【神戸マニア】美味しいと評判!?「給食のパン」を大調査!

『神戸の給食特集』第二弾です!

みなさん、給食はパン派でしたか?ごはん派でしたか?

給食制度が始まった頃は毎日「パン」でしたが、神戸市では1982年度から「米飯給食」を開始。

少しずつ「ごはん」の回数が増えて、現在「パン給食」は週2回になっているんです。

「給食といえばパンの方が多かった印象やわ!」という人も結構多いんじゃないでしょうか。

神戸ジャーナル公式Instagramで「給食はパン派?ごはん派?」と質問したところ、パン派 63%ごはん派 37%という結果に。

神戸だからなのか(?)パン好きの方が多かったようですね。

給食パンについて、「結構おいしくて好きやった」「パサパサしてて微妙やった…」など、どんなイメージを持っていますか?

今回は、パンの街・神戸での給食パンの歴史を深掘り!

アンケートでは、「好きだったパン」「給食パンにまつわる思い出」も聞いてみました。

神戸市民ならだれもが「あったな~!」となってしまう昔懐かしい「あるある」回答をたくさんいただきましたよ。

給食とほぼ同じ!?パンもご紹介しているので、神戸っ子は要チェックです!

Index
給食パンの今昔
・どんなパンがあるの?
・パン給食の時のメニューの変化
・神戸におけるパン給食
給食用のパンを製造「原田パン」にきいてみた
懐かしのパン、実際に買ってみた

給食パンの今昔

今と昔を比べると、デザートもそうでしたが、パンのラインナップも大きく変わっています。

まずは、給食用パンの変遷を追いかけてみましょう!

どんなパンがあるの?

神戸市で「パン・ミルク・味噌汁 or シチュー」という『完全給食』がスタートしたのは、1950年7月。

『完全給食』とは、主食+牛乳+副食(おかず)がセットになった給食のことです。

その後1979年に「米飯給食」が試行実施されるまで、給食は毎日パンだったんですね。

そのころ提供されていたパンは「コッペパン」1種類

「給食といえばコッペパンだけやった!」という人も多いですが、「世代的」というよりも「地域的」な違いなのかもしれません。

2022年の現在は、全体で「9種類」のパンが提供されているそうです。

その一覧がこちら。

コッペパン/米粉入りパン/ライ麦パン/黒糖パン/かぼちゃパン/ナン/ほうれんそうパン/ひょうごの小麦パン/にんじんパン

年度によって異なりますが、全国的にも珍しいと思われる「ナン」が出ているのも驚きです。

今も基本のパンは「コッペパン」ですが、2000年(平成12年)から『特別パン/変わりパン』などと呼ばれている味付きのパンが加わったそう。

一番最初の『特別パン』は、コッペパンに干しぶどうを混ぜた「ぶどうパン」。

当時の小学生の間ではかなり話題になったんじゃないでしょうか?

2000年以降さまざまな味のパンが提供されていることが分かりました。

そこで、公式Instagramでのアンケートで「どんな給食パンが好きだった?」と質問。

こちらも予想を上回るたくさんの回答、ありがとうございました!

Q. どんなパンが好きだった?(一部抜粋)
コッペパン/きなこパン/ミニフランスパン/うずまきパン/ほうれん草(ポパイ)パン/かぼちゃパン/揚げパン/ナン/黒糖パン/甘納豆パン/にんじんパン/ぶどうパン/うぐいすパン/ココアパン/くるみパン/チョコチップパン

かなり色んな種類のパンがラインナップしました。

「うわーあったなぁ!」という人も、「えっ、そんなパン知らんねんけど!」という人もいるんじゃないでしょうか。

給食に出てくるパンは、エリアや世代によっても結構違うみたいですね。

パン給食の時のメニューの変化

そもそもですが、パン給食好きでしたか?

神戸市では、パンの提供には洋風の「シチュー」や「スープ」、神戸ならではの「外国料理」などが提供されているそうです。

パンに合う献立の工夫がされているのは、実は他府県民にとっては結構うらやましいこと。

こちらが1950年当時、パン給食の日の献立です(サンプル)。

献立の内容は[パン/味噌汁/脱脂粉乳]というかなりシンプルなものでした。

「脱脂粉乳」という言葉も最近はあまり聞かなくなりましたね。

当時は週5でパン給食だったため、意外にも今の子どもたちと比べて、お年寄り世代の方に「パン好き」が多いみたいです。

現在のメニューがこちら。[パン/だいずの洋風にこみ/野菜のドレッシングそえ/牛乳]という献立です。

おかずが一品増えて、洋食屋さんなどにもありそうなメニューになっていますね。

ちなみに、公式Instagramでのアンケートで「給食パンについての思い出を教えて!」と聞いてみると、こんな回答が。

・カレー味のキャベツ&ウインナーでホットドッグ作ってた!
・給食室で温め直してくれたこともあった気がする…
・中をくりぬいて、カレーとか焼きそば詰めがち(笑)
・食べきれないときは持って帰って、家で温めたら美味しかったな~
・持って帰ったらカバンの中でぺちゃんこに!

誰もが子どものころ、どれかひとつは経験があるんじゃないでしょうか?

今はしないけどなぜか「給食でだけ」していた食べ方があったりしたものです。

神戸におけるパン給食

 

「パサついている」という印象も多いであろう給食パンですが、神戸市では現在「当日焼き」で提供されています。

給食が提供される当日の朝にパンを焼き、アツアツのまま専用の紙でくるんでパン箱に。

焼きたての水分を紙が吸収して、お昼ごろにはちょうどいいしっとり加減に仕上がるそうです。

今でも他府県では「前日焼き」がほとんどだそうですが、比べると段違いにフワフワ度が違うみたい。

また「食物アレルギー対応」として、神戸市の給食パンには「乳・卵」が使われていません。

そのため市販のものよりも少しあっさりしていますが、「当日焼き」のおかげでパサつきが気にならないぐらいのパンに仕上がっているんですね。

兵庫県では毎年「学校給食パン品質審査会」というものが実施されていて、県をあげてパンのクオリティを保っているそう。

「子どものころから美味しいパンを食べてほしい」というパンの街・神戸の誇りを感じます。

給食用のパンを製造「原田パン」にきいてみた

給食パンは、学校によって異なる製パン会社から卸されています。

神戸市向けの給食パンの製造を請け負っているのは、現在「7社」

有事のときでも安定して供給できるように、学区単位ではなく、各社が色んなエリアの学校を分担しているそうです。

その中でも今回は、長田区周辺のエリアを担当している製パン会社『原田パン』にお話を伺ってきました!

長田区・長田神社前商店街にある『原田パン』は、1946年に創業した「町のパン屋さん」です。

直営店舗「麦酵舎 はらだ」での販売のほか、学校や病院、喫茶店向けの業務パン製造を長年手がけています。

給食用パンの製造をはじめたのは1956年とのこと。実に65年以上も給食を支え続けているんですね。

現在は月8回「31校」にパンを届けています。

[長田区/兵庫区/須磨区/北区]の学校を担当されているそうで、このエリアの小学校出身の人は「ハラダのパン」というロゴに見覚えがあるんじゃないでしょうか。

給食用に主に製造しているのは、やっぱり「コッペパン」

見た目も味も基本的には昔からずっと変わらないままですが、昔より減塩されていたり、小麦の質が良くなっていたりと、昔より美味しくなっているそう。

1~2か月に1度ぐらいのペースで、基本のコッペパンにフレーバーを追加した『特別パン』も製造しています。

7月は「黒糖パン」、10月は「かぼちゃパン」、12月は「ほうれん草パン」、3月は「にんじんパン」など、レアなパンは今も子どもたちから大人気なんだとか。

神戸市内では「当日焼き」でパンが届けられるとのことでしたが、実はそれを提案したのは原田パンの「先代社長」だったんです。

前日焼きに比べて製パン会社に負担がかかってしまいますが、それでも「パンの街・神戸」として子どもたちに美味しいパンを食べてほしいという想いからスタートしたそう。

「神戸の給食パンは美味しい!」というのはここからはじまったんですね。

懐かしのパン、実際に買ってみた

ここまで読んだらきっと、昔懐かしい素朴なパンが食べたくてたまりません。

そこでさっそく、原田パンの直営店舗『麦酵舎 はらだ』に伺ってきました!

お店の中に入ると、入口に一番近いところに「コッペパン」が陳列されているのを発見。

給食のパンと同じものではないそうですが(一般販売されているものには乳が含まれています)、基本的な製法は同じ。

子どものころ食べ慣れたパンを求めて、年配の方が購入されていくことが多いそうです。

焼き上がり時間は15時~16時ごろですが、店頭に並べてすぐに売り切れてしまうことも多いみたい。

さっそく購入。手に取るとふんわり軽いものの、結構大きめのサイズ感。

給食のものより一回りほど大きいような気がします。

外側のちょっとしっかりした皮をちぎる感じが懐かしい!

中がふわふわなので、ちぎるときにムギュッとつぶれてしまうのもご愛敬です。

それでもふんわりと形が戻ってくる弾力感があります。

編集部内で「何もつけず」試食してみたのですが、

・結構しっかり甘みを感じる!
・昔はそんなに好きじゃなかったけど、今食べると美味しい!
・子どものころより美味しくなってる気がする~
・最初ちょっとポソッとする感じ、懐かしい!

など、「昔より美味しい!」という感想があがりました。

大人になってから食べると、また違った味わい方になるのかもしれませんね。

大人になると、日々食べるのは「食パン」だったり「フランスパン」だったり、コッペパンを食べる機会はあまりないんじゃないでしょうか。

食べるとしても、「あんこ」や「お惣菜」を挟んだ「コッペパンサンド」が多かったりしますよね。

久しぶりにプレーンの「コッペパン」を食べて、童心に帰ってみませんか?

まとめ

今回は「給食特集」第2弾として、「給食パン」について深堀してきました。

パンのバリエーションも味も進化して、「パンの街・神戸」としての矜持を感じますね。

おしゃれな菓子パンや、ガッツリ惣菜パンももちろん美味しいですが、たまには素朴で懐かしい味の「コッペパン」を食べて子どものころを思い出すのもいいかもしれませんよ。

◆関連リンク
株式会社原田パン – 公式サイト
神戸市学校給食のページ – 神戸市

 

この記事を書いた人

ふうか

基本どこへ行くのも徒歩で移動します。

ライター一覧

日本語が含まれないコメントは無視されます。コメントは承認後に表示されます。良識のあるコメントを心がけ、攻撃的な表現や他人が傷つく発言は承認されません。

3 件のコメントコメントを残す
  • 魁人

    人参パンマジうまっいよな

    2023年3月5日12:58 PM 返信する
  • 匿名さん

    西区はどこのパン屋さんですか?
    かぼちゃパンも食べたいな〜

    2022年10月3日5:16 PM 返信する
  • ビヤホフ

    パンはパサパサで小さいマーガリンが1個。たまーに出るチョコマーガリンは美味しかった。冬にストーブで焼くのが楽しみだった記憶がある。

    2022年9月30日5:43 PM 返信する