須磨海岸から歩いて15分ほどの場所にある『須磨寺』は、歴史の教科書に出てくるような人物にゆかりのある名刹。
特につながりの深い源氏と平氏を偲んで訪れる人も多いということで、どんなお寺なのか見に行ってきました。
もくじ
● アジアンテイストたっぷりの神殿からスタート
● 涙の一騎打ちに思いを馳せたり、愛用の品を眺めたり
● 貴重な史跡と「おもろいもん」が混在する境内
● 長い階段の参道を上って「奥の院」へ
● 施設情報
神戸市須磨区須磨寺町4-6-8
JR神戸線の「須磨駅」から歩いて約10分。国道を渡って千守筋と呼ばれる道路沿いを北へ進むと、この交差点が現れます。どうやらここから参道がスタートするようです。
まず、参道沿いに出てきたのは「祈りの回廊 亜細亜万神殿」。須磨寺に寄進された東南アジアやインドの石仏の安置、さらにはネパール大地震被災者慰霊と復興を祈る場として整備されたそうです。
中に入るとこんな感じ。中央の広場を取り囲んでいます。並んでいるもの、飾られているものも、確かに日本チックではありません。
こちらはネパール大震災復興祈念堂。堂内には「ストゥーパ」と呼ばれる仏塔が祀られています。インドでお釈迦様の遺骨を納めたものがはじまりで、仏教そのものの象徴とされているそう。
お釈迦様の「誕生仏」と、足形を取った「仏足石」も祀られていました。お参りの作法が書かれていましたが、日本とはかなり違った内容なので、興味のある方は現地でぜひ。
参道の反対側には「正覚院」があります。現存する塔頭寺院のひとつで本尊は愛染明王。その司る力のせいか、商売人や芸人のほか、夜の世界の女性も参詣に訪れるのだとか。
ビジュアル的には何となくここからが本番のような感じ。鮮やかな龍華橋を渡って仁王門へと進みます。
門の左右には仁王力士の阿形像と吽形像がデデーンと鎮座。ちなみにこの仁王力士、運慶および湛慶の作と伝えられています。
神戸ジャーナル 編集部
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