神戸市立博物館で、幕末~明治時代の「写真」をテーマにした特別展が開催されます。
Colorful JAPAN―幕末・明治手彩色への旅
2024年3月30日(土)~5月19日(日)
神戸市立博物館
神戸市中央区京町24
設備改修工事のため休館し、2月10日(土)から再開した神戸市立博物館では、3月17日(日)まで、企画展「コレクション大航海 蝦夷発→異国経由→兵庫行」が開催中です。
3月30日(土)から始まる特別展では、幕末~明治期に撮影された「手彩色写真」と、その関連資料約150点が展示されます。
幕末から明治時代にかけて、日本を訪れた外国の人たちの需要に応えて、さまざまな写真館で、日本の名所や風俗を撮影した写真が販売されてました。
「〔女性の後姿〕」 明治時代(通期) ピエール・セルネ氏蔵
撮影したモノクロ写真を、花・木・着物の柄・髪の毛の筋にいたるまで丁寧に絵の具を塗り、「手彩色写真(てさいしきしゃしん)」として仕上げたんだとか。
「〔女性の後姿〕」 明治時代(通期) ピエール・セルネ氏蔵
こちらは彩色前の写真。色を付けることで、髪や着物のしわが際立っているのがわかりますね。
693「PANORAMA OF RYOUNDO’S STORE, KOBE」 明治時代中期~後期(通期) 東京都写真美術館蔵
こちらは、神戸にある「布引の滝」付近にあった手彩色写真を売る写真館「凌雲堂」を、現存する煉瓦造アーチ橋「砂子(いさご)橋」とともに収めた写真だそうです。
「写真着彩用油彩絵具」 ボシュロム 近代(通期) 横浜市民ギャラリーあざみ野蔵
展示品には、写真を着色するための絵の具も。
32「GENERAL」 日下部金兵衛 明治時代中期(通期) ピエール・セルネ氏蔵
右手に「采配」を持ち威儀を正す、位の高い武将をイメージして撮影した演出写真だそうです。
実際の武将よりは少し派手な衣装ですが、かぶとや鎧のひも、着物の柄にいたるまで、丁寧に彩色されてます。
A1205、B1205「KOBE」(『神戸名所写真帳』より) 日下部金兵衛 明治時代中期(後期展示) 神戸市立博物館蔵
外国人居留地の海岸通(現在の国道2号線の位置)を海から撮影した写真です。
当時の海岸通には、領事館や銀行、貿易商などの西洋風の建築が立ち並んでいて、海沿いには緑地帯が造成されるなど、美しい景色が広がっていたのだとか。
「〔太夫〕」 明治時代(通期) ピエール・セルネ氏蔵
今回の特別展のなかでも、特に美しい彩色が施された写真です。製作者の情報はないものの、明治時代のものなんだそう。
襟を返して内側の赤色を見せて、帯は前結びにし、豪奢な髪飾りをふんだんに着けているなどの装いから、花街の妓女のなかでも最高位の「太夫(たゆう)」の写真とみられています。
会期
2024年3月30日(土)~5月19日(日)
※会期中、一部作品の展示替えを行います。【前期】3月30日(土)~4月28日(日)/【後期】4月29日(祝・月)~5月19日(日)
休館日
月曜日/5月7日(火)
※ただし4月29日(月・祝)と5月6日(月・振替休日)は開館
開館時間
9:30~17:30(金・土 19:30まで)
※展示室への最終入場は閉館30分前まで
入場料
一般 1,200円/大学生 600円/高校生以下 無料
前売り券販売期間
2024年1月30日(火)~3月29日(金)
前売り券価格
一般 1,000円/大学生 400円
前売り券購入方法
アソビュー/ローソンチケット/チケットぴあ/イープラス/セブンチケット
カラー写真にも見えるような鮮やかで丁寧な彩色ですよね。会期は5月中旬までですが、4月下旬に展示替えされる予定なので、前期・後期で2度楽しめそうです。
◆関連リンク
・神戸市立博物館 – 公式サイト
あさみ
「今年こそダイエット」が口癖です。
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