✔︎『神戸ダイアリー』はじめました。 地元ライターがお散歩中に見つけた「美味しい」「楽しい」などありのままの日々をつづっています。『神戸ダイアリー』が、お出かけのきっかけになるかも。
神戸市内に住む人は「神戸三田プレミアム・アウトレット」を利用するという人も多いと思います。
そこからさらに車で北に20分ほど足を延ばした三田市のJR相野駅から、車で4分ほどのところに『廃墟カフェ RUINS(ルーインズ)』という「廃墟」をリノベーションしたカフェがあると聞いて、足を運んできました。
Index
・診療所をリノベーションしてカフェに!?
・廃墟で食べるこだわりのフードメニュー
・三田ではここでしか飲めないコーヒー
診療所をリノベーションしてカフェに!?
診療所時代に使われていた正面の入口は、現在は閉じられ使用されていません。
リノベーションをする際に、開放感のある店内にするために、入口の場所を変更したんだそう。
建物の正面の入口近くの壁には「大久保医院」だったころの「診療時間」や「休診日」などが書かれたプレートなどが、そのまま残っています。
お店の入口は建物の正面ではなく、向かって左側にある、木でできた引き戸から入ります。
中に入ると、入口周辺には、兵庫県の芸術家たちの作品が飾られています。ここは「診察室」だった場所だそう。
作品は店内で販売はされていませんが、購入先を教えてくれるそうなので、気になる人はスタッフさんに聞いてみてください。
店内はこんな感じ。右側にはオープンキッチンがあり、左側が客席です。以前は、何部屋にも仕切られていたんだそう。店内に残っている間柱や梁などがその名残を感じさせます。
オープンキッチンの柱には、当時実際に使われていた「診察室」や「調剤室」の札があります。
建物自体は、昭和26年に建てられ、現在築71年。
当時「本庄村」と呼ばれたこの地域は無医村(医師のいない村、あるいは、医師が常駐していたとしても、交通の便や地理的要因などにより、一部の住民しか医療を受けることができない状況にある村)だったため、行政主導で村がこの建物を建て、医師を誘致。
昭和44年まで「大久保医院」として長く地域に根ざしていましたが、院長の逝去に伴う閉院とともに、長い間放置されていたそうです。
その建物を、建築プランナーでもあるオーナーの安田さんが見つけ、リノベーションして今のお店になったんだそう。
廃墟で食べるこだわりのフードメニュー
メニューはこんな感じ。主なフードメニューは「スフレオムライス」「幻のタマゴサンド」「トリプルタマゴサンド」「豚ロース肉香草カツレツサンド」の4種類。
11:00~14:00のランチタイムは、サービスセットとして、450円で三田産の野菜を使用したサラダと、季節のスープを一緒に注文することも。
トリプルタマゴサンド 1290円(外税)
「幻のタマゴサンド」は、惜しまれつつ幕を下ろした京都の「コロナ」という喫茶店の「タマゴサンド」を再現したんだそう。
「コロナ」の「タマゴサンド」は、パンは厚めで、玉子の部分はしっかり固めの素朴な味が特徴だったんだとか。
11月からは、新メニューとして「幻のタマゴサンド」をベースに「トリプルタマゴサンド」が登場したというので、食べてみることに。
3種類の方法で調理された卵が食パンに挟まれており、ものすごいボリューム感で、口の中が卵でいっぱいになります。
スフレオムライス 海老と季節野菜のポルチーニ茸トマトソース 1280円(外税)
こちらも11月からの新メニューで、フランス・モンサンミッシェル風のスフレオムライスです。
器の底にはライスが敷かれており、その上には、ふわふわのスフレと、プリプリのエビが乗ったトマトソースが入っています。
スプーンですくって食べてみると、スフレの部分がシュワシュワとした新食感で、今までに食べたことのないオムライスです。
ランチセット 450円(外税)
メインを注文すると、サラダとスープがセットになった、ランチセットを注文できます。
サラダはもちろん、お店で使っている野菜は、可能な限り三田市産の野菜にこだわって選んでいるんだそう。使用しているドレッシングも、全て手作りの自然な材料で作っているんだとか。
スープは日替わりで、今日はオニオングラタン風コンソメスープです。優しい甘みと旨味がして、ほっとします。
三田ではここでしか飲めないコーヒー
お店で使用しているコーヒー豆は、珈琲豆焙煎家の京嶋可己悠(きょうじま かみゆ)さんが焙煎したオリジナルブレンド。
京嶋可己悠(きょうじま かみゆ)さんは、普段は宝塚市の自宅でコーヒー豆の自家焙煎を行い、コーヒー豆を飲食店に卸しています。
また、土曜・日曜日のみ篠山市上立杭の公会堂跡地で「ココロノツキ」というカフェの運営をしていますが、三田市ではここでしかこのコーヒーは飲めないんだとか。
コーヒー好きのオーナーの安田さんが「ココロノツキ」に通う中で「自分がカフェをやる時にはコーヒー豆の焙煎は京嶋さんに任せたい。ここのコーヒーしかない。」と考えていたんだそう。
特注のカップに、コーヒーが入れられています。カップは、立杭の雅峰窯(がほうがま)のものを使用しているそう。
テーブルに運ばれてくると、コーヒーの豊かな香りがしてきます。今日のブレンドは、キューバ/コロンビア/グアテマラ/エチオピアの豆の4種類のブレンド。
飲んでみると、酸味は一切なくキリッとした味わいで、少し時間が経過して冷めてくると甘みが増してきます。
ドリンクメニューは、「スペシャリティコーヒー」や「自家製クラフトコーラ」など13種類あり、どれもオーナーの安田さんのこだわりを感じます。
自家製抹茶チーズケーキ 810円(税別)
三田市の母子(もうし)地区でとれる抹茶を使用したチーズケーキは、期間限定のはずがあまりの人気で定番メニューになったんだそう。
上の層がベイクドチーズケーキで、下がレアチーズになっています。チーズケーキの隣には、2種のフルーツのコンポートが。
数種類のチーズと、水切りヨーグルトを使用しているそうで、濃厚なのに後味がさっぱり!抹茶の香りも優しく、チーズケーキの風味との相性が良いです。
オーナーの安田さんいわく、母子地区でとれる抹茶は、他の抹茶と比較して素朴で特有の香りがするそう。
外観には、枯れたツタがからまって、より一層「廃墟」感が感じられます。夏には、鮮やかな緑の葉っぱで覆われるんだそう。
また夏になって、緑のツタで覆われる頃に訪れたいです。
【店舗名】廃墟カフェRUINS
【ジャンル】カフェ
【住所】三田市四ツ辻620-5 MAP
【電話番号】080-3112-6205
【営業時間】11:00~17:00 / 18:00~22:00(夜は完全予約制)
【定休日】木曜日
【リンク】Instagram / Facebook
【駐車場】あり(5台)
※紹介した情報は、記事執筆時点の情報です。また、神戸市内の開店・閉店情報、イベント、街の変化など、情報を求めています。ぜひ情報提供をお願いします。※自分のお店でもOKです。
はるな
暑さに弱い、九州産。六甲山から海の近くに毎日通っています。
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