万年筆用カラーインク「Kobe INK物語」が賞をとった記念の講演会に行ってきた。ナガサワ文具センターが作った人気商品

神戸が本社の「ナガサワ文具センター」が販売する万年筆用インク「Kobe INK物語」が、先日、「第10回日本マーケティング大賞」の奨励賞を受賞しまして、その開発者であるナガサワ文具センターの竹内直行(商品開発室 執行役 室長)さんの記念講演会がありましたので、行ってきました。

場所は、「デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)」です。


神戸市中央区小野浜町1-4

「Kobe INK物語」は、神戸の地域の色をオリジナルのネーミングと共に販売されている「万年筆用インク」で、限定色を含めると80色以上、通常のものですと67色が販売されています。それぞれ、50mlで1,800円です。

標準ラインナップは67色あります。その他の限定色も含めるとこんな感じになっています。色見本PDF

Kobe INK物語(67色)
六甲グリーン/波止場ブルー/旧居留地セピア/北野異人館レッド/東亜ブラック/神戸ボルドー/海峡ブルー/有馬アンバー/須磨パープル/御影グレー/生田オレンジ/岡本ピンク/布引エメラルド/摩耶ラピス/舞子グリーン/灘ブラウン/塩屋ブルー/三宮パンセ/湊川ライム/元町ルージュ/太山寺イエロー/新開地ゴールド/長田ブルー/中山手ブラック/垂水アプリコット/和田岬ブルー/甲南マルーン/鈴蘭グリーン/須磨海浜ブルー/王子チェリー/海岸ストーングレー/多聞パープルグレー/離宮ムーンイエロー/相楽園ティーグリーン/諏訪山リーフグリーン/栄町インディゴ/港島アイランドブルー/北野坂ナイトブルー/神戸レンガ/住吉ブラウン/須磨離宮ローズ/六甲アイランドスカイ/学園都市フレッシュグリーン/須磨浦シーサイドブルー/鉢伏シルエットグリーン/渚ミュージアムグレー/青谷カスケードグリーン/水道筋マルシェブルー/北野オリーブグリーン/京町レジェンドブルー/加納町ミッドナイト/塩屋ヴィンテージセピア/北野パールシルバー/五色山オークル/南京町フォーチュンレッド/六甲シチダンカ/神戸ヒメアジサイ/兵庫キャナルブルー/平野祇園ロマンスグレー/神戸異人館ミント/雪御所ザクラ/布引ラベンダー/東遊園地トーチオレンジ/住吉山手ジェイドグリーン/新港ジェットブラック/西神コバルトスカイ/淡河ファームグリーン

KobeINK物語 販売店舗限定シリーズ(3色)
santicaポートブルー/HARBOR SKY(ハーバースカイ)/DENプレミアムブルー

KobeINK物語 特別限定シリーズ(10色)
フェルメールブルー/ルノワールピンク/SOLグリーン/SOLライトグリーン/ゴッホコバルト/モネバイオレット/ウルラピス/ゴッホディープブルー/ゴッホディープグリーン/銀座ゴールドセピア

竹内直行さん(左)と、「第10回日本マーケティング大賞」の選考にも携わった廣田 章光さん(神戸市産業振興財団 理事・日本マーケティング学会 理事)。ここでは、「Kobe INK物語」のどういったところが評価されたかなどのお話しがありました。

「Kobe INK物語」は国内だけではなく海外でも販売されているそうで、発売から10年以上を経て、現在は年間3万個を生産するヒット商品です。万年筆自体の利用者が減っていく中で、インクを開発、万年筆マーケット全体の活性化につながったとのこと。海外からは、「Kobe INK物語」を求めて神戸まで足を運ぶ人もいるようです。

誕生のきっかけは阪神淡路大震災。震災から10年たって落ち着いた時に、神戸の色でお礼の手紙を書きたいという思いから「Kobe INK物語」の開発が始まったそうです。

第2部としてクリーストーク。左から松下 麻理さん(神戸フィルムオフィス代表/進行役)、竹内 直行さん(ナガサワ文具センター)、曹 英生さん(南京町商店街振興組合 理事長)、慈 憲一さん(六甲技研 代表取締役)、金井 啓修さん(陶泉御所坊 15代目当主・有馬温泉観光協会 会長)。

それぞれ、開発に協力した方々で、曹さんは、「No.55 南京町フォーチューンレッド」の開発に協力。南京町で豚まんで人気の「老祥記」の社長さん。慈(うつみ)さんは、「No.48 水道筋マルシェブルー」の開発に協力。灘を愛する「ナディスト」。摩耶観光ホテルなどが見れる「マヤ遺跡ガイドウォーク」などを企画・ガイドなどをしています。金井さんは、「No.8 有馬アンバー」の開発に協力。陶泉御所坊の社長さん。

開発時のエピソードや、今後の「Kobe INK物語」にほしい色などについて、話が展開されました。竹内さんは実際に現地に行って、街を歩いて、現地の人と会って、それからインクの色やネーミングを決めているそうで、色を生み出したことに間違いはないのですが、みんながなんとなく思っていたそれぞれの地域の印象を、色に表現したという感じを受けました。

例えば、最初に作った「六甲グリーン」。ほーなるほどって思うわけです。次に作った「波止場ブルー」。これも、ほーなるほどって思うわけです。12番目に作った「岡本ピンク」。梅の名所として知られることから、岡本のイメージがピンクで表現されています。このあたりで、ネーミングのセンスの良さと、街を表現した色の選定が、「Kobe INK物語」の良さだと気づくわけです。

「岡本ピンク」は、竹内さんも作った時にどういった人が使うのか分からなかったそうですが、学校の先生が採点用のインクとして買って行く人が多いそうです。

ちなみに、自分で何度も行ったことがあるメリケンパークですが、色で表すと何色かな?って考えてみましたが、「無」ですね。何も思いつきません(笑)

みなさんも、「Kobe INK物語」をチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

この記事を書いた人

カズマ

神戸ジャーナル 編集長

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