「センス」で片付けられる「パワポ作り」を何とかする『非デザイナーのための勉強会』に行ってみた

現役デザイナーが教えるデザインの基礎を学ぶ勉強会明日から役立つ「デザインの基礎」講座 『非デザイナーのための勉強会に行ってきました。毎回キャンセル待ちが出る人気だそうです。

会社の資料や企画書、パワーポイントなど「人に見せる何か」を作る機会のある「デザイナーじゃない人」に向けた単発の講座となっています。


神戸市中央区江戸町85

会場は、旧居留地にあるコミュニティ型ワーキングスペース「ON PAPER」です。「ベイ・ウィング神戸ビル」の10階。

オープン時に紹介しましたが、去年できた新しいコワーキングスペースとなっています。

旧居留地にコミュニティ型ワーキングスペース『ON PAPER』ができるみたい。10月中旬頃

2018年9月28日

西側から見た様子。神戸市立博物館(11月までリニューアル工事中)の道路を挟んで東側のお隣りです。JR三ノ宮駅からも10分ほどなので、行きやすいし、あとで街にもくり出しやすい。

会場となる「ON PAPER」は、デザイナーや起業家などのシェアオフィスと、ワークショップなどが行えるコミュニティスペースなどがありますが、結構広々ですし、とりあえず南側がすべて外が見えるようになっているので、かなりの開放感です。

プランは色々ありますが、会員になると18時以降にビールを自由に飲めるみたいです。コミュニケーション促進の一環だとは思いますが、ビールだけで元がとれるんじゃないかと。。。

海に近くて10階。とにかく景色がいい。ぼーっと眺めているだけでも、仕事がうまく行っている気分にひたれる気がします。いや、行った瞬間から仕事が終わった感を堪能できます。

話は戻って、『非デザイナーのための勉強会』の講師は「河田 悠輝(かわた ゆうき)」さん。デザイン事務所などの現場を経て、神戸電子専門学校で教員になるも、フリーランスとして独立。

ただ、独立後もまた神戸電子で非常勤してるらしく、結局、教えるのが好きみたい。

じゃあなんで「神戸電子の先生やめたんだよ!」って話しなんですが、現場でデザイナー業をしながら学校でも教えるというのは、感覚が鈍らずメリットがあるそう。

土曜の午後に、ぎっしりの会場。この日は28人で満席ですが、23人キャンセル待ちがいたとか。

参加者には、デザインの勉強などしたことはないけれど、パワポや紙の資料作りを自分でやらないといけなかったり、デザイナーに仕事をお願いする立場だったりする人が多いようです。

30代以上の人が多くて、50代、60代の人もチラホラ。

仕事はしっかりするけど、「パワポや資料作りだけは、どうにも苦手」と悩んでいた人たちが多いかもしれませんが、そういった人たちに向けた勉強会になっています。

コンサルティング会社や企画会社などでは、研修でパワポ資料の作り方とか学んだり、テンプレートが会社で用意されていたりします。

でも、それ以外の職種の人は、そのうち「なんとなく覚えていく」スキルで、さらに言うと、「なんとなく個人差が生まれる」。そして、その個人差は最終的に「センス」と言われたりします。

それぞれの「センス」で片づけられてしまうのが、まさに「非デザイナーのデザイン」と言えるでしょう。

参加者は、意外にも7割が女性。かなり女性の方が多いのは、資料を作成したりする機会が多いのか?女性の方が向上心があるとか?

受講料は、3,800円と決して安くはないのですが、しっかり学ぼうという空気感。

河田さんいわく、「デザイン」は「センス」ではなく「基礎知識」が大事だそうです。

イベントなんかのチラシを見て、すっと頭に入ってくるものと、そうでないものが何となくあります。見やすいものには、ちゃんと「8つの法則」ってのが守られていたりするそう。

例えば、次の画像を見比べて「違い」感じるでしょうか?

上が「余白なし」、下が「余白あり」。ちょっとしたことなんでしょうが、上のほうが余裕がない感じで見にくい。

会社では「なんとなく、よろしくやっておく」くらいの感覚的なテクニックだったりしますが、「なんとなく」の印象というのは、こういう基本的なことの積み重ねだったりします。

他にも、見る人の「目線」の動きや、「揃える」大事さ、情報の「グループ分け」など意識するべき「8つの法則」をお勉強。

参加者は、スライドをパシャっと撮ったり、熱心にメモを取ったり、真剣な様子でした。

金融業、旅行業、不動産業、教育関係、学生など、いろんな業種の人がいたんですが、それぞれの職場で同じような課題があるんだと思います。

こういうのを義務教育のころに教えておいてくれたら、いろいろ助かったのになぁ。パワポの授業はなかったなぁ。

もちろん「本を読んで学ぶ」ということもできるでしょうが、人に教えられると、なぜか頭に入ったりします。

参考書はチンプンカンプンだけど、家庭教師の先生に聞いたらわかる、みたいな。

フォントの印象ひとつとっても、声色を変えながら読み上げるだけで、たしかになぁとストンと落ちたりするもんです。河田さんが、文字の印象を特徴的に読み上げます。右下の「夏祭り」はお化け風に読み上げてました。

ちなみに、『フォントの「ポップ体」はやめとこ。』には、正直、ギクッとしました。目立つけど、ダサいそうです。

講義の時間は、休憩をはさんで、2時間20分。後半は、「内容」を「どうまとめるか?」についての解説です。

頭の中をいったん「整理」したうえで、パワポなり、紙なりに落とし込んでいくことが大事とのこと。

自分が何やろうとしてるのか分からず、資料ってもんは作っちゃだめよ。ということですね。

普段、どうもパワポ作りが苦手だなと感じている人や、なんで企画書通らないのかな?と悩んでいる人は、「デザイン」という視点を学んでみるだけで、変わるものがあるかもしれません。

デザイナーになるわけではないので、学校に通うというのはたいそうですし、1回の単発講座で気軽に、ちょうどいいんじゃないでしょうか。

あと、河田さんは、さすが現役教員なのでしゃべりが聞きやすかったです。まぁまぁスベるけど。

◆関連リンク
神戸・三宮の「明日から役立つ「デザインの基礎」講座|非デザイナーのための勉強会」by 河田 悠輝 – ストアカ
カワッタデザイン – 公式サイト

ON PAPER – 公式サイト

 

この記事を書いた人

カオル

とりあえず「食パン」を買う人です。

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