本記事は【甲南女子大学】の現役学生が担当しています。
【取材・記事執筆】
甲南女子大学 文学部 メディア表現学科 こゆき さん/増田のぞみゼミ 所属
Index
私だから伝えられること?
画像:一般財団法人神戸観光局より
この度、甲南女子大学と神戸ジャーナルさんのコラボ記事を書かせていただくにあたって「神戸の魅力」について考えてみた。
神戸で生まれ育った私にとって、「神戸」という土地は当然ながら馴染みのある街であり、改めて「住み慣れた街の魅力」を見つける、というのは難しかったりする。
幼少期から神戸の町中へたびたび家族ででかけたり、中学生になる頃には行動範囲が広がり、友人ともでかけるように。
大学生になった今では、「まあ三宮か神戸に行けばそろうか~」みたいなノリで必要なものを買うために雑に使う場所となっている。
神戸の観光地は情報が溢れているし、かといって私は流行りに疎い。新しくできたカフェなどもあまり知らない。
改めて「わたしが記事にできること」が何かを考えた。
すでに知っている場所でも、私なりの視点からその魅力を伝えることができれば、しっかり「神戸の魅力」を伝えることができるし、何より私自身が楽しめる。
ぐるぐると条件が頭を渦巻き、どろどろと一体になっていく。そして私は、一つの答えを出していた。
画像:公式サイトより
「うちの担当のオリピ、神戸じゃね?」
オリピとは…
バンダイナムコエンターテインメントから発売されているゲーム「アイドルマスターsideM」の中で行われるイベントのこと。「original pieces」、通称オリピ。このゲームでは、ユーザーがアイドルの「プロデューサー」となって、アイドルたちをプロデュース(贔屓)する。オリピは、そのアイドルたちが各地を巡り、その土地でライブをするというゲーム内での期間限定イベントである。
ゲームの中に登場する私の推し「桜庭 薫くん」と、「水嶋 咲ちゃん」が、そのオリピのイベントで巡った場所が「神戸」だったのだ。
薫と咲ちゃんの自らを貫く強さ、アイドルという一つの夢に向かっていくひたむきな姿に惹かれ、彼らの担当を始めた私にとって、この「オリピ神戸」はとても大切なイベント。
実は、そのイベントが開催されたのは、2017年と7年も前のことだが、私にとってはつい最近のことに感じるほど、鮮明に印象に残っている。
ということで、今回はそのゲーム内に登場する「香水」を作ってもらえる場所に行くことにした。
神戸の街
画像:一般財団法人神戸観光局より
その当日…天気曇り、時々雨。灼熱。最悪な天候であった。先に謝る。写真に出てくる私の姿は大変醜いものであろう。それは全てこの最悪な天候のせいである。
異常な湿気で頑張ってセットした髪の毛は3秒で崩れ、だらだら流れる汗はメイクを崩す。
この記事を見て、そういえば行ったことなかったな、行こう!となった方々に伝えたいのだが、神戸の街はほぼ山でできている。南の方の駅周辺はそんなこともないが、少し北に行くとずっと坂だ。しんどいったりゃありゃしない。
スニーカーで行くことを心からおすすめする。何かの間違いで厚底なんて履いちゃだめだ。今回厚底を履いてマジで途中で脱ぎ捨ててやろうかとキレかけたお姉さんとの約束だ。
こんなことを言って神戸の坂をディスってしまったが、神戸の街は大変綺麗だ。
画像:一般財団法人神戸観光局より
北野・異人館周りはずっと白いタイルで舗装されていて異国情緒が溢れ、それだけでテンションが上がるし、何店舗もおしゃれなカフェがある。
坂を登るのに疲れたら時々カフェに入ってお茶をして休憩するのも手だ。上の方にあるスタバなんて本当にめちゃくちゃおしゃれでびっくりする。スタバという時点でおしゃれなのに神戸というバフが足されてさらにおしゃれだ。
オランダ館
画像:一般財団法人神戸観光局より
そうして、坂を上がった先にあるのが、今回の目的地「香りの家 オランダ館」。
最後の坂で本当に心が折れそうになるが、そこを上がり切れば素敵な空間が待っているのでぜひ頑張ってほしい。
異国情緒あふれる外観に心を弾ませて、受付のお姉さんから「チケット」を受け取る。館内は土足禁止なので、靴からスリッパへと履き替えて…
扉を開けるとすぅと冷たい空気と共にふんわりいい香りが漂ってくる。「わぁ」と声にもならない感嘆を喉から漏らしていると奥からさらに素敵なお姉様が現れた。
まずオランダ館についての説明があり、その後、問いかけが。
軽く質問に答えていただくと、その答えと外見などのイメージからお嬢様にぴったりの「香水」をお作りすることができますがそうなさいますか?
今回の目的はこれである。お嬢様、と呼ばれたことに少し気分を良くしながら『はい!』と答えると部屋に案内された。
香水
そこにあったのは大量の香水。棚に並んだ香水は数えきれないほどで、扉を開けたときに香った素敵なにおいがより一層濃くなる。
試験管やピペットが置かれていたり、案内された先の豪華な椅子、テーブルによって、気分は「魔女の家に迷い込んだ少女」のようだ。
「これに答えてください」とバインダーを渡され、軽く質問に答える。年齢・星座・好きな色・好みの服装など。本当に軽く、すぐに答えられる質問だったため、そこまで気負う心配はない。
最後に好みの匂いを探るため、ガラスに入った五つの香水の匂いにランキングを付けて終わり。「完成したら呼びます」とのことだったので、館内を見て回りながら待つことに。
館内
館内は、本当に全部かわいい家具で埋め尽くされている。アンティークの家具は当然だが、すべて温かみのある木材でできていて、細かい彫刻も彫られている。
ピアノも置いてあって「あ、北斗だ!」と少しテンションが上がった。
アンティークや海外の可愛い家具が好きな方は絶対に行ってほしい。本当に幸せな気分になれる。
2階寝室、ベッドの上に広げられた真っ白なドレスがとんでもなくかわいい。かわいいものを見ると人間は語彙力が薄くなる。
家具ばかりに気を取られていると目に入らないのだが、めちゃくちゃライトが可愛くて仕方がない。
天井から吊り下げられているシャンデリアの綺麗さは本当に空間の空気をすべて吸い込んでしまうほどだ。
バラの形をしたライトもぼんやり赤みのある光で本当にバラが咲いているようだった。ぜひ天井まで見てほしい。
館内を一通り見て回り、1階へ降りると丁度名前を呼ばれ「完成しました」とテスターの紙を渡される。
恐る恐る匂うと、ふわっと好みの上品な香りが漂った。実は「香水」に興味はあったものの、あまり甘ったるい匂いだと頭が痛くなってしまうことがあり、安易に香水に手を出せないでいた。
今回、しっかり好みについても調査をしてもらい、作っていただいた香水の好みのドンピシャ具合。何回匂っても感動する。本当に良い香りに作ってくださった。
説明の際に「お嬢さんの可憐な雰囲気に合わせて…」と言っていただいて、めちゃくちゃ調子を良くして香水を受け取る。
レシピは5年間保管され、その間は瓶の底にある番号を伝えて再注文ができるように、そのレシピをずっと残してくれるらしい。無くなっても、同じ香りを注文できるのは助かる。今回本当にこの香水が気に入ったため、無くなればまた注文するつもりだ。
入館料
一般700円/中高校生500円/小学生300円
オリジナル香水
3960円(9ml)※お支払いは現金のみ
終わりに
今回、「香りの家オランダ館」に行くことができ、本当に良い経験をさせていただいたと思う。
他でもオーダーメイドの香水はできるが、「館内の雰囲気」など空間を含めてすべてが良かった。今回行ったのが平日で猛暑だったからかもしれないが、そこまで混んでいるわけではなく、落ち着いて回ることができたのも、個人的には魅力的に感じた。
今回は自分をイメージした香水を作ってもらったが、誰かをイメージした香水、いわゆる「推し香水」もできるようなので、興味のある人(特に伊集院北斗君のファンであるエンジェルちゃん、エンジェルくんの皆様)にはぜひ行くことをおすすめする。
ちなみに厚底で行くと、帰り道でも急な下りで足を負傷するため、本当にスニーカーで行ったほうがいいのは確かだ。
【スポット名】香りの家 オランダ館
【ジャンル】異人館、観光スポット
【住所】神戸市中央区北野町2-15-18
【電話番号】078-261-3333
【営業時間】10:00~17:00
【定休日】年中無休
【リンク】公式サイト
【駐車場】なし
※紹介した情報は、記事執筆時点の情報です。また、神戸市内の開店・閉店情報、イベント、街の変化など、情報を求めています。ぜひ情報提供をお願いします。
咲ぴょん可愛いよね…わかるわ…
突然の強火アイマス愛でビビったが、面白いしとてもいい記事だった。推し香水を気軽にお願いできるのは良いなぁ。
オタク(一人称)も行きたくなったオタク(語尾)ねぇ〜