23の神様が祀られる『湊川神社』の歴史を知る。「8つのご利益」や「写真映えスポット」も


画像:公式サイトより

神戸の地元では「楠公(なんこう)さん」と呼ばれ親しまれている『湊川神社』です。明治5年(1872年)の建立以来、正月には全国から100万人を超える参拝者が訪れるほど、神戸の代表的な観光名所のひとつです。

今回はそんな『湊川神社』に注目。2022年に150周年を迎えたその全容を見てみましょう。

Index
  • 神様が23人!? 多彩なご利益も人気の理由に
  • 境内お散歩。写真映えスポットも
  • 見どころいっぱい!お祭り情報
  • 施設情報


神戸市中央区多聞通3-1-1

神様が23人!? 多彩なご利益も人気の理由に


画像:公式サイトより

『湊川神社』は、JR神戸駅から山側へ3分ほど上がった場所にある神社で、観光やおでかけのついでに立ち寄りやすい好立地です。


画像:公式サイトより

正門向かって西側には「駐車場」も完備。最大20台まで駐車可能で、年末年始や夏祭りなど特に混雑する時以外の日は9:00~17:00までとのこと。


画像:公式サイトより

『湊川神社』に祀られているのは、楠木正成とそのご一族を含む23の神様

ご利益は、「開運招福」「厄除」「家内安全」「交通安全」「夫婦良縁」「情報業・流通業繁栄」「学業成就」「商売繁盛」と実に多彩。

日々のお参りはもちろん、お宮参り・七五三・結婚式など「人生の節目」にみんなが訪れる理由が伺えますね。


画像:公式サイトより

楠木正成は、軍記物語「太平記」にも記されている名将。その忠誠心は「楠公精神」として、またその思慮深さ・思いやり・勇気は「智・仁・勇」として、私たち日本人の精神に大きく影響したと言われています。

後醍醐天皇の命令により「鎌倉幕府」の倒幕などさまざまな闘いに尽力しますが、延元元年(1336年)「湊川の戦い」で自刃。42歳でその生涯を終えます。


画像:公式サイトより

『湊川神社』を建てるよう指示が天皇から出たのは、楠木正成が亡くなってから約500年も後になってから。

神社が建てられるまでには、たくさんの偉人が関わってきたそうです。誰もが知っているその偉人たちをご紹介!

豊臣秀吉

地元の人がひっそりと祀っていた楠木正成のお墓は、豊臣秀吉の太閤検地にて発見されました。

水戸黄門

湊川神社の敷地内にあるお墓を建てたのは、徳川光圀(水戸黄門)と言われています。

楠木正成のお墓は多くの名所図絵にも描かれており、参拝者は1日1000人以上だと言われているそう。

伊藤博文

神戸裁判所の役人だった「伊藤博文」らの力添えがあり、明治元年(1868年)にようやく湊川神社が作られることが決まります。


画像:公式サイトより

『湊川神社』ができたことで、神社周辺は神戸随一の繁華街に成長するほど開発が進み、境内は浅草のような賑わいとまで言われるほどに。

楠木正成とご一族がたくさんの人に慕われていたのだということがよくわかりますね。

『湊川神社』の歴史を勉強したところで、さっそく境内を周ってみましょう。

境内お散歩。写真映えスポットも


画像:公式サイトより

『湊川神社』は楠木正成の殉節地と墓所を含むと7232坪(サッカーコート3面分ほど)の広さがあります。境内は、石畳やスロープを整備してあるので、車いすやベビーカーでも比較的スムーズにまわることができそう。


画像:Instagramより(@yu_kixl

まず目に入るのは立派な表神門。上部に掲げられている「湊川神社」の文字は、大正天皇の第3皇子・高松宮宣仁親王によって書かれたそうです。


画像:公式サイトより

参道をまっすぐ進むと「本社神殿」に着きます。23の神様のうち、本殿に祀られているのは全部で17柱(※柱:神様を数える単位)。

中央扉の奥に「楠木正成」、向かって右側に「ご夫人」、左側に「息子の正行」といったかたちで、ご一族16柱が並ぶ、そのならびに「菊池武吉」も祀られています。

「菊池武吉」は、楠木正成と共に湊川の戦いで尽力した武将です。

ちなみに「本殿」が建てられたのは、昭和27年(1952年)。神戸大空襲で一度焼失しますが、約7年後に新築され復興を遂げます。


画像:公式サイトより

本殿の天井には、色とりどりの絵が164点飾られていて綺麗なのですが、これらは再建時に全国の著名画家から奉納されたそうですよ。

お気に入りの1枚を見つけるのも楽しそうです。


画像:公式サイトより

本殿の西側奥には、楠木一族の「殉節地(史跡・楠木正成戦没地)」があります。国指定文化財史跡です。


画像:公式サイトより

周辺には、季節に応じて桜や藤の花など、色とりどりの植物が楽しめるスポットもあります。

足を運ぶ時期によってまた違った雰囲気が味わえるのも魅力。


画像:公式サイトより

神殿向かって東側には「神能殿」があります。楠木正成が能楽の大家「観阿弥世阿弥」と血縁関係にあったことから建てられたそう。

現在も「能楽」などの公演が催されているようなので、伝統芸能に興味がある人はチェックしてみてくださいね。


画像:公式Instagramより

神能殿の近くある「楠本稲荷大社」は、水戸黄門が楠木正成のお墓を建てるよりも前からあったようです。

祀られている神様は倉稲魂命(うかのみたまのみこと)・猿田彦命(さるたひこのみこと)・大宮女命(おおみやめのみこと)で、「商売繁盛」「五穀豊穣」のご利益があるみたい。


画像:公式Instagramより

連なる鳥居がフォトジェニックだと、人気の撮影スポットでもあるそうですよ。


画像:公式サイトより

周辺には楠木正成のお墓「嗚呼忠臣楠子之墓(ああちゅうしんなんしのはか)」があります。「嗚呼忠臣楠子之墓」の8字は、水戸黄門が書いた字なんだとか。


画像:公式サイトより

お守りやおみくじ・御朱印は「社務所・授与所」で、いただくことができます。

楠木家の家紋があしらわれた本殿の御朱印以外に「楠公墓所」「摂社・甘南備神社」など全部で6種類。御朱印帳も販売されているので、気になる人は事前にチェックしておくといいかも。

見どころいっぱい!お祭り情報


画像:公式サイトより

楠公祭『湊川神社』では毎月いろんな催しが開かれていますが、中でも盛り上がりを見せる行事のひとつ「楠公祭」は、5月に数日に渡って行われる楠木正成公を称えるお祭りです。(次回は2025年開催予定)


画像:公式サイトより

特に「楠公武者行列」は圧巻!総勢700名・全長約1kmの壮大な「歴史行列」が新開地やハーバーランドなど神戸一帯を巡ります。

南北朝時代の衣装に身を包んだ騎馬武者や稚児、大神輿などが見られて迫力がありますよ。


画像:公式Instagramより

夏には「夏まつり」が開かれます。境内がたくさんの提灯で照らされる様子は幻想的。楠木公の「ねぶた」灯籠も見られるそうですよ。

普段のお参りにも特別な日にも、神戸市民に親しまれる『湊川神社』には見どころがもりだくさんですね。

【スポット名】湊川神社
【ジャンル】寺社仏閣
【住所】神戸市中央区多聞通3-1-1
【料金】

【電話番号】078-371-0001(湊川神社社務所)
【営業時間】9:00~17:00(お守り等の授与)
【定休日】
【リンク】公式サイトInstagram
【駐車場】あり
※紹介した情報は、記事執筆時点の情報です。また、神戸市内の開店・閉店情報、イベント、街の変化など、情報を求めています。ぜひ情報提供をお願いします。

 

この記事を書いた人

神戸ジャーナル 編集部

ライター一覧

日本語が含まれないコメントは無視されます。コメントは承認後に表示されます。良識のあるコメントを心がけ、攻撃的な表現や他人が傷つく発言は承認されません。

1 個のコメントコメントを残す
  • みごりん

    1970年の生まれ神戸市東灘区住吉で育って楠木正成神社の壮大差を知ってつかの間震災にあって隣町の東灘区本山南町2丁目に13年前に来て?!又同じ歴史を繰り返す?のかと?思う気持ち

    2024年2月3日9:31 PM 返信する