「神戸三宮阪急ビル」や「サンキタ広場・サンキタ通り」などからなる「阪急神戸三宮駅周辺地区」が、令和5年度都市景観大賞の「都市空間部門」において『特別賞』を受賞したみたいです。
待ち合わせや繁華街への動線として多くの人に利用されていた広場や通りなどの公共空間を「神戸三宮阪急ビル」と一体的に再整備するなど、官民が連携して神戸の玄関口にふさわしいにぎわいのある街区を創り出しています。
今回の受賞は、こうした神戸三宮の都市空間再生の取組が評価されました。
「阪急神戸三宮駅周辺地区」の都市空間
旧神戸阪急ビル東館のデザインを継承し、シンボリックな外観を形成
「神戸三宮阪急ビル」の低層部では、長く親しまれてきた旧神戸阪急ビル東館の記憶とフォルムを継承するため、旧ビルの特徴であった「円筒形の塔」や「大きなアーチ窓の形状」が引き継がれています。
また、東側のコンコース部分においては、約90年前の高架躯体のアーチ構造を活かした意匠を取り入れているんだそう。
高層部は、低層部の色彩等を踏まえつつ、彫の深いデザインで、新旧を調和させた建物となっています。
街のランドマークといえる存在ですよね。
駅と周辺街区をつなぐ「えき≈まち空間」
「サンキタ広場」は、駅の構外コンコースと調和したデザインで、駅と街との一体感を演出しているそう。
神戸市が「サンキタ通り」の「石畳街路の整備/歩道部分の拡幅」をするとともに、阪急電鉄が「飲食店のオープンテラス」を設けることで、新たな街のにぎわいが創出されています。
界隈性を活かした路地裏街路
「神戸三宮阪急ビル」の南側には、軒先にネオン風照明を配した店舗と、街路ににじみ出すオープンテラスが設けられています。
向かいにある昭和風情を残すJR高架下との対比により、ビルの北側とは趣の異なる「路地裏街路」を創出しているんだそう。
審査委員による評価コメントも発表されています。
当地区は、阪神・淡路大震災で多大なダメージを受けた神戸市における、本格的な再生プロジェクトの先陣を切るものである。神戸市は、かつて横浜市などと並び都市デザイン先進地区の代表格であった。しかし、震災復興に伴う財政再建などからその歩みは止まっていた。本計画は、漸く新たな一歩を踏み出したことを実感させる素晴らしいものである。何よりも、自治体、鉄道事業者、民間事業者が一体となって、大変質の高い空間をトータルにプロデュースしたことを高く評価したい。
また、本プロジェクトの特徴として、比較的狭い範囲に留まる対象地区の非常に高いレベルの整備と、昭和の感覚がにじむ隣接する街区との対比がある。現状においては、この対比感が都市の魅力に深みを与えているとも言え、今後の展開が興味深い。
全てを新しくするのではなく、混在もまた一つの個性として考える必要があるのかもしれない。なお、本地区は審査会において都市景観大賞国土交通大臣賞にも準ずる高い評価を受け、特別賞という評価となったことを付け加えておきたい。
神戸の都市空間が評価されたのはとてもうれしいですね。
「神戸三宮阪急ビル」と、「サンキタ広場・サンキタ通り」は2022年度に「グッドデザイン賞」も受賞しています。
普段何気なく歩いている街も、考え抜かれてデザインされた場所なんだと思うと、いつもより魅力的に感じるのではないでしょうか。
EKIZOが出来たおかげでホンマに雰囲気よくなったからねぇ。
受賞は素直に嬉しいですね。
こういった街を日常として過ごせることに誇りを感じます。
賞を受賞しても市民には全く還元されない謎の建物、、