阪神の元町駅に古くからある地下街が、閉鎖されるそうです。
神戸市中央区元町通2
『有楽名店街』があるのは、阪神 元町駅の東口と西口の間。今回は、JRの東口横の階段から地下へ降りました。
階段を降りると阪神 元町駅の東改札。その横にある通路を進むと『有楽名店街』。奥に小さく看板が見えてます。
阪神をあまり利用しない人はもちろん、利用している人も知らないとなかなか踏み入れない場所かもしれません。
一歩入ると赤・青・緑の電球がお出迎え。天井に走る何本もの配管や、年季を感じる機器など昭和レトロな雰囲気に、タイムスリップしたような感じがします。
『有楽名店街』は、1947年(昭和22)につくられた地下飲食街で、約120メートルの通路に「スナック」や「小料理屋」などが軒を連ねてきました。
店ごとに佇まいが違い、隣り合うドアにも個性が表れてます。
営業中のお店からは、常連さんとママさんとのやり取りする声がこぼれ聞こえてきたりするところも。
「会員制」と書かれたお店もチラホラ。今も営業中かは分かりませんが、にぎわった時代を想像させます。
入口手前にあったフロアマップにも、当時の名残が残ってます。
最盛期には50店舗ほどあったそうですが、今は9店舗になってしまったそうです。
衰退のきっかけの一つは、2014年に阪急 十三駅前(大阪)の飲食店街での大きな火災。阪神が「火災時の安全が確保できない」と閉鎖の方針を伝え、撤回を求める店側と訴訟などにも発展していました。
その後もコロナ禍で閉店が続き、店が減ったことで空調など共用設備の維持費も負担になっていたようです。
9月末までには、すべてのお店が閉店か移転するみたい。
お店が閉まった後、この場所がどうなっていくかは「未定」のようですが、長年灯っていたあかりが消えてしまうのは寂しいですね。
お別れまでにはあと少し時間があるので、想い出のある人も、ない人も、今のうちに。
散髪屋さんも無くなるんかな?