『坂の上の異人館』から『北野外国人倶楽部』へ、雰囲気もテイストも別モノの異人館を巡る

神戸の観光スポットの代表格といえば、異国情緒あふれるおしゃれな建物が点在する北野異人館街ではないでしょうか。

今回はそのなかでも、異人館の中ではめずらしくオリエンタルな雰囲気にあふれた『坂の上の異人館』と、華やかな暮らしぶりを再現した『北野外国人倶楽部』へ行ってきました。

この2館はすぐ近くにあって、まとめて鑑賞するのにぴったり。『坂の上の異人館』はパワースポットとして、『北野外国人倶楽部』は無料のドレスレンタルサービスでも人気なんです。


神戸市中央区北野町2-18-2

中華風の『坂の上の異人館』では狛犬がお出迎え

まず向かったのは『坂の上の異人館』。場所は東西に延びる北野通りから、さらに不動坂を上がったところにあります。

不動坂からは傾斜がきつく、なかなかのしんどさ。でも、異人館にたどり着くと、海の方まで見える眺望が広がっていて、ちょっと得した気分に。

『坂の上の異人館』(旧チン邸)は明治後期に建てられ、中国領事館としても使われていました。そのため、中国の明~清時代の家具や調度品や美術品が鑑賞できます。

ゲートを入るとすぐ左手に、一対の狛犬(こまいぬ)が待ち構えています。神社でよく見かける狛犬は、一方は口を開き、もう一方は口を閉じた阿吽(あうん)で対になっていますが、ここの狛犬はどちらも口を開いた阿形なのが特徴だとか。

魔除けの力があるとされ、ここを通り抜けると愛情に恵まれるそうです。

通り抜けるとこんな感じ。洋風と中華風がミックスされたような、独特の空間ですね。

先ほどの狛犬と、近くにある『山手八番館』の願いが叶うサターンの椅子、『うろこの家』の幸運に恵まれるポルチェリーノ(猪像)は、異人館の3大パワースポットといわれています。

最近は建物や展示だけでなく、こうしたパワースポットを目的にも巡る観光客も多いとか。

建物の入口では、亀に似た像を発見。「螭首亀趺(ちしゅきふ)」と呼ばれる竜の頭と亀の体を持つ中国起源の聖獣で、先祖を守り、家を守ると伝えられているそう。

狛犬の時点で少し感じていましたが、やはり欧州系の異人館とは違った雰囲気が漂っています。

館内に入るとまずは1階のリビングルームへ。いきなりゴージャスで、チャイナ感も満載です。

向かって左の壁に飾られている水墨画は、現代中国画壇で活躍する王成喜の作品とのこと。

テーブルと椅子は1920世紀初頭に作られた高級木材の紫檀(したん)製。虹色に輝くあこや貝で花鳥の模様をあしらっています。すべてが見るからにお宝級。

完全に中華な感じの絵。中国の典型的なモチーフといえば「竜」が挙げられますが、その指(爪)の数で地位が分かるそうです。居間に飾られているこの絵の衣装の竜をよく見てみると…。

人間と同じ5本指でした。5本指の竜は皇帝専用の文様ということなので、超セレブなわけですね。

リビングルームの奥には赤い衣装をきた人物画があるのですが、赤色は将軍より上位の衣装なので高貴な人であることがわかります。でも、竜柄の指は4本なので皇帝ではないと。着物の柄ひとつとっても奥が深いです。

 
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