池泉回遊式の日本庭園ということで、さまざまな特徴があります。滝や流れが表現されていたり、起伏に富んでたりして結構楽しいです。
途中には石で造られたトンネル(洞窟?)もありました。こんなのがある庭ははじめてです。
元々のオーナーだった小寺泰次郎は、同じ三田藩士だった白州退蔵たちと神戸で事業に成功して、ここを建てたんだとか。まったくの余談ですが、小寺泰次郎は元神戸市長・小寺謙吉氏のお父さんで、白州退蔵はかの有名な白州次郎のおじいさんだそうです。
トンネルをくぐると『船屋形』がありました。江戸時代に姫路藩主が使っていた「川御座船(かわござぶね)」の屋形部分だけを陸上げしたもので、昭和55年に移築されたそう。
とはいえ、パッと見は豪華な木造2階建て。説明されなかったら船だとは気付かないかもしれません。ちなみにこれも国指定の重要文化財で、国内に現存する唯一の「川御座船」でもあります。
自然石を使った飛石を渡るのも池泉回遊式日本庭園の特徴。池につながる水の中には鯉がいて、足元をゆっくり泳ぐ姿も見れました。
こちらの「又新亭跡(ゆうしんていあと)」は、元々茶室があった場所。庭園の奥まった部分にあり、ゆったりと休憩することができます。
「浣心亭(かんしんてい)」は、戦災で消失した“離れ”を新築した茶室。普段は入れませんが、ツツジの季節に開かれるお茶会イベントで一般公開されます。
「浣心亭」を池の対岸から見たところ。池に浮かぶ姿がなんとも優雅ですね。あそこから庭を眺めるチャンスがあったら、ぜひお願いしたいものです。
神戸ジャーナル 編集部
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