
うめきたエリアにある「グラングリーン大阪」で、『坂本龍一』の大規模企画展が開催されます。
sakamotocommon OSAKA 1970/2025/大阪/坂本龍一
2025年8月30日(土)〜9月27日(土)
VS.(グラングリーン大阪内)
大阪市北区大深町5-54
グラングリーン大阪は、梅田貨物駅の跡地に再開発で作られた、都市公園が併設されている複合商業施設。一部は2024年9月に先行まちびらきが行われ、全体まちびらきは2027年春に行われる予定となってます。
今回の企画展は、そのグラングリーン大阪の中にある「VS.(ヴイエス)」で開催されます。約1,400㎡に広がる地下スペースに、天井高15mの展示スタジオなど独自の建築空間を備えている施設です。
坂本龍一+高谷史郎《TIME TIME》2024年 ©2024 KAB Inc. 撮影:福永一夫(東京都現代美術館 公式サイトより)
今年3月末まで東京都現代美術館で開催された坂本龍一の大規模展「坂本龍一|音を視る 時を聴く」は、34万人超の来場者を迎え、同館史上最多の動員数を記録しました。坂本龍一が遺した作品は、没後もなお多くの注目を集めています。
そんな坂本の大阪で初となる大規模企画展「sakamotocommon OSAKA 1970/2025/大阪/坂本龍一」の開催が決定。東京都現代美術館の大規模展覧会ともまた違う視点の企画展です。
テーマは「1970年の坂本龍一」。
坂本龍一が探し求めた、記憶、時間、音。
1970年、坂本龍一は大阪で何を見たのか。
坂本龍一と大阪、知られざる接点がここに。
1970年、18歳の坂本龍一は、「人類の進歩と調和」をテーマに掲げた大阪万博で、多彩な音楽やアートに触れました。
2025年、再び大阪で万博が開催されているこの年に、若き日の坂本が受けた刺激を、坂本が遺したものを共有化する試みとして始動した「sakamotocommon」を通じて次世代のクリエイターたちへ届けられないだろうか…という思いをこめて、今回の企画展が開催されるそう。
1970年の大阪万博で展示されていたフランソワ・バシェの音響彫刻が展示されるほか、東京藝術大学のバシェ修復プロジェクトチームとマルティ・ルイツが坂本のために制作した新たな音響彫刻の展示紹介も行われます。
また、坂本の演奏データをもとに、彼が愛用したグランドピアノで再生するプログラムや、東京都現代美術館でも展示されたインスタレーション作品も数作品この企画展にやってくるようです。
開催期間
2025年8月30日(土)~9月27日(土)
※会期中無休
時間
10:00~20:00(最終入場時間 19:30)
※一部、開館時間・閉館時間に変更があるため、最新情報は公式WEBサイト/Instagramをご確認ください。
会場
VS.(グラングリーン大阪内)
展示内容
・坂本龍一 + 高谷史郎《LIFEーfluid, invisible, inaudible…》
・Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2025 – D
・バシェの音響彫刻
・坂本龍一 on async
・坂本龍一 + Zakkubalan《async–volume》
・坂本龍一 + アピチャッポン・ウィーラセタクン《async–first light》
・アピチャッポン・ウィーラセタクン《Durmiente》
・坂本龍一『Ryuichi Sakamoto: Playing the Baschet』,『12』 360 Reality Audio
・坂本龍一アーカイブ: 1970 -
・Sakamoto Library – Extension | 坂本図書 分室
チケット料金
【一般】2,200円(当日2,500円)
【18歳以下】1,100円(当日同額)※2026年3月31日までに19歳になる方も対象
【大学生/専門学校生】1,800円(当日2,000円)
【障がい者割引】1,100円 ※同伴者1名まで同額
・未就学児:無料 ※予約不要
※料金は税込
※特別料金を適用される方は各種証明書をお持ちください。
(18歳以下:年齢を証明できるもの、大学生専門学校生:学生証、障がい者割引:障がい者手帳)
※購入後の変更、キャンセル、払い戻しは不可。
※団体予約・団体割引の取り扱いはありません。
入場方法
事前オンライン予約制
※日時指定枠に空きがある場合は、当日窓口にてチケットを購入できます。
画像:イベント公式サイトより
坂本龍一 プロフィール
1952年東京生まれ。東京藝術大学大学院修士課程修了。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、YMOの結成に参加。
1983年に散開後は『音楽図鑑』、『BEAUTY』、『async』、『12』などを発表、革新的なサウンドを追求し続けた姿勢は世界的評価を得た。
映画音楽では『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞を、『ラストエンペラー』でアカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ賞、グラミー賞など多数受賞。
『LIFE』、『TIME』などの舞台作品や、2018年 piknic/ソウル、2021年M WOODS/北京、2023年-2024年 M WOODS/成都、2024年-2025年 東京都現代美術館/東京での大規模インスタレーション展など、アート界への越境も積極的に行なった。
環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」を創設。また「東北ユースオーケストラ」を設立して被災地の子供たちの音楽活動を支援した。
2023年3月28日逝去。
「sakamotocommon」(サカモトコモン)
坂本龍一が遺したものを共有化する試みです。坂本龍一の知的・物質的遺産のコモン化を目指し、未来のクリエイターのために利活用することを目指します。
坂本龍一は、完成した作品よりも、「プロセスが面白い」と常に語っていました。であればこそ、遺されたものは、美術館や博物館の奥深くに「収蔵」されるべきものではなく、坂本自身が死してもなお、新たに耕され、更新されていくべきもの、「プロセス」はいつまでも続いていくものだと考えます。「sakamotocommon」は、その「プロセス」を含めみなさんに開放していくことを試みます。
趣旨:坂本龍一が遺したものを利活用し、新しいクリエイションを生み出す。坂本龍一が遺したものとクリエイターとの接点を作る。坂本龍一が遺したものと人々が触れることのできる場を作る。
事前にオンラインで日時を指定してチケットを購入しておくシステムです。当日券は空きがある場合だけしか販売されないので、絶対に見に行きたい!という人は早めに購入しておくのが良さそうですね。
◆関連リンク
・sakamotocommon OSAKA | VS. | うめきた「グラングリーン大阪」の新たな文化装置 – 公式サイト
やよい
「推し」のライブによく出没します。
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