都心の異空間『相楽園』には、オアシス以上の癒しがあった

兵庫県庁のすぐ近くにある『相楽園』には、神戸の街中とは思えないような日本庭園が広がっています。

そこには季節ごとに表情を変える草花や、国内唯一の重要文化財まであるということで、じっくりチェックしてきました。


神戸市中央区中山手通5-3-1

立派な門構えは異空間への入口

JR元町駅の山側、兵庫県庁の1号館と2号館の間の道をまっすぐ北に上がると、良い意味で違和感のある光景が現れます。この時代劇に出てきそうな門が『相楽園』の入口です。

ここは元々私邸として建てられたもので、当時は敷地の中には広大な庭園と邸宅がありました。庭園が完成したのは明治末期のことですが、神戸市の所有となった後は一般に公開されています。

ドーン!という佇まいの正門は総ケヤキ造り。元の所有者だった小寺家の時代からのものだそうです。

誰もいませんし、入っていいのか一瞬躊躇してしまいますが、もちろん入っていいんです。

正門の横には受付があります。ここで入園料を払って中に入りましょう。

入園料
大人(15歳以上) 300円/小・中学生 150円。
※小・中学生は、のびのびパスポートを提示すれば無料になります。

おすすめは、購入日から1年間何回でも使える「四季トリコロールカード(大人900円、小人450円)」。相楽園と森林植物園、須磨離宮公園の3園共通で使える年間フリーパスなので、自然公園好きの人にはお得なんじゃないでしょうか。

受付を過ぎると、立派な蘇鉄(ソテツ)が出てきます。看板によると樹齢は300年以上。その奥にはたくさんの蘇鉄が群生しています。これにちなんで小寺邸は「蘇鉄園」と呼ばれていたんだとか。

 

 

通路沿いには園内マップがありました。意外に広いといいますか、めちゃめちゃ大邸宅ですね。ちなみに敷地は19,566m2もあるそう。

こちらはバリアフリーのトイレ。入口から続く、軽い坂道を上がったところにあります。

坂の突き当たりにあるのは「旧小寺家厩舎」です。レンガ造りの外観に、円型の塔屋や急勾配の屋根。なんとなく北海道チックな印象があります。

この厩舎は明治43年頃に建築したもので、今は入れませんが、1階には馬車を入れる車庫、2階には厩務員のための宿舎がありました。

続いては、英国人貿易商のハッサム氏が住んでいた住宅。明治35年頃に北野の異人館街に建てられたものですが、昭和38年にここへ移築されました。

前庭には阪神・淡路大震災の時に屋根から落下した煙突を保存しています。

ここ「旧ハッサム住宅」は国の重要文化財にも指定されていますが、残念ながら内部は公開されていません。

 

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神戸ジャーナル 編集部

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