神戸ピーポーNo.12「佳山 奈央(かやま なお)」さん。室内遊び場『PORTO』を作ったシングルマザー

ライター:カオル

神戸に住んでいる人&活動する人を紹介する「神戸ピーポー」。今回は「佳山 奈央(かやま なお)」さんをご紹介します。

2021年4月に、三宮の「神戸市役所」の東に室内遊び場『おやこの世界をひろげるサードプレイス PORTO(ポルト)』をオープンさせたのが佳山さん。現在29歳、小学4年生の子を持つシングルマザーです。

神戸市役所ちかくの室内あそび場「PORTO(ポルト)」で保育士による『一時預かりサービス』が始まってる。0歳6ヶ月〜未就学児が対象

2021.04.18

佳山さんは、はじめましてをして早々に「子ども時代が壮絶だったんですよね~」ってさらっと話始められちゃう、ガードがないというか、スッと人との距離感を縮められる不思議な魅力を感じる人。

「おやこの世界をひろげる」をテーマに掲げ、子どもが楽しめる遊具やおもちゃだけでなく「親が自分の時間を楽しめる」空間にも重点を置く『ポルト』。

大人がゆったりするソファやテーブルのスペースは、子どものスペースとほぼ同じくらいあります。

佳山さん自身「児童館」や他の「室内遊び場」を利用したことがあるそうですが、あくまで「子どものための場所」で親は「付き添い」だったり、ちょっと疲れた様子でいると「悩んでる!?」と大そうに扱われたり…。

子どものことは大事だけど、家でも外でもずーっと「子ども優先であるべき」という無言の圧力に違和感を感じ、目指したのは、親が肩の力を抜いて「自分の時間」を楽しめる新たな選択肢となる場所(サードプレイス)です。

壁が「鏡」になってるのも、すぐそばにいなくても子どもの表情や様子を確認しやすく「ハラハラ」せずに済む仕掛け。

「園長先生」などいろんな経験を持つ保育士や幼稚園教諭がスタッフとして常駐していて、子どもの遊びをサポートしてくれたりもします。

そこまで「親」について考えるのには、これまでの波乱万丈の人生で感じたことも大きいといいます。



佳山さんのお父さんは、バブルで借金を抱えると一攫千金を狙い渡米、FBIに捕まって帰ってこれなくなったり…とかなり個性的な人で、お母さんは「娘には苦労してほしくない」とプレッシャーになるくらい教育に力を入れる人だったそう。その後、親の離婚も経験しています。

子どもの頃は「なんでこんなに親に振り回されるの?」とモヤモヤしていたそうですが、周囲を見て気づいたのが、同じように家庭環境がハチャメチャでも「グレる子」もいれば、それをバネにむしろ「たくましくなる子」もいること。

「何が自分の力で生き抜く力を育てるのか?」が気になりだします。

そんな折、離婚後に仕事を始めた佳山さんのお母さんが大変ながらも「やりがい」や「喜び」を感じている姿を見せるようになり、同時に娘への期待やプレッシャーが軽くなるという変化が。「親が“自分の人生”を生きている」ことの大事さを感じたそう。

佳山さん自身は、神戸市外国語大学に在学中に妊娠、学生を続けながら「未婚の母」になることを選択します。

産むにあたって決意したのは「あなたを早く産んだからやりたいことができなかった」と絶対に言わないこと、むしろ「子どもがいるからこそ楽しそう」な母になること。

その後、「リクルート」に就職し住宅関連の企画を担当する中で、マンションなどに「子ども用のスペース」を提案する機会に恵まれます。そのうちに、もっと本腰を入れて「親と子の空間」を作りたいとの想いが募って一念発起、脱サラして起業することに。

その時、当時小学1年生だった息子さんは「え!?あんなに頑張ってたのに辞めるの!?」とリアクション。生き生きしてるだけでなく、ずばっと挑戦に乗り出す母の背中を見てきっといろんなことを感じているんじゃないでしょうか。

オープンから6ヶ月ほどで利用登録者が600人を超えた『ポルト』。

飲食持ち込み自由なのでママが「友達とランチ」する場所として利用したり、週末にママが自分時間を楽しめるように「パパと子」で利用したりする人も。

佳山さんは「親なら…親だから…こうあるべき」と思ってしまいがちなところを「じゃなくてもいいやん」とフッと力を抜けるような場所になれたらと願っています。

すでに「料理」や「メイクレッスン」などのイベントを催し「親が子ども連れで楽しめる場」を作っていて、今後は「親子」がいろんな職種・いろんな見方の人と交わり「世界をひろげられる場」にもしていきたいと考え中。

個人的な目標は「司法試験」に受かること。「親」が人生を楽しめる環境づくりに「法律」や「制度面」からもフォローできるような人を目指し、オンラインで予備校に通っているそうです。

まだまだ子どもにビックリされるような母の背中を見せていきそうです。

神戸ピーポー No.12「佳山 奈央(かやま なお)」さん コメント

神戸との関係
大阪出身、姫路育ちで、神戸の大学に進学したことをきっかけに、神戸に。
そこからずっと神戸です。
卒業後就職した会社の勤務先は梅田でしたが、なんとなく落ち着く空気が好きで、神戸から通勤していました。
おいしいお店も多いし、お買い物もそれなりに揃う便利なところなのに、車で30分以内で空気の気持ちいい山にも海にも島にも行けるところがすきです。

最近のおすすめスポット
最近息子(小4)と行っておもしろかったのは、新しくなった六甲山のアスレチックパークGREENIA です。かなり本気のアスレチックで、子どももですが大人も本気で楽しめる感じがとてもよかったです!

ひと言
大阪出身・姫路育ちで、神戸のキラキラ感があまり得意でないなと思っていた時期もあったのですが、ひとくちに神戸といってもいわゆる「お洒落な街神戸」イメージ以外の場所や人や取り組みもたくさんあること、いろんなカルチャーが混在していることを知って、ますます神戸がすきになりました。
「子どもに一番身近な大人として、親が自分の人生を楽しむ背中を見せること」を応援するPORTOも、神戸で多様な子育ての選択肢を増やしていけるよう、頑張っていきたいと思います!

◆関連リンク
おやこの世界をひろげるサードプレイス PORTO – 公式サイト

 
カオル
ライター:カオル
とりあえず「食パン」を買う人です。
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