神戸市灘区にある「旧摩耶観光ホテル」が、国の登録有形文化財に登録されることになりました。
神戸市灘区畑原
旧摩耶観光ホテルは、昭和5年に摩耶山の中腹に建てられたホテルです。使われなくなり荒れ果てた後も、その外観の美しさから全国の廃墟ファンに「廃墟の女王」と呼ばれ親しまれています。
もとは企業の福利厚生施設として建てられたホテル。神戸を一望できる立地から多くの人で賑わい、戦後は結婚式場やレストランを配備した観光ホテルや合宿所として平成5年まで利用されていたそうです。
老朽化により廃墟となった後も、映画のロケ地になるなどして注目を集めました。その後所有者と地元のNPOが連携し、クラウドファンディングを利用して資金を集め、保存に向けた取り組みを進めてきました。
登録有形文化財への登録により、保存や修理に必要な費用の一部について国から支援を受けることができるようになり、文化財として緩やかに守ることができると言われています。兵庫県内ではこのほか「神戸ポートタワー」や「うろこの家」などが登録されています。
今回の登録で文化財としての意義が認められたと言え、保存活動の認知が高まると期待されています。
建物の内部に入ることはできませんが、地元住民らが開催する「摩耶山・マヤ遺跡ガイドウォーク」に参加するとその姿を見ることができますよ。
悠久の歴史と自然を感じられる摩耶山が、さらなる脚光を浴びそうです。
◆関連リンク
・摩耶山ポータルサイト mayasan.jp – 公式サイト
旧くて歴史的価値が有る建物を大切にする気持ちは大事ですが、さすがにこれは傷みが激し過ぎるでしょう。
しかも断崖上の危険な場所であり事故が起きない内に解体し、展望が良い緑地公園として整備してここから尾根を通って長峰霊園に降りる山道を復活させる方が自然な対応だと思います。
登録文化財とするためには、少なくとも人が安全に中に入れることが条件になるでしょうが多分数億円の費用が必要でしょう。