画像:原田拱橋
阪急電鉄の「神戸市内線高架橋」が土木学会が認定する「土木遺産」に認定されたそうです。
神戸市灘区
「土木学会選奨土木遺産」に認定されたのは、阪急電鉄の神戸本線「王子公園」から「神戸三宮」駅間の高架橋。
1936年にできた鉄筋コンクリート造りで、「旧神戸阪急ビル東館」なども担当した建築家の阿部美樹志(みきし)氏が手掛けたもの。
主な評価箇所
・原田拱橋(長さ=65.5m)
・灘駅前拱橋(長さ=25.0m)
・灘拱橋(長さ=49.07m)
・鉄筋コンクリートラーメン橋
ちなみに、ラーメン橋の「ラーメン」は、ドイツ語で「骨組み」の意味で、ちゅるちゅる食べるラーメンは関係なし。「橋桁」とそれを支える「橋脚」が一体化している構造のことみたいです。
大きな道路と交わる部分を優美な景観にするため、アーチ状になっている「灘駅前拱橋(きょうきょう)」。道路と斜めに交わるので、ねじれて見えるのが特徴なのだそう。
アーチを形作る「迫石(せりいし)」、こうした細部に行き届いた装飾も歴史的な価値を認められる理由のひとつ。
「ラーメン橋」の高架下の利用に配慮しながらも、角が円くなったデザインを取り入れてるところも、「洗練された設計」と評価。
こうしたものが「戦争」や「水害」、「阪神淡路大震災」などを乗り越え80年以上現役でいるというのもすごいことです。
ちなみに「土木学会選奨土木遺産」は、歴史的土木構造物の保存につながるようにと2000年から年間20件程度を認定。
神戸市内では兵庫区の「湊川隧道」などが認定され、これで5か所目です。
今回認定された高架部分は「約2.4km」ほど。秋の散歩に、歴史的な建造物に触れてみてはいかがでしょうか。
◆関連リンク
・関西の選奨土木遺産 – 公式サイト
・阪急電鉄 – 公式サイト
カオル
とりあえず「食パン」を買う人です。
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