『南海トラフ巨大地震』の新たな被害想定が発表されてる。避難者数は全人口の「1割」、県内は50万人規模に

南海トラフ巨大地震 被害 想定 兵庫県 神戸市
南海トラフ巨大地震の想定震源域
画像:内閣府資料より

近い将来、発生が懸念されている「南海トラフ巨大地震」。国は新たな被害想定を発表しました。

南海トラフ巨大地震 被害 想定 兵庫県 神戸市
南海トラフ巨大地震の震度分布(陸側ケース)
画像:内閣府資料より

南海トラフ巨大地震は、政府の地震調査委員会が今後30年以内に発生する確率を「80%程度」と想定している災害です。

最大マグニチュードは9クラスとされ、激しい揺れと大津波が広域に及ぶとされています。

国は前回2012年の被害想定から全面的に見直したそうで、全国の死者数の想定は前回が「32万3000人」でしたが、今回は「29万8000人」とわずかに減少しました。

全壊・焼失棟数は前回想定から微減の「235万棟」、避難者数は前回より約3割増えて「1230万人」と、全人口の1割ほどと想定されています。

地震の揺れは、日本の広範囲に及び、神奈川県~鹿児島県にかけての24府県で「震度6弱以上」、静岡県~宮崎県にかけての10県で「震度7」と想定。

津波は、福島県~沖縄県にかけての25都府県で「3m以上」、関東~九州にかけての13都県で「10m以上」で、高知県と静岡県では局地的に「30m」を超える恐れも。

今回の想定では、揺れや津波のモデルはこれまでと同じですが、より現実に近い地形データを使ったことで「浸水範囲」が前回より約30%増加。地盤データを見直したことで揺れも一部で変わったそうです。

災害関連死は最悪の場合「東日本大震災の10倍超」

今回から、避難生活などで体調を崩して亡くなる「災害関連死」が初めて推計。さまざまな要因があって推計する手法が定まっていないことから、東日本大震災のなどの例をもとに「避難者1万人あたり40~80人」として試算されました。

試算結果は、冬の夕方に地震が起きた場合「2万6000人~5万2000人」となり、最大値は東日本大震災の10倍を上回る深刻な結果に。

災害関連死のリスクが高く、対応が必要な人の規模については、避難所で過ごした1週間後の最大値は、要介護認定者が26万5000人、妊産婦は8万人、難病患者は5万3000人と推計。

特に最大クラスの地震では、被害が広域に及ぶため、こうした人達が充分な支援を受けられず「災害関連死」が増加するおそれがあるそうです。

そのため、普段から地域の診療所や介護施設の耐震化を進めるとともに、保健師や災害派遣福祉チームを迅速に派遣する体制や、炊き出しや入浴などの支援をスムーズに届ける対策が避難所の内外で必要とみられています。

県内死者数は「5200人」、避難者数は最多で50万人規模に

報道によると兵庫県内での被害は、死者数は5200人(最多は津波で3700人)、負傷者数は3万4000人(最多は建物倒壊で3万2000人)と想定されています。

県内の犠牲者は「冬の夕方」に発生した場合に最も多くなるんだそう。

避難者は最も多いときで約50万人に上るみたい。

建物被害では最大で、揺れや火災などによる全壊・焼失数が「5万棟」、揺れや津波による半回数も「13万棟」に。

震度予想は、「洲本市」「南あわじ市」で震度7、「淡路市」「神戸市」「明石市」「加古川市」「高砂市」「姫路市」「たつの市」「稲美町」「播磨町」が震度6強、北部の「豊岡市」でも5強と、かなり広範囲で強い揺れとなる想定です。

津波も繰り返し押し寄せる想定で、最大津波高は南あわじ市で9m、神戸市で4mなど。

高さ1mの津波の最短到達時間は、南あわじ市で39分、神戸市で83分と想定されています。

県も独自の推計を見直しへ

兵庫県でも、国のデータなどを踏まえて「南海トラフ巨大地震」の被害想定を独自に推計しています。

現在の県独自の想定は、2012年の政府想定にあわせて2014年にまとめられたもので、詳細な地盤情報をもとに浸水面積を算定。

県内では最大「2万9100人」が死亡し、建物の全半壊は「21万4400棟」に上ると推計しています。県内の対策はこの想定を踏まえて計画しているのだとか。

政府と県の被害想定では、震度分布や津波高などは概ね同じながら、死者数などは大きな開きも。

報道によれば県は今後、今回発表された想定をもとに被害想定を見直すそうです。


報道では、被害想定をまとめた政府作業部会委員は「高知県や徳島県と比べ、兵庫県は津波到達に時間があるとみて対策をしていない人も多い」とコメント。

もっと被害が大きい地域があるため、兵庫県には支援が来ない恐れもあり「同時に多くの人が被災する事態を想定し、避難所がパンクしないか、物資は足りるかなどをあらかじめ考えることが、災害関連死を減らすことにつながる」としています。行政だけでなく、市民や企業もさらなる備えが必要そうです。

神戸市は、南海トラフ巨大地震に備えた津波対策などを行ったほか、「備えるための10のポイント」や「防災チェックシート」をサイト上で公開しています。今からでも備えられる対策についてぜひチェックしてみてください。

◆関連リンク
兵庫県の地震・津波被害想定(南海トラフ) – 兵庫県公式サイト
南海トラフ巨大地震・津波への備え – 神戸市公式サイト

 

この記事を書いた人

あさみ

「今年こそダイエット」が口癖です。

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