新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、売り上げ減少や休業など少なからず影響を受けている事業者のため、経済産業省より各種相談窓口の設置や助成金の設定などの対応が発表されています。状況に応じて利用できるものをピックアップしてみます。
緊急事態宣言の発出や営業停止の要請など、政府の対応も日々更新されているので、今後の動きをどうしていくか判断に迷っている事業者も多いかと思います。まず相談し、どういう手立てがあるのか把握しておくと良いかもしれません。
経営相談窓口の設置
新型コロナウイルスの流行により影響を受ける、またはその恐れがある中小企業・小規模事業者を対象に、全国1,050拠点に「新型コロナウイルスに関する経営相談窓口」が設置されています。困ってはいるが利用できる支援がわからない場合は、まずこの窓口で相談してみてください。
・平日の相談窓口
・土日の相談窓口
専門家による経営アドバイス・派遣相談
資金繰りや売り上げの拡大、ITツールの導入など、経営の悩みを無料で専門家に相談できます。各都道府県のよろず支援拠点で相談が可能です。
・平日の相談窓口
・土日の相談窓口
また、内容に応じて専門家派遣も受けられます。事前によろず支援拠点または地域プラットフォームに相談の上申請してください。
地域プラットフォーム検索
業務用アプリ紹介サイト「ここからアプリ」
使いやすい業務用のアプリをまとめたサイトを立ち上げています。業種からの検索や実際の活用事例を見ることもできるので、ITツールの導入を考えている場合は参考になるかもしれません。
ここからアプリ
資金繰りに不安を感じている事業者には、以下のような支援を利用できます。既存の制度で要件が緩和されているものもあります。
民間金融機関による信用保証付き融資
信用保証制度による支援です。対象の中小企業者とは会社および個人を指し、要件を満たすフリーランスも含まれます。
セーフティネット保証4号
全都道府県の中小企業者が対象/売上高が前年同月比20%以上減少等/一般枠とは別枠(最大2.8億円)で借入債務の100%を保証
【問い合わせ先】最寄りの信用保証協会
セーフティネット保証5号
対象587業種(令和2年度第1四半期分)の中小企業者が対象/売上高が前年同月比5%以上減少等/4号と同枠で借入債務の80%を保証
【問い合わせ先】最寄りの信用保証協会
危機関連保証
全国・全業種対象/売上高が前年同月比15%以上減少等/SN4・5号とは別枠(最大2.8億円)で借入債務の100%を保証
【問い合わせ先】最寄りの信用保証協会
信用保証付き融資における保証料・利子減免
一定の要件で上記制度融資を活用した事業者の保証料を減免・実質無利子化 ※令和2年度補正予算の成立が前提
【問い合わせ先】中小企業 金融・給付金相談窓口 03-3501-1544(平日・休日9:00~17:00)
政府系金融機関による融資
融資制度による支援です。
セーフティネット貸付
基準金利/売上高等の要件なし/今後の影響が見込まれる事業者も融資対象
【問い合わせ先】日本公庫 事業資金相談ダイヤル(平日)0120-154-505(土日・祝日)0120-112-476[国民生活事業]・0120-327-790[中小企業事業]/沖縄公庫(平日)098-941-1785(土日・祝日)098-941-1795
新型コロナウイルス感染症特別貸付
融資後3年間まで金利0.9%引き下げ/売上高5%以上減少(個人事業主については柔軟に対応 ※事業性のあるフリーランスを含む)
【問い合わせ先】日本公庫 事業資金相談ダイヤル(平日)0120-154-505(土日・祝日)0120-112-476[国民生活事業]・0120-327-790[中小企業事業]/沖縄公庫(平日)098-941-1785(土日・祝日)098-941-1795
新型コロナウイルス対策マル経融資
小規模事業者経営改善資金融資/融資後3年間まで金利0.9%引き下げ/売上高5%以上減少(個人事業主については柔軟に対応 ※事業性のあるフリーランスを含む)
【問い合わせ先】日本政策金融公庫・沖縄信用開発金融公庫の本支店または最寄りの商工会・商工会議所
危機対応融資
商工組合中央金庫による/融資後3年間まで金利0.9%引き下げ/売上高5%以上減少(個人事業主については柔軟に対応 ※事業性のあるフリーランスを含む)
【問い合わせ先】商工組合中央金庫相談窓口 0120-542-711
特別利子補給制度
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」「新型コロナウイルス対策マル経融資」「危機対応融資」により借入を行った事業者のうち、売上高が急減した事業者に対し利子補給を実施 ※令和2年度補正予算の成立が前提
【問い合わせ先】中小企業庁 金融・給付金相談窓口 03-3501-1544(平日・休日9:00~17:00)
衛生環境激変対策特別貸付
生活衛生関係の事業者(旅館業、飲食店・喫茶店経営)が対象/基準金利/売上高10%以上減少
【問い合わせ先】日本公庫 事業資金相談ダイヤル(平日)0120-154-505(土日・祝日)0120-112-476[国民生活事業]・0120-327-790[中小企業事業]/沖縄公庫(平日)098-941-1830(土日・祝日)098-941-1795
また、売り上げ減少に伴いすでに受けた債務の返済ができない場合には、取引金融機関等に条件変更を相談してください。経済産業省は各金融機関に対して、事業者の実情に応じて柔軟に対応するよう要請しています。
助成金や事業にかかる費用の補助を受けられるものです。新設された事業と、助成内容・対象が拡大されているがあります。
雇用調整助成金
休業手当に要した費用を助成するものです。詳しい特例措置の内容と申請方法はこちらから確認できます。
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主(全国・全業種)/生産指標要件1ヶ月に5%以上低下、雇用保険被保険者でない労働者についても対象/中小企業:費用の5分の4・大企業:費用の3分の2を助成/計画届の事後提出を認める
【問い合わせ先】最寄りのハローワーク/コールセンター 0120-60-3999(平日・休日9:00~21:00)
持続化給付金
新型コロナウイルス感染症の影響により売上が前年比50%以上減少している中小企業・事業者・個人事業者等/法人は200万円以内・個人事業者等は100万円以内を支給 ※令和2年度補正予算の成立が前提
【問い合わせ先】中小企業庁 金融・給付金相談窓口 03-3501-1544(平日・休日9:00~17:00)
マスク生産設備導入補助事業
国からの増産要請を受けて、マスク生産設備を導入する事業者/中小企業:費用の4分の3・大企業または中堅企業:費用の3分の2を補助(上限3,000万円)
【問い合わせ先】経済産業省 商務・サービスグループ 医療・福祉機器産業室 03-3501-1562
生産性革命推進事業
こちらは直接的にはコロナウイルスの感染拡大と関係はありませんが、この情勢により働き方の見直しや人手の確保に取り組む事業者は補助を受けられるかもしれません。
【問い合わせ先】中⼩企業庁 技術・経営⾰新課 03-3501-1816/中⼩企業庁 ⼩規模企業振興課 03-3501-2036/商務・サービスG サービス政策課 03-3580-3922
ものづくり補助金
中小企業・小規模事業者が実施する設備投資にかかる費用の補助/補助額100万~1,000万円、中小企業:2分の1・小規模事業者3分の2
持続化補助金
小規模事業者が取り組む販路開拓や生産性向上の取組を支援/補助額~50万円、補助率3分の2
IT導入補助金
バックオフィス業務の効率化等に繋がるITツール導入を支援/補助額30万~450万円、補助率2分の1
なお、令和2年度の補正予算の成立が前提となっているものなど、今後内容が変更される場合もあります。最新情報は経済産業省ホームページで確認してください。
借り入れや補助率の設定がないものとして、単純に給付するものとして「持続化給付金」が注目度がかなり高いです。
「支援策パンフレット」として、新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へという資料も公開されていますので、ぜひ参考に。
かすみ
家族で食べ歩いたり踊ったりしています。
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