最速レポ!旬の野菜が楽しめる体験型の「フランス料理店」へ行ってきた。プロジェクションマッピングなど FARM TO TABLE 『KANBE』~神戸・元町~

✔︎『神戸ダイアリー』はじめました。 地元ライターがお散歩中に見つけた「美味しい」「楽しい」などありのままの日々をつづっています。『神戸ダイアリー』が、お出かけのきっかけになるかも。

11月30日に元町にオープンのフランス料理店FARM TO TABLE 『KANBE』で、プロジェクションマッピングを楽しみながら、神戸の食の魅力を感じられる「体験試食会」に参加してきました。

コースはストーリー仕立てになっており、神戸の食の源泉である「水」をテーマにしているそう。また、「語り部」と呼ばれるスタッフによる神戸の食や料理についてのお話も聞けるんだとか。

いつもとはちょっと違う、食体験ができそうです。

Index

・「語り部」がいるレストラン

プロジェクションマッピングを見ながら料理が楽しめる!?

Farm to table~農場から食卓へ~

「語り部」がいるレストラン

JR元町駅から歩いて4分ほどのところにあるFARM TO TABLE 『KANBE』は、タイシンサンセットビル」というレンガ調のビルの最上階7Fがレストランになっています。1階には「がんこ寿司」があるところ

その日に仕入れたばかりの旬の神戸の食材を使って、コース料理を提供するフレンチレストランです。

照明の落とされた店内には、18メートルのカウンターと、カウンター席が18席あります。ここには、料理に合わせたプロジェクションマッピングが映し出されます。

一緒に流れる音楽は「布引の水の音」など、実際の自然の音を使って構成されており、食事と共に癒しのひとときを過ごせるんだとか。

店内の壁紙は、再生紙を利用するなど、環境に配慮した取り組みをしているそう。

プロジェクションマッピングを見ながら料理が楽しめる!?

テーブルにつくと木の箱が置かれており、開けてみると中には「若狭塗」のお箸が入っています。このお箸は食後に持ち帰れるそう。

 KANBEコース 15400円(税込)/MASTER KANBEコース19800円(税込)

食事はコースのみで、旬の食材を活かしたコースが2種類あります。違いは、お肉の種類のみで、その他は同じです。今日は、「KANBE」コースをいただきます。

FARM TO TABLE 『KANBE』のお料理は、野菜を主役に、神戸のお肉や魚も存分に楽しめるコースとなっているんだとか。

1月~は、野菜のみを使用したベジタリアン料理コースも加わるそう。

野菜は「JA六甲農業協同組合」と連携し、大切に育てられた神戸市内産の野菜を、90%以上使用しています。

無農薬や減農薬で大切に育てられた野菜は、無選別や規格外品といわれるものがほとんどなので、それを活用することで、これまでの「慣行農業」ではない農家さんの取り組みを応援しているそう。

amuse(アミューズ)/淡路産玉ねぎのジュレとブランマンジェ ハモのポッシェ

コースの始まりにいただくのは、「淡路産玉ねぎのジュレとブランマンジェ ハモのポッシェ」

新鮮でプリプリとしたハモと、2層になった淡路玉ねぎのジュレとブラマンジェの風味が絶妙で、口の中でさまざまな味のハーモニーを楽しめます。

ここで今まで流れていた布引の水の音から音楽が変わり、プロジェクションマッピングでは、野菜を使ってスープを作る様子が。

目の前で調理がされていく様子を見ていると、これから食べる料理への期待が高まります。

コースの最中には、料理に合わせた4種類のテーマの映像が楽しめ、季節ごとにプロジェクションマッピングの映像も変化するそうで、次は1月に違う映像に変わるとのこと。

potage(ポタージュ)15種神戸野菜のガルビュール

15種類の新鮮な神戸野菜を使用しており、その日に仕入れられる野菜によってスープの色が変わるそう。

調理に使用する水も、六甲山系から注ぐ「布引の水」を使用し、調理から提供に至るまで「made in 神戸」にこだわっているんだとか。

昆布などの出汁は使用しておらず、野菜そのままの複雑なうまみや甘みがストレートに感じられます。

hors-d’oeuvre(オードブル)/茄子の和コンポート 真鯛の炙りとイクラとキャビア 一番出汁のカプチーノ

素揚げされた茄子の上に、真鯛やイクラなど新鮮な魚介や野菜が乗せられており、一番出汁を泡状にしたものと一緒にいただきます。

口に入れると、一番出汁の優しいうまみが素材と合わさり、それぞれの良さが引き出されているようです。

entree(アントレ)/ひねどりの煮込みと里芋のエクラゼ パートフィロ包み 焼き海苔のソース

パリパリとしたパートフィロ(地中海発祥のパイ生地)をスプーンでザクザク崩して口に運ぶと、爽やかな有馬山椒の香りと、須磨海苔の風味が口の中で広がります。

中には、ひねどりの煮込みと里芋のエクラゼ(潰す)が入っており、里芋のとろりとした食感とひねどりの風味がたまりません。

Poisson(ポワソン)/須磨サーモンのグリルとルーレー  帆立貝のベニエ ヴァリエ ズッキーニのクーリー

3種盛られた中でも須磨サーモンのグリルは特に印象的で、とてもしっとりとしており、魚の臭みは一切ありません。

上に乗せられたオリーブオイルのキャビアを一緒にいただくと、また一味違う印象で、一度で二度楽しめます。

granite(グラニテ)/冬瓜とライムのグラニテ

グラニテの中には、シンプルにお砂糖で軽く炊かれた冬瓜が入っており、サクッとした触感が楽しいです。

上には、直前に削られたライムの皮が乗っていて、フレッシュな香りがとても印象的で、口の中がさっぱりとします。

グラニテを食べ終わると、「神戸の神社」をテーマとしたプロジェクションマッピングが音楽と共に流れます。

映像の途中で流れる、種が植えられ、食物へと成長していく過程は、当たり前のようで、どこか神聖な印象です。

viande(ヴィアンド)/神戸牛(サーロイン)のポワレ 季節の温野菜

神戸牛のポワレは、口に入れると脂肪がすっと口の中であっという間に溶けていきます。

周りには、土に見立てられたパン粉がのっており、ステーキとソースにつけながらお肉を楽しむことも。一緒に添えられた季節の温野菜もシンプルに調理され、野菜本来の味がします。

riz(リ)/神戸育ちコシヒカリ フォアグラを添えたカブとトリュフの焼きリゾット 出汁茶漬け

和と洋のテイストが合わさったリゾットは、三大珍味であるフォアグラとトリュフが使用された、とても贅沢なお茶漬けです。

「スプーンで全部の食材をまとめて一度に食べるとおいしいですよ。」と、シェフからおすすめされた通りに食べてみると、ふくよかなフォアグラの味わいとトリュフの香りが、口いっぱいに広がります。

最後のプロジェクションマッピングは、幻想的な音楽とともに「食物の循環」をテーマにした映像が流れます。

神戸の食の源である水と緑が絶えず循環していく様子が、表現されているようです。

dessert(デセール)/フランボワーズと紫芋 マスカルポーネムースのガトー

紫芋のケーキの上には、アロエとクリーム、フランボワーズが。

甘酸っぱいフランボワーズと紫芋の風味に、アロエが合わさると、口の中でさまざまな食感や風味を楽しむことができます。

最後のドリンクは、コーヒー又は抹茶から。

抹茶を注文すると、茶筅を使って「語り部」の大坪さんが目の前で抹茶を立ててくれます。

cafe ou Matcha ・petit four(カフェ ウー マッチャ・プティフール)/抹茶・小さな焼き菓子

抹茶は苦みが控えめで、とても飲みやすいです。

横に添えられている焼き菓子は、抹茶のケーキ。しっとりとしていて、しっかりと抹茶の風味がします。

ドリンクは、「灘五郷」を中心とした兵庫のお酒や神戸ワインなど、神戸のものにこだわって取り揃えているとのこと。

また、オープン記念で2022年11月30日~12月29日までの期間、予約時や来店時に、公式サイトにあるクーポンを印刷して提示すると、ファーストドリンクがプレゼントされるそう。

ファーストドリンクは、ドリンクメニューの中から一部を除いて、好きなものを選べます。 

Farm to table~農場から食卓へ~

FARM TO TABLE 『KANBE』では、神戸の食のストーリーを紡ぐ 「語り部」 として、その素晴らしさを来店したゲストに伝えています。

「語り部」の大坪さんご自身もシェフということから、調理法や食の歴史、器などにも精通しており、こだわりの食事がさらに美味しくなる話を聞けるそう。

また、料理の盛り付けも目の前で行われ、ストーリーやプロジェクションマッピングとともに、ライブ感のある食事を体験できます。

店名にある「Farm to table」とは「農場から食卓へ」を意味し、2010年代のアメリカ西海岸から広まった、食に対する考え方のひとつ。

農場(生産者)から食卓(消費者)まで、安全で新鮮な食材を届け、環境にも配慮したサステナブル(持続可能)な食材を地産地消することです。

FARM TO TABLE『KANBE』での食体験を通して、単純に楽しむだけでなく、改めて「食」について考える良い機会となるのではないでしょうか。

【店舗名】FARM TO TABLE 『KANBE』
【ジャンル】フランス料理店
【住所】神戸市中央区北長狭通り2-5-1  MAP
【電話番号】078-332-3317
【営業時間】水~日祝 18:30~20:30 /土日祝 12:00~14:00
【定休日】月・火曜日
【リンク】公式サイト
【駐車場】なし
※紹介した情報は、記事執筆時点の情報です。また、神戸市内の開店・閉店情報、イベント、街の変化など、情報を求めています。ぜひ情報提供をお願いします。※自分のお店でもOKです。

 

この記事を書いた人

はるな

暑さに弱い、九州産。六甲山から海の近くに毎日通っています。

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