JR西日本が、京阪神エリアの『複雑な運賃体系』を見直しするみたい。大阪環状線内は値上げ、一部区間は値下げへ

JR西日本 運賃 改定 大阪環状線

JR西日本が、京阪神都市圏での『運賃体系』を見直し、新しい運賃について5月15日に国土交通大臣に認可申請したことを発表しました。

京阪神エリア共通の運賃水準に

京阪神エリアの運賃体系については、消費税改定を除くと、国鉄時代から継承したままで見直しされていませんでした。

そのため利用状況と運賃の水準が合っていないことが課題だったそうです。

今回の運賃見直しは、運賃体系を統合して平準化することが目的で、シンプルでわかりやすい運賃になるほか、バリアフリー整備を加速するなど、顧客サービスの向上にも取り組んでいくのだとか。

見直しされるのは「普通運賃」「通勤・通学定期運賃」です。

計画では、大阪エリアの「電車特定区間」を見直して、京阪神都市圏で共通の運賃水準を設定します。

JR西日本 運賃 改定 大阪環状線

現在の電車特定区間はこの図の青色・水色のエリアですが、見直し後は赤色を含めた範囲に拡大。「大阪環状線内」の区分もなくなります。

改定によって運賃が値下げ・値上げとなる区間があるものの、JR西日本の運賃収入としては全体として増収にならないように調整しているんだそう。

現行13円~16円/kmから「15.5円/km」へ

JR西日本 運賃 改定 大阪環状線

現行の「大阪環状線内」「電車特定区間」「幹線(拡大区間)」に適用している運賃水準が統合され、営業キロ1kmにつき「15.5円」に平準化します(大人/片道/普通運賃)。

JR西日本 運賃 改定 大阪環状線

上記にかかわらず、営業キロ10kmまでの普通運賃はこちら。

「大阪環状線内」と「電車特定区間」はそれぞれ10円値上げ、「幹線(拡大区間)」は10~20円の値下げになるみたいです。

JR西日本 運賃 改定 大阪環状線

新たに電車特定区間に拡大する区間については「鉄道駅バリアフリー料金」が設定されるそうです。

鉄道バリアフリー料金には、電車特定区間内の駅相互間の運賃に加算され、運賃と一緒になるみたい。

なお学生向けには、「通学定期運賃(大学生等)」を高校生に対して1割引き、中学生に対して3割引き、小学生に対しては「通学定期運賃(小児)」を3割引きとした「割引定期乗車券」を設定するそうです。

神戸市内の駅に関する運賃を確認してみたところ、大阪駅から神戸駅・元町駅・三宮駅など、神戸市内中心部行きの運賃は現行と変わらないようです。

詳しい普通運賃・定期運賃の表は公式サイト内のお知らせに掲載されています。

今後は、これらの申請内容について認可がおりたら、その範囲内で各種運賃を設定する予定。

運賃改定は2025年4月1日発売分からになるそうです。


現在の運賃体系では、乗車区間によっては「ICOCA」で途中下車したほうが安い、といった区間もあったみたい。今回の見直しでシンプルでわかりやすい運賃になれば、利用しやすくなりそうですね。

◆関連リンク
JR西日本 – 公式サイト

 

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あさみ

「今年こそダイエット」が口癖です。

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2 件のコメントコメントを残す
  • 新快速

    運賃がわかりやすくなるのはいいですね

    2024年5月24日11:12 AM 返信する
  • 匿名さん

    距離区間の基本的な考え方は変わっていなさそうなので「途中下車したほうが安い」も「1駅で運賃が大きく変わる」も残りそうですね。
    三ノ宮や芦屋から京都に行くなら大阪で一度出た方が安いとか、大阪⇒甲南山手が割高すぎるとか。

    2024年5月22日1:09 PM 返信する