神戸は「緊急事態宣言」の対象地域だけど、「休業要請」を段階的に解除しつつ、ふわっと「外出自粛要請」をする現在。どう過ごせば良いのか?

大阪府と足並みを揃え、段階的な休業要請の解除となった兵庫県。大阪府を中心とする関西経済圏の一部になる兵庫県は、今後どのような動きになるのでしょうか?

兵庫県で「休業要請」の一部解除が決定。5月16日から百貨店・映画館などで営業が可能に

2020年5月15日

テレビ、新聞、ラジオなど「旧来型マスメディア」の情報に触れない人にとって、SNSやWEBメディアに情報を求めている人も多いと思います。

例えば、今、どうやって兵庫県の対応を確認しているかと言うと、「大阪府の吉村知事のYoutubeを見て、兵庫県は同じことやってるよね?確認をする」とまぁこんな感じ。兵庫県や神戸市の対策を直接的に評価するというより、大阪の状況をみてから判断している状況です。

で、基準や対応を大阪府と合わせているらしい「兵庫県」の支援内容について、それなりの違いを感じつつ、大阪府がカッコよく見える。維新支援者かどうかは別にして、吉村さんがカッコよく見える人も多いのではないでしょうか。

政治的思想を持つまでもなく、混乱期における体制側(行政)に対する不満は、住民にとっては当然のことであって、そういった意見を汲み取って運営していくのも行政なのです。

批判的な意味ではなく、現状感じる、自粛のお願いはされているけど、外に出たりすると、なぜかちょっとした罪悪感を感じる人もいるかと思います。

今回は、いくつかのテーマの「新型コロナ対策」について、書いてみたいと思います。

「給料が減らない人」と「給料が減る人」の温度差

公務員を中心として税金が給料になる人と、税金を支払う側の公務員以外の事業者と労働者。

ここには、「新型コロナウイルスによる死」と「経済的な死」が同じ事を意味するかどうかについて違いがあります。

つまり、公務員には「経済的な死」は今の所ないのであって、公務員以外の事業者と労働者にとっては、「新型コロナウイルスによる死」と「経済的な死」が同じ事を意味します。

事業者向けの給付金などを見てみると、単月売上で50%以上を基準としていますので、例えば、市長・市会議員・公務員などが給料を半額にする政策をとれば、およそ民間で働く人にとっても、納得感が出るかもしれません。

「行政が住民と共にある」のであれば、「スペインかぜ」から100年経過した現代において、行政のあり方も、決して前例通りではなく見直される時期に来ているかもしれませんし、少なくとも、公選職の動きには注目すべきだと思います。

企業における事業サービスの安定と、行政サービスの安定を、同じ土台にするのは強引な気もしますが。。。

とは言え、補償もそろそろ追いついてきたような気もしますが、影響の大きい業種について、早速回復するものではないので、新しいビジネスモデルの構築が求められるのではないでしょうか。

国・兵庫県・神戸市の対応について、自粛度合いの違う要請

民間事業者にとって、経済活動が生活そのものという現実。

ただ、新型コロナウイルスによって医療崩壊が起きてしまう、その事より経済が優先されることはなく、医療崩壊を伴う感染爆発を起こしてはならないという事は、すべての人にとって重要です。

国では緊急事態宣言は発しつつ、兵庫県では休業要請の段階的な解除へ向かいつつあります。補償制度や借り入れの充実なども見えてきましたが、日々不安な人も少なくないという現状です。

そんな中、休業要請の範囲が縮小され、街に人が戻ってきました。

この状況を「気の緩み」というのか「人としての生活」というのか、捉える人によって見方は異なります。

少なくとも、国による「緊急事態宣言」、兵庫県による「休業要請」、神戸市による「外出自粛要請」など、指標の違うルールがもたらしたものであって、開いているお店や、外出している人を非難することは、「自粛警察」以外の何物でもない。

お願いベースでやっている以上、個々に強要や風評被害をもたらすことは避けるべきだと思われます。

頼りになる「動く地方議員」と頼りにならない「動かない地方議員」

元々、情報発信の多い人と少ない人が分かれている「市会議員」や「県会議員」。二元代表制の一翼を担っているのが地元選出の議員です。

神戸市:神戸市会 50音順議員名簿
兵庫県議会/選挙区別一覧表 神戸市

行政における支援策が多く行われている中で、それに対して、さらなる拡充や要望など、多くの議員が動いています。そんな中動かない議員がいているのも事実。

行政に様々な相談窓口もありますが、それぞれの地域で選出された議員に相談してみるのも1つの選択肢ではないかと思います。

この状況で、困ったことの相談に時間を作らない議員がいるとすれば、もはや住民代表でもなんでもないしやってる意味もない。行政の発表をコピーして発信しているだけでは、二元代表制の意味もない。

新しい生活様式とは?

「新しい生活様式」は、人間的な生活として考えるとなかなかのもので、そのまま守ると一生マスク生活をしなければなりません。

ただ、新型コロナウイルスのワクチンがない現状では、それを否定することもなく、しばらくは守っていく必要があるでしょう。

「新しい生活様式」では、人と直接会うという人間らしさは極力避ける必要があったりしますので、結構なハードルです。

学者がかっこよくて、政治家がかっこ悪く見える?

様々なところで、新型コロナウイルスについて学者の先生が様々な意見を発しています。

SNSなどでも素早く学者が意見を出していると、政治家による支援策などの対応が遅いと見えたりすることもあります。

ただ、例えば、感染症の学者は経済の事を語れないわけで、もし学者の言っている事がすべて正しければ、大学の経済学部の先生は、全員、大企業の社長になっていないとおかしいんです。

そこをトータルで見ているのが、知事や市長など首長というわけで、特に、学者には責任がないですが、首長には責任が伴うし、それこそ、「医療崩壊」と「経済」を両方支える必要があるということは、対策にも慎重になります。

首長による自治体運営は「新型コロナウイルスによる死」と「経済的な死」は同じ意味ですし、様々な状況において、そのバランスが崩れることもあるでしょう。

ですので、対策が遅いかどうかというより「リーダーとして頼れるかどうか」の議論の方が適切なような気がします。


今の状況についてふわっとしている感じがあるので、状況について整理しました。5月末まではこの状況が続きそうですが、この間、感染者の数がどうなるか。

 

この記事を書いた人

カズマ

神戸ジャーナル 編集長

ライター一覧

日本語が含まれないコメントは無視されます。コメントは承認後に表示されます。良識のあるコメントを心がけ、攻撃的な表現や他人が傷つく発言は承認されません。

15 件のコメントコメントを残す
  • 加古川市民

    加古川市はもっと最悪 笑っ
    市長も県議員も屁のつっぱりにもならない
    神戸や明石は全然マシ

    2020年5月19日6:35 PM 返信する
  • 匿名さん

    政治家って単に国民、県民、市民の代表ですよ。責任はありますが本質的には普通な人々で普通の存在です。誰々が格好いいとかそんなことばかり気にするのも良いですが、彼らは普通の他人でそもそも万能ではないのです。普通に普通の街情報を伝えてほしいですね。

    2020年5月18日12:56 PM 返信する
  • もうおじさん

    まぁはっきり言って兵庫県知事と神戸市長があれだからねぇ。
    神戸市民としては一切当てにはしていない。
    と言っても大阪の吉村知事がかっこよく見えるなんて事は絶対にない。

    2020年5月18日6:06 AM 返信する
  • どこを見て補助が追い付いて来とんか理解出来ません。
    マイナンバーカードを持っとってもQRコード読み取りアプリがダウンロード出来へん機種やとオンライン申請出来へんし、住居補助や小口貸付を受けるのに、高額な保険料は請求される。
    記事を書くなら、真剣に時間をかけて取材すべきです。

    2020年5月18日5:12 AM 返信する
  • 千葉ちゃん

    今季(2020年)は、第50回神戸まつりを開催をする予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大を予防(防止のこと)するため、中止になりました。同は、毎年5月の第3土曜日に開催しておりますが、震災後の5年間(1996・平成8年~2001・平成13年)は7月の海の日に開催しておりました。翌年(2002・平成14年)からは、震災前の5月の第3土曜日に戻して、再スタートしております。(同年7月第3月曜日は、海の日のハッピーマンデー化のため。)

    2020年5月18日4:36 AM 返信する
  • 大学勤務

    『大学の経済学部の先生は、全員、大企業の社長になっていないとおかしいんです。』は、ちがうと思います。
    「大学で学生を教えたい」と思って学者の道へ進むんです。
    そういう人の殆どは、商売をしようとは考えません。
    なかには、大会社で社長をしていた人が、その功績を認められて大学教授になった人もいますが、ほんの一部です。

    2020年5月17日11:57 PM 返信する
  • 民間人

    公務員が読むと、公務員に向けた文章に見えるかもしれんが、民間人が見たら、別に公務員をターゲットにした文章には見えませんけどね。

    今コメント書いてる人は全員公務員だろうね。別に狙われてないんだから、こんなところで本気で怒るんじゃないよ。

    2020年5月17日10:30 PM 返信する
  • るる

    公務員を一括りにしないでください。みなさんが仰る通り、公務員も税金を納めてます。また、公的病院で働いている医療従事者も公務員です。保健所職員も救急隊もそうです。

    2020年5月17日10:23 PM 返信する
  • 震災経験者

    多分私の方が貴方より歳を取っておるでしょう,で御注意致しますが,この時点で何処に問い掛けても今はまだ事態を治める正解は出ない。各自が冷静に判断し自己責任で決めるしか無いのです。どんなに親身で優秀なサポーターが居たとしても,最終決断は自分しか出来ない。だから皆,もっと好い意味で疑い深く沈着行動しなければ成らない。私とて運だけで阪神淡路の震災を生き延びて来たのでは在りません。

    2020年5月17日9:54 PM 返信する
  • 匿名さん

    公務員だって税金を支払っています。在宅勤務もなく、感染のリスクを背負って毎日仕事に行っています。国の政策に振り回されるのも公務員です。

    2020年5月17日9:17 PM 返信する
  • ららら

    公務員は経済的安定を選んだ魅力のない人間がする仕事と、一般の方より本気でバカにされ続けています。

    褒められることは必要ではありませんが、みんな必要とされる行政サービスのため、一生懸命仕事をしていますよ。

    2020年5月17日8:12 PM 返信する
    • 飴ちん

      よく分かります。
      公務員の皆さんは決して目立たないところで本当に一生懸命尽くしてくれていると思います。
      災害時なんかはその最たるものでしょう。
      公務員の皆さんには誇りを持っていてほしいです、

      2020年5月17日9:28 PM 返信する
  • まり

    まるで公務員が税金を払ってないみたいに読めますね。
    公務員もしっかりと税金を支払っていることをまさかご存知ないのですか?

    2020年5月17日7:40 PM 返信する
    • 飴ちん

      そうですね。
      公務員の皆さんも一労働者であり、ある意味優良納税者です。給与所得者は源泉徴収のため申告をごまかすことも出来ませんし、こと公務員の方はなおさらです。
      台風や地震などの災害時にも目立たないところで一生懸命尽くしてくれているのが公務員の皆さんです。

      2020年5月17日9:21 PM 返信する
    • 通りすがりの神戸っこ

      私もまったく同じように感じました。
      税金をが収入になる側と支払う側って、公務員の方々も払っているし、公務員以外も税金から公的サービスを受けているのにね。

      2020年5月19日12:12 AM 返信する