ける考えもあります。
神戸新聞によれば、市内にある高さ60m以上、または20階以上の分譲マンションは64棟あり、住民登録のない「空き部屋」の割合は高層階ほど高いそうです。
30~39階で21.2%、40階以上で33.7%に上るんだそう。
市の有識者会議は昨年1月にまとめた報告書で、投資目的などによって住宅価格が高騰する恐れや、非居住者が増加することで合意形成が難しくなり、修繕や建て替えが進まない可能性を指摘していました。
タワマンから全分譲マンションへ対象拡大
そこで提案されたのが、居住実態のないマンション住戸への課税を想定した「空室税」です。税金を課すことで、都心における住宅ストックの利活用を促すことが目的です。
神戸市は昨年5月に有識者検討会へ諮問し、1年以上にわたって課税のあり方を議論してきました。
税制については、都市空間が限られる市中心部では一定数の空室があり、その有効活用が必要だと示されたそうです。
一方で、転勤や施設入所により一時的に非居住状態となっている場合など、課税すべきでないケースについても話し合ったそうです。
議論のきっかけとなったのは「タワマン対象」の空室税でしたが、今年7月に行われた有識者検討会では、課税対象をタワマンに限定せず、市中心部の分譲マンションすべてにすることで大筋合意。
7月24日に、その内容を提言する答申を市長に提出し、市長も導入に前向きな姿勢を示したと報じられました。
答申では、三宮周辺のタワマン建設規制により貴重になった「住宅」が活用されていない状況は、まちづくりの観点からも好ましくないと指摘。
空室の利活用を促す目的で課税し、マンションの適正管理につなげることも、副次的な狙いとして記されています。
併せて、施行までに十分な期間を設けて丁寧に周知することや、施行後5年程度をめどに、社会情勢の変化などを踏まえて見直しすることも盛り込まれています。
なお一戸建て住宅については、空き家特措法に基づく対策があるほか、大規模な修繕が必要な物件も多いことから課税対象外としています。
規制地区内で「非居住」割合高く
タワマンに限らず都心・三宮周辺の全分譲マンションとすることが適当と判断した背景には、マンションの種別にかかわらず、三宮周辺のタワマン建築規制地区内で「非居住住宅」の割合が高いこともありました。
市内の分譲マンション1134棟を対象に、25年3月時点で住民票を置いていない部屋の割合を調べたところ、タワマン建設規制地区内が「19%」に上り、この地区以外の中央区(8%)や各区と比べて、突出して高いという現状がわかったそうです。
また住民基本台帳をもとに住民登録のない部屋の割合を調べたデータでは、規制地区内のタワマンの30階以上で「3割超」に。
同地区内の10~19階では、タワマンが17.36%、一般的なマンションが16.09%と同程度でした。
条例化に向けて検討へ
神戸市は今後、市会に答申内容を説明し、条例化に向けた検討を進めていく方針です。
神戸新聞によると、導入されればマンションの居住実態のない空室への課税は全国初になるとのこと。
ほかの自治体では、京都市が一軒家や別荘、マンションにかかわらず、居住者のいない住宅に課税する「空き家税」を2030年度に導入予定。
大阪府寝屋川市でも今年7月、市全域の空き家を対象に課税する条例が成立しています。
三宮周辺など需要が高い地域で一定数の住宅が活用されていないことから、空室税の導入によって利活用を促すことを目指しているようです。今後、条例化に向けた議論がどのように進んでいくのか注目されます。
神戸市はさまざまな住宅関連施策を実施していて、都心・下町・里山といった立地特性を活かした「独自の住宅供給」も進めていく考えです。
また分譲マンションにおける管理適正化を推進すべく、管理状況等の届け出の義務化が始まりました。
◆関連リンク
・神戸市 – 公式サイト












































あさみ
「今年こそダイエット」が口癖です。
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