
建物の耐震不足により、今年3月末に全館が閉鎖された「兵庫県民会館」。新県民会館は兵庫県庁舎の建て替えにより新庁舎に一体整備される予定ですが、県はホールや展示室を従来の「半分規模」とする構想のようです。
神戸市中央区下山手通4-16-3
「兵庫県民会館」はJR元町駅から歩いて7~8分ほどの場所で、兵庫県庁の海側にあります。1968年に開館し、総合的な文化活動の拠点施設として多くの人が利用していました。
画像:兵庫県資料より
ホール、ギャラリー、会議室などがあり、利用者は最盛期の年間100万人に比べて半減したものの、近年でも年間50万人近くが利用していました。
しかし耐震基準を満たしていないとして昨秋に貸館を終了。今年3月末に全館が閉鎖されています。
詳しい場所やこれまでの概要は以前の記事もチェックしてみてください。
画像:兵庫県資料より
4月に行われた検討会専門部会では、今後のあり方について県が初めて「たたき台」を示したんだそう。
今後必要となる最低限の県民会館機能は従来のおよそ半分ほどになり、350~400㎡規模の「ホール」2つを400㎡程度の「多目的ホール」1つに、50~350㎡の「ギャラリー」4つは中規模のギャラリーにそれぞれ集約する案です。
合計約1400㎡あった「会議室」も、半分近い約800㎡まで縮小できると考えているみたい。今までよりもコンパクトな施設になりそうですね。
画像:兵庫県資料より
このたたき台案は、近年の施設利用動向と、代わりとなる施設が周辺にあるかどうかも考慮して算出したそうです。
県民会館を利用していた人を対象に県が行った調査では、大展示室を利用していた人は「原田の森ギャラリー」や「アートホール神戸」を利用するようになったみたい。
小展示室や特別展示室の利用者も「原田の森ギャラリー」のほか、「まちづくり会館」などを利用しているそうです。
こうした傾向から、大規模展は「原田の森」、それ以外は「新県民会館」や長田区・新長田エリアの「神戸生活創造センター」を活用して役割分担する意見が出たんだそう。
画像:兵庫県資料より
音楽イベントや講演会、研修会などで活用されるホール機能については、県民会館の利用理由として「立地場所」(25%)が最多に挙がるなど、立地の良さからニーズが高いことと、小さくても何らかのホール機能を残して欲しいという意見があり、多目的利用できるホールが必要だと考えているんだそう。
周辺にはさまざまな規模のホールが点在していますが、300~400席ほどの小ホールは周辺になく、若手の演奏にちょうどいい規模という意見も。
報道に対して県は「利便性の高い立地で、文化活動の場として親しまれてきた施設。必要な機能はしっかり残した上で最適な規模にしていきたい」とコメント。代わりになる施設も活用しつつ、色々なニーズに合わせて利用しやすい「新兵庫県民会館」になると良いですね。
◆関連リンク
・兵庫県 – 公式サイト
あさみ
「今年こそダイエット」が口癖です。
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