神戸駅近く「東川崎町」に掘られている「地下トンネル」。建設中の今だけ入れるということで潜入してきました。
神戸市中央区東川崎町4
地下トンネルは、深さおよそ20mほど。5~6階建てのマンションが入る深さで、見上げるとこんな感じの場所にあります。
工事の途中ということもあり地面がむき出し壁は、しっとりと湿っていて地下水が染み出している場所も。
その先にあるのがトンネルの入口です。見学会に来ていた近くの「湊小学校」の子供たちと潜入します。※現在、一般公開はされておりません。
トンネルは、直径2.2mほど。まっすぐな部分はほとんどなく、子供でも並んで歩くときは、斜めになった壁に手をついたりする感じです。
気温は22~23度、クーラーが効いているような涼しさ。
途中にはカーブがあり、コンクリート施工前で鋼鉄の骨組みが無骨な雰囲気を漂わせてます。
トンネルはさらに続き全長約800m。奥が見えなくなるほど続いてます。
このトンネル、何のために作られたかというと大雨の時の「浸水対策」です。
実は、ハーバーランド「umie」から南に歩いて3~4分の「湊小学校」から「JR神戸駅」にかけての地域は、高潮による「海水の逆流」や「溢水」などで何度も浸水の被害にあってます。
最近では、2017年台風18号、2018年台風21号などで、道路が冠水し、大人のひざ近くまで水につかる状況に。
同じようなことが起こらないようにするための地下トンネルです。
トンネルはスーパー「ライフ」の近くからの道路の下をへの字に通り、赤で囲んだ場所に建設中の「雨水ポンプ場」へとつながります。
薄黄色に塗られた22.3haの広さの地域で「5.7㎥/秒」の水を海へと排出することができるそうです。以前からも排水する施設はありましたが、その能力が大幅に強化されるとのこと。
ちなみに、このトンネルは「シールドマシン」を使い「約9か月」かけて掘削。
事業費用は、設計やポンプ場の建設も含めて総額「約70億円」。大きな出費ですが、これで10年に1度の雨にも耐えられる街になるそうです。
「雨水ポンプ場」は、建物の外側がほとんどでき上がってきたところで、今後ポンプなどの機材などを入れ、2025年春ごろに完成する予定。
このエリアでは、ほかにも土地の「嵩上げ工事」や「防潮施設」の設置など浸水対策が進められてます。
「線状降水帯」の発生や「大型の台風」など大雨への心配が増す中、対策が進むのは心強いですね。
◆関連リンク
・神戸駅周辺地区浸水対策事業 – 公式サイト
カオル
とりあえず「食パン」を買う人です。
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