35度以上になることも珍しくない夏の異常高温対策として、神戸市が三宮・元町エリアを中心に「木陰」を増やして暑さ対策とする「こうべ木陰プロジェクト」を進めるそうです。
「神戸国際会館前」「磯上公園」に先行移植
市街地では、強烈な日差しに加えて、アスファルトなどの地面からの照り返しもあり、暑さへの対策が必要です。
神戸市は暑さ対策として、都心部を中心に、ミストシャワーや噴水などを設置しています。
2024年度から新たに取り組むのが、日光を遮り、暑さを和らげる効果のある「木陰」を増やす「こうべ木陰プロジェクト」です。
木陰があると、体感温度を約7度下げたり、地表面の温度が上昇することの抑制、蒸発散により周辺の気温上昇を緩和することが期待できます。
プロジェクトでは「六甲山の木の移植」と「既存街路樹の土壌改良」に挑戦。
今夏の木陰づくりのため、都心部で特に人通りが多い「神戸国際会館前」と、今春リニューアル予定の「磯上公園」に、先行して約20本の移植を行います。
2024年度からは、先行的に移植した木の生育状況をチェックしながら、移植・新植などの木陰づくりを行っていくそうです。
移植予定
2024年2月~3月 神戸国際会館前/磯上公園
2024年1月~3月 神戸市立博物館/三宮・元町界隈の公園(予定)
既存街路樹も土壌改良、将来的に「木陰の回廊」へ
都心部にある木をさらに大きく育てて木陰を拡大するために、既存街路樹の土壌改良も行われます。将来的には三宮から元町周辺に「木陰の回廊」をつくる構想なんだとか。
木陰の回廊の予想図はこんな感じ。三宮・元町周辺の人通りが多いエリアに、これからどんどん緑が増えていきそうですね。
3月下旬からはクラファンも開始予定
このプロジェクトは、市民や企業などに「緑」への愛着をもってもらうため、協働で取り組むそうです。共感するスポンサー企業の募集に加えて、3月下旬にはクラウドファンディングも行う予定なんだとか。
市民などからの寄付で、都心部に木陰が増えていきます。寄付者には、維持管理などで着られた市内の木を活用したリターンなどを検討しているみたい。
自治体・企業・市民が協力して、伐採した木も有効活用できる資源循環型の取り組みですね。これからの暑い日のおでかけは、今までよりも少しずつ快適になりそうです。
◆関連リンク
・こうべ木陰プロジェクト – 公式サイト
森林環境税が、令和6年度から個人住民税均等割と併せて1人年額1,000円徴収されることになりましたが、クラウドファンディングも必要なのでしょうか。