源平にゆかりの深い名刹『須磨寺』。実は意外とおもしろ志向

長い階段の参道を上って「奥の院」へ

三重塔のそばにある「親子地蔵」は、家庭不和に泣く人のないことを願って建立されたもの。須磨沖で起きた母子心中事件がルーツになっているそうです。

そしてこちらが平敦盛の首塚。一の谷の戦いで熊谷直実に討たれて戦死した敦盛の菩堤を弔うために建立されました。

ちなみに近くの須磨浦公園にある『敦盛塚』には胴体が祀られています。

一方、須磨寺の境内にはユニークな像や仕掛けがたくさんあります。こちらの五猿は有名な「みざる、いわざる、見てござる、きかざる、おこらざる」。

「シベリヤ満蒙戦没者慰霊碑」の前にいるミーシャぐまは、場違いとも思えるかわいらしさ。しかも、頭をなでると不思議な音楽が流れます。

WEBサイトにも「オモロイ寺にしたい」と書かれていますが、ほかにも一風変わったものがいろいろありますので、それ目当てに訪れても楽しそうです。

とはいえお寺ですから、基本的には厳かな雰囲気が漂っています。こちらの書院は阿弥陀如来を本尊とする持仏堂で、宗務所にもなっています。

 

 

書院と本坊のある庭前には、芭蕉句碑や真鍋豊平の歌碑などがあります。

神戸七福神巡りのひとつ「福禄寿尊」は、笑いながら頭をなでるとボケ封じになるそう。どうりでツヤツヤなはずです。ちなみに体をなでるとガン封じになるとも。

奥の院へ続く参道沿いには十三佛が祀られていて、道すがら順番にお参りすることができます。

奥の院は裏手の山の上にありますので、結構な長さの上り階段が続きます。冬でも汗ばんで上着を脱ぐほどですから、ちょっとしたハイキング並みの運動量ではないでしょうか。

長い参道を上りきり、宗祖弘法大使が祀られている奥の院に到着。やはり自分で汗をかいてたどり着くと達成感が違います。

奥の院では毎週日曜日の午前11時からおつとめの会が行なわれているので、それに合わせてお参りするのもいいかもしれません。

お寺というと、こうしなければいけないとか、ある種の固定観念があったりもしますが、須磨寺ではそうした固さはあまり感じられませんでした。

振り返ればコンテンツ満載で、お腹いっぱいな感じ。ならば1日でまわりきろうとせず、小分けにして楽しむお寺詣りなんてどうでしょうか。

スポット名大本山須磨寺
ジャンル仏閣神社
料金拝観無料
住所神戸市須磨区須磨寺町4-6-8
電話番号078-731-0416
営業時間8:30~17:00
定休日なし
リンク公式サイト
駐車場普通乗用車30台駐車、大型バス5台

紹介した情報は、記事執筆時点の情報です。また、神戸市内の開店・閉店情報、イベント、街の変化など、情報を求めています。ぜひ情報提供をお願いします。※自分のお店でもOKです

 

この記事を書いた人

神戸ジャーナル 編集部

ライター一覧

コメントを残す

日本語が含まれないコメントは無視されます。コメントは承認後に表示されます。良識のあるコメントを心がけ、攻撃的な表現や他人が傷つく発言は承認されません。