神戸にあるレトロな洋食店!『欧風料理もん』の伝統レシピで作られた「ビーフカツサンドイッチ」と「特製ソースのオムライス」を食べてみた。 ~神戸・三宮~

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生田神社から2分ほど歩くと、生田ロード沿いに『欧風料理もん』という老舗の洋食店があります。

創業は1936年。神戸で創業してから80年を超える歴史があるお店です。

創業当時はこの場所にお店はなく、戦前に初代オーナーが「これからは洋食の時代や!」と新開地で洋食店をオープンさせました。そののち、戦後にこの場所に引っ越してきたそうです。

店名は、初代オーナーが名付けたので今ではその意味は誰も分からなくなってしまったけど、フランス語の「mon(私の)」という意味ではないかとのこと。

店先にはメニューが書いてある看板があります。

Index

・博物館?!民芸調のアンティークなインテリア

オムライスに合うのはケチャップだけじゃない?

・歯がいらないビーフカツサンドを食べてみた。

・港町らしいパッケージデザイン

博物館?!民芸調のアンティークなインテリア

お店の扉を開けると、店内は深いブラウンの家具や調度品を多用したアンティークな雰囲気です。

現在の店舗は震災後に建て直しをした建物ですが、家具など一部は創業当時から使われ、震災の被害から逃れたものを大切に使用しているそう。

1階はテーブル席とカウンター席があり、1人で気軽に立ち寄って食事をすることもできます。

2階は、全てテーブル席です。各テーブルに仕切りがあり半個室なので、落ち着いて食事をしたい人にもおすすめです。

至るところ絵や調度品が飾られていて、あたかも美術館のよう。

3、4階では神戸牛のすき焼きやしゃぶしゃぶを楽しめます。

ちなみに2階にあるこの席は、BTSのジミンさんが食べに来たテーブル席。向かって左側の真ん中の黒いシートの席が、実際に座っていた席です。

今でもファンの方がよく訪れ、写真撮影をしたりするそう。

オムライスに合うのはケチャップだけじゃない?


オムライス 1370円(税込)

真っ白い洋食器に行儀よく乗せられた、昔ながらのこれぞ王道のオムライス!という感じです。

卵を贅沢に3~4個使用していて、ボリュームも満点。ケチャップはあらかじめかけられておらず、『もん』特製の「トマトソース」とお味噌汁がついてきます。

オムライスにかける「トマトソース」は別添えなので、好みに合わせて好きな量を好きなタイミングでかけられます。足りない時は、ソースのおかわりもお願いできますよ。

自家製の「トマトソース」は一般的なケチャップとは違いサラリとしていて程よい酸味で、また、少しデミグラスソースのような奥行きのある風味も感じます。

中のチキンライスには、チキンやマッシュルーム、グリーンピースなどの具材もたくさんです。

チキンライス自体の塩気は控えめなので、「トマトソース」と合わさるとちょうど良い塩梅!私はソースたっぷりめが好みです。

歯がいらないビーフカツサンドを食べてみた。


サンドウイッチ(ビーフカツ)  2150円(税込)

ステーキ用にも使われている国産フィレ肉を贅沢に使用し、イスズベーカリーのパンを使ってサンドしている贅沢な「サンドウイッチ」。

このビーフカツを使用する「サンドウイッチ」は、5代目であるお母さんが考えて始め、当時はお店にポークカツサンドしかなかったので、販売を開始した当時は飛ぶように売れたそう。

今でも『もん』の人気メニューのひとつです。

食べてみると、歯がいらないくらい柔らかい牛肉に「デミグラスソース」の味が絶妙に合わさっています。

創業当時から受け継がれている「デミグラスソース」は、じっくり4週間かけて作られているそう。深みのあるソースは、肉の自然な甘みをさらに引き立ててくれます。

ビーフカツの衣は薄めになっていて、ミディアムレアなので、赤身の旨味をしっかりと味わえます。

阪神大震災の時には『もん』も大きな被害にあいましたが、被災後わずか17日目に仮設でお店を再開させ、運よく使えたキッチンで「ソース」を作り始めました。

再開後に、「お店が開いているとほっとする。」とお客さんから言われ、とても嬉しかったそうです。

港町らしいパッケージデザイン

お土産にビーフカツサンドを持って帰る事にします。「サンドウイッチ」以外も、ほとんどのメニューがテイクアウト可とのこと。

パッケージデザインは、「神戸百景」などで知られる木版画家、川西英さんの作品だそうです。

同じく川西英さんがデザインしたマッチは、2階席入り口の公衆電話の下に置かれています。デザインが素敵なのでお土産に持って帰る事を楽しみにしているお客さんも少なくないとか。

帰り際に、5代目であるお母さんが着ている真っ白なエプロンがとても素敵だったのでお話を聞いてみると、60年前にお嫁入りした時に向かいのお店で10枚まとめて買ったけど、もうお店自体無くなってしまったこと、今では5枚になってしまった残りのエプロンを綺麗に保って、大切に着続けていることを教えてくれました。

「当たり前に、当たり前のことを守り続けることが大切やと思います。」

最後にお母さんがさらりとつぶやいた言葉に、お店の変わらない味や長く愛されている秘密が隠れているようなそんな気がします。

【店舗名】欧風料理もん
【ジャンル】洋食店
【住所】神戸市中央区北長狭通2-12-12 MAP
【電話番号】078-331-0372
【営業時間】11:00~21:00
【定休日】第3月曜日
【リンク】なし
【駐車場】なし
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この記事を書いた人

はるな

暑さに弱い、九州産。六甲山から海の近くに毎日通っています。

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4 件のコメントコメントを残す
  • あおぞら

    11月になったので、もんの牡蠣をいただきたく、今日出かけます❣️
    まだ始まってなかったら、オムライスにしようかなーって思える記事でした。
    オムライス、大きいっていつも言われるので20代のころに一度食べたきりなんですよ。
    お店の雰囲気も、階段も素敵にシブいですよね。

    2023年11月11日9:23 AM 返信する
  • 匿名さん

    ここは昔からの行きつけ
    出来たら紹介してほしくなかった(笑)

    2022年7月26日12:25 AM 返信する
  • 匿名さん

    住所が北長狭通でなく山本通になっています。

    2022年7月25日9:06 AM 返信する
    • カズマ

      ご指摘ありがとうございました。修正しました!

      2022年7月25日10:43 AM 返信する