展示の後半は現代作家による、ランプワークのガラス作品が並びます。
なかには、震災犠牲者鎮魂のシンボル「1.17希望の灯り」の分灯を使って、節目の年に制作されたデモンストレーション作品も。こちらは震災後に逞しく咲く花をモチーフにしています。
こっちのデモンストレーション作品は、「前だけに進む」ことから、古来から縁起が良いとされてきたトンボ。本物と見間違いそうな精巧さで、よく見ると下にヤゴまでいます。芸が細かい!
水槽かと思いきや、これもガラス作品。貝やカニ、昆虫など様々な生物が今にも動き出しそう。吹きガラスと違って、ガラスを溶かして自在に形を作れる緻密さがランプワークの真骨頂です。
球体の中に様々なモチーフを表現する「マーブル」は、技法的にも複雑でコレクターも多いそう。テーマにも作家の個性現れます。この球体の中に浮かぶ花も、当然すべてガラス。ここまでくると、何が本物か分からなくなります。
球体の中に宇宙が見えるような、神秘的な作品。独特の浮遊感に思わず目が吸い込まれていきます。占い師の水晶玉みたいですね。
ガラス工芸というと高尚なイメージがありますが、中にはお調子者もいます。よーく目を凝らしてみると…映画「スター・ウォーズ」に登場するハン・ソロが無数に! これもフォースの力??
かと思えば、元海洋生物の研究員という経歴の持ち主もいて、ガラスで生物を忠実に表現。このクラゲ、見る人が見たら、種類、名前も特定できるレベルだとか。
モザイクガラスの作品も負けじと緻密です。ガラスで再現された、ダ・ヴィンチの名作「岩窟の聖母」は、まさに超絶技巧の世界。
古代ガラスの展示にもあった人面玉のような作品も発見。これは小指の爪くらいの極小サイズですが表情はくっきり。制作作業を考えるだけで気が遠くなってきます。目や鼻など顔のパーツだけのモザイクもあるので、福笑い的にも楽しめるかも。
神戸ジャーナル 編集部
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