神戸の「デジタル人材育成」に向けて『行政・企業・学校』のつながりを生む  地域ICT推進協議会(COPLI)【イベントレポート】

地域へのICTの普及・浸透・スマートシティの創造を目指す「地域ICT推進協議会(略称:COPLI/会長:永吉一郎)」では、定期的にセミナーを開催しています。

今回は、大学都市神戸産官学プラットフォーム神戸大学神戸市立工業高等専門学校の方を招いて、「産官学連携とデジタル人材育成」をテーマに話を聞きました。

会場は、三宮・センタープラザ9階にある「KOBE Co CREATION CENTER」。大学都市神戸産官学プラットフォームの施設で、2024年4月1日から一般利用がスタートし、会議室やコワーキングスペースとして利用できます。

三宮・センタープラザにある『コワーキングスペース』の一般利用が開始されるみたい。大学・高専の学生は「無料」

2024年3月27日

まず、一般社団法人 大学都市神戸産官学プラットフォーム 事務局長(神戸市企画調整局 担当局長)藤岡 健(ふじおか けん)さんより、『大学都市神戸産官学プラットフォーム』についてお話を伺います。

グローカル人材(グローバルな視点を持って地域で活躍するような人材)を育て、神戸の産業・大学・地域がともに進化していくことをビジョンに掲げる『大学都市神戸産官学プラットフォーム』。

その背景には、大学卒業時の転出が多く、地元での就職につながっていないことがあります。

そこで、若者に選ばれる魅力的な大学、働き続けたいと思えるまちになるよう、神戸の「行政・企業・学校」がつながる場として取り組みを進めているそう。

実際に、学生と企業がつながるインターンシップや、そのつながる場としての「BE KOBE学生ナビ」というサービスを展開しています。

こうしたグローカル人材、そしてデジタル人材の育成に向けた動きは、行政だけでなく神戸の学校でも。

神戸大学の大学院システム情報学研究科長 教授 臼井 英之(うすい ひでゆき)さんより、2025年4月に新設される「システム情報学部」を紹介。

工学部の1学科だった情報知能工学科を母体に、学部として新設され、定員も大幅に増えます。

システム情報学部の魅力の1つは、先に専門科目から学べること。専門的な知識を身に着けたうえで、教養科目を通じて幅広い視野を学びます。

そのほか学籍を保持したまま就職・勤務が可能な神戸CSIインターンシップ制度も導入。地元企業を含む産業とのつながりを生むような取り組みも進めています。

また、理系学部における女子学生入学者を対象に、企業の支援のもと入学支援金制度も実施しているそうです。

情報教育を強化していく方針を発表した神戸市立工業高等専門学校については、校長補佐・同校電気工学科 教授 道平 雅一(みちひら まさかず)さんから。

2026年度から、現在情報系を学んでいる電子工学科を「システム情報工学科」に編成し、より情報に重きを置いた学科になります。

さらにその他の学科においても、情報を学び、専門的知識と情報の知識をかけ合わせた人材の育成に取り組んでいくそうです。

神戸の大学と神戸の企業がつながり、行政とともに住み続けたいと思うまちを作っていくことで、今後の神戸の発展につながっていくのではないでしょうか。

神戸でのデジタル人材育成と地域経済の活性化が、今後どんなふうになっていくのか注目していきます。


地域ICT推進協議会(COPLI)では、定期的に地域のICT(情報通信技術)に関連するセミナーを開催しています。

 

神戸のIT企業同士のつながりや情報交換などができるので、IT企業にお勤めの方や、IT業界に興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。

 

学生は「無料」で参加できるので、将来IT企業に就職したい、就活でIT業界について調べているなど気になる方はぜひ。

◆関連リンク
地域ICT推進協議会 – 公式サイト

 

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